ストライカーのつくり方 アルゼンチンはなぜ得点を量産できるのか (講談社現代新書)

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  • Amazon.co.jp ・本 (256ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062881111

作品紹介・あらすじ

メッシ、テベス、イグアイン、ミリート、アグエロ。得点王たちのゴールを決める技術。現地在住22年の日本人ジャーナリストが育成の父から未来の逸材まで徹底取材。

感想・レビュー・書評

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  • アルゼンチン式のトレーニング本
    「フットボールヴィセラルトレーニング」を読んだので、
    同じアルゼンチン系の本を読んでみました。
    こちらの本はちょっと古め。

    ※フットボールヴィセラルトレーニング
    https://booklog.jp/users/noguri/archives/1/4862556833#comment

    アルゼンチンの色々な指導者にインタビューをして
    どちらかというと帰納的に素材を集めています。
    興味深かったのがアルゼンチンの子どもは
    幼少期から小学校の間にバビーフットボールという
    フットサルに近いスポーツをやって、
    狭い中での足元の技術を磨くそうです。
    これは、「エコロジカル・アプローチ」でいう
    様々な環境下で練習する効果にも
    通づるところがあるように感じました。

    ※エコロジカル・アプローチ
    https://booklog.jp/users/noguri/archives/1/4905349699#comment

    メッシの次が出てこないとアルゼンチンは
    悩んでいると本には書いてありましたが、
    そんなアルゼンチンがW杯で優勝しちゃうんだから、
    面白いですね。
    次回以降のW杯でアルゼンチンは苦戦するんでしょうかねぇ。

  • サッカー・ジャーナリストの中ではかなり好きな藤坂ガルシア千鶴さんのアルゼンチンストライカー養成秘話。

    1より実践向けの練習をする
    2逆境に強いメンタルを育てる
    3指導者を養成する

    のが要諦という。僕らの世界と全く同じ。1については、PBLと称して検査解釈会になっている。2については長く考えているがよい解がない。3については、とにかくあのお粗末な指導医講習会を何とかしてほしい。というわけで、アルゼンチンサッカーは日本の医療にと手も役に立つ教材なのでした。ちゃんちゃん。

  • この本はアルゼンチンのサッカー界においてストライカーをいかに育成しているのかというテーマが中心の本です。

    選手の発掘から始まり育成に至るまでのプロセスについて書かれています。また、アルゼンチン人のサッカー観についても書かれています。

    個人的にはアルゼンチンのサッカーは守備が固いイメージで、攻撃よりも守備を重視するのかと思っていましたが、アルゼンチン人においてサッカーとはゴールを決めることであり、子供のころはみんながフォワードをやりたがるということが意外でした。

    サッカーの育成にかかわっている方は特に新たな視点が得られるのではないかと思います。

  • 今こそサッカーの話を、というわけでもないが、Wカップを制したアルゼンチン。言わずと知れたサッカー強豪国であり、メッシ、バティストゥータ、アグエロ、ディ・マリア、テベス、そしてマラドーナといったストライカーを量産する国である。これほど「点取屋」が多いのは、なぜか。小さな頃からの競争環境と意外なほど丁寧なケア、成長を支えるピラミッドが完成していること、指導者も一流であることなど、かなり綿密に分析されている。これは、サッカー選手だけでなく、起業家育成にも通ずるものがある。とても参考になる一冊。

  • アルゼンチンは伝統的には9番タイプのストライカー育成が上手なので、その秘密に迫ろう!と言う本。
    アルゼンチンではサイズはあまり重視されていないことが意外だった。むしろ名手はみんな小さい。「小さいのに上手い」ではなく「でかいのに足元上手いじゃん」という見方らしい。


    アルゼンチンのFW育成メソッド
    ①ジュニア世代はバビーフットボールというフットサルよりさらに狭くフィジカルコンタクトOKの環境でプレイする。誰がゴールを狙えるフィールドサイズであることからゴールを獲ることが目的化しやすい。
    ②体の使い方を覚えさせる。手の使い方や腰のぶつけ方など。マリーシア的なものも。
    ③リーグ戦が常に開催されていてゲーム経験を積みやすい。トーナメント方式ではないので、勝利至上主義が蔓延りにくく、同時にダービーマッチなど常に競争を意識せざるを得ない。
    ④元プロ選手が指導者だったり、強化担当になっていて、発掘・指導の質が高い。

  • 『ストライカーの作り方 アルゼンチンはなぜ得点を量産できるのか』
    著者:藤阪ガルシア千鶴 発行日:2011年6月17日
    評価:★★★★☆ (所要時間:2〜3 時間)
    読破冊数: 6/100冊

    ■こんな人におすすめ
    ・サッカーだけにかかわらす仕事やスポーツでなかなか結果が出ない人
    ・スランプに陥ってる人
    ・自分が出せない人
    ・サッカーが好きな人

    ■概要
    メッシ、テベス、イグアイン、アグエロ、ミリート……一流たちの原点をさぐる。
    メッシが変身した瞬間とは? テベスが備える「理想の選手の条件」とは?
    イグアインの少年時代のシュート練習とは?
    現地在住22年の日本人ジャーナリストが、「育成の父」から「未来の逸材」まで、
    アルゼンチンサッカーの指導現場を徹底取材し、名ストライカー輩出の秘密に迫る。
    (アマゾンから引用)
    著者紹介
    1968年生まれ。
    78年W杯でサッカーに興味を抱き、その後マラドーナへの憧れからアルゼンチン行きを決意して89年から同国の首都ブエノスアイレスに在住。
    アルゼンチン及び南米サッカー関連の記事やコラムを専門誌、スポーツ紙に掲載中。訳書に「マラドーナ自伝」、著書に「マラドーナ新たなる闘い」「ストライカーのつくり方」「キャプテンメッシの挑戦」などがある。
    夫はウルグアイ人フォトグラファー。
    二女の母。
    読み終わったあとに著者のことが気になったので検索してみると女性の方でびっくりしました。 
    この本を読む時にこのことを頭のどこかに入れて読んでみるとまた違った面白みがあると思います。
    世界で最も人気のあるサッカーではなぜかストライカーと呼ばれる点取り屋(目立ちたがり)の選手にはなぜかアルゼンチンの選手が多い。そんな世界で最もストライカーの多いアルゼンチンから結果の出し方、その選手がどーやって生まれたのか。結果を出しまくる選手がどのようなことを考えて生活しているのかが分かる一冊です。
    ■この本から学んだこと
    ・何事も多少強引でもなんとかなる!
    ・最後にゴールを決める人は変な人が多い(いい意味です笑)
    ・なぜ日本には世界的なストライカーが誕生しないのか
    ・日本とアルゼンチンの良いところ、改善すべきところ


    ≪目次≫
    はじめに メッシはどのようにしてつくられたのか
    序 章 今こそ、アルゼンチンから学ぶとき
    第1章 「逸材」はどのようにして見出されるのか
    第2章 「原石」はどう磨かれるのか
    第3章 「本物」はどのような育成環境から出てくるのか
    第4章 「強靭なメンタル」はいかにして養われるのか
    第5章 日本でも「決定力の高いストライカー」は育てられるのか
    最終章 「未来」を見据えるアルゼンチン
    おわりに ストライカーを生む「土台」

  • アルゼンチンサッカーに詳しい藤坂さんが、ストライカーを生む国のバックグラウンドに迫ります。

    サッカーファンにはおなじみの有名ストライカーの若き日のエピソードがたくさんあり、読んでいて嬉しくなります。
    バティ、クレスポ、パレルモ、テベス、ミリート、アグエロ、メッシ等々。

    「ストライカー不足に悩む日本はそこから何が学べる?」という疑問については、少し冷静に考えるべき、という意見も納得できます。
    育成の方法について書かれてはいますけど、まあサッカーファンが楽しんで読むべき本かな、と感じました。

  • S783.47-ゲン-2111 300178373

  • アルゼンチンで長年サッカーを見続けている人が、選手や関係者の言葉を基に如何にアルゼンチンではストライカーが排出されているかを追った書物。選手だけでなく如何に才能を見抜くコーチ陣が充実しているかが分かる。これは日本人も長い年月をかけて選手だけでなくスタッフの育成が大事である事が分かるんじゃないかと思う。ただ、近年アルゼンチン国内から有名な選手が出ておらず、ユース年代では結果が低迷している事は、スタッフを入れ替えたり、サッカー以外にも楽しみが増えた以外にも何かありそうな気もする

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著者プロフィール

藤坂ガルシア千鶴(ふじさか・がるしあ・ちづる)
ライター、コラムニスト、翻訳家。1968年10月31日生まれ。清泉女子大学英語短期課程卒業。89年からアルゼンチンの首都ブエノスアイレスに暮らす。78年W杯でサッカーに魅せられ、同大会で優勝したアルゼンチンに興味を抱き、その後マラドーナへの強い憧れからアルゼンチン行きを決意。大学在学中から「サッカーダイジェスト」誌にアルゼンチンサッカーの記事を寄稿し、その後30年以上にわたってスポーツ紙や専門誌に南米サッカーの情報を送り続けている。著書に『マラドーナ 新たなる闘い』(河出書房新社)、『ストライカーのつくり方』(講談社現代新書)、『キャプテン・メッシの挑戦』(朝日新聞出版)、訳書に『マラドーナ自伝』(幻冬舎)がある。

「2021年 『ディエゴを探して』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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