- Amazon.co.jp ・本 (308ページ)
- / ISBN・EAN: 9784062838030
作品紹介・あらすじ
2012年本格ミステリ大賞最終候補作『夏の王国で目覚めない』で大注目の著者が贈る、青春[神隠し]小説――!
[神隠し]の伝承が数多く残る御陰町(みかげちょう)で、明日から桐乃(きりの)高校文化祭がはじまる。
しかし今年は何かが「消える」とされる、三年に一度の年だった――。
三年に一度だけ行われる桐乃高校文化祭。その準備中、五名の生徒が吊り上げられていた巨大壁画の下敷きになってしまう。眠りから醒めた相原円(あいはらまどか)が見たのは、いつもの通学路にいつもの校舎。見慣れた夏の光景のはずなのに、そこはどこかいびつな、誰もいない世界で――?
夏の嵐が巻き起こした、恋と消失の物語。
高校3年生の夏、彼女の心に宿るのは恋なのか、友情なのか、それとも苦い憎しみなのか。
感想・レビュー・書評
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ミステリ、というよりは脱出モノのパニックホラー。設定の取り合わせは面白いが、話や展開が直球なせいか、わりとすんなりオチや伏線が読めてしまったのが残念。もう少し練りこんで欲しかったというのが正直な感想。しかし読みやすい文章かつ、キャラもクセが無く等身大の少年少女なため人を選ばない小説であると言える。
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臨場感があって、なんでこのメンバーなのかとか考えながら読みました。
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文化祭全日の準備に追われる中、事故に遭った5人が現実世界から、時の影のような場所に落とされてしまう話。誰もいない校舎の中で、それぞれ自分の影に向き合っていく。
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雰囲気が辻村さんの冷たい校舎〜に似ていた。でも、やっぱり彩坂さんの作品が好き。神隠し似合っている中での、悟志の気の狂いようは尋常ではなかったが、青司も相当歪んだ愛情を持っていると感じました。さらっと流されたけれども。神隠し後は、それぞれの心のわかだまりも取れたようだし、良かったと思います。ぜひ後日談も書いて欲しいです。
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相変わらず瑞々しい文章で、展開もこなれてきたのだが、話が薄味で惜しい。
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トワイライトゾーンの都市伝説を学園祭に持ち込んで、ミステリー仕掛けにした作品。米澤穂信の「ボトルネック」を彷彿させる。
物語が単純すぎたかな。もうひとつ絡みがあって、謎解きも展開が欲しいところだが、人間以外の物体もトワイライトゾーンに存在するのなら、現実の世界ではどうなっているのか?
別の次元の空間世界がよく描ききれていない分が弱い。納得のいかないままピリオドがうたれた感は否めない。 -
文化祭の前日
相原円 三年生
日下部青司 生徒会長