ストライカーのつくり方 アルゼンチンはなぜ得点を量産できるのか (講談社現代新書)

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  • Amazon.co.jp ・本 (256ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062881111

感想・レビュー・書評

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  •  アルゼンチンサッカーで天才と呼ばれるストライカーが生まれる背景には、ただ単に貧乏から来るハングリー精神というわけではなく緻密な計算や育てる環境があってこそだということがわかりました。
     この本を読んで思うのはただ好きなだけでは限界があり、緻密な計算や計画で限界を乗り越えられるのかなあと思いました。
    面白かったです。

  • ↓貸出状況確認はこちら↓
    https://opac2.lib.nara-wu.ac.jp/webopac/BB00168039

  • 先日のコパ・アメリカで実感したのは、アルゼンチンFWの華麗さ。
    メンツ、前だけなら世界1だよね。
    過渡期のブラジルはモチロン、スペインより凄い。

    この本は、何故にこれほどアルゼンチンのFWには凄い選手が量産されるのか、ということについて書かれた1冊です。

    「逸材の見つけかた」は、まあそんなものかな、と思ったんだけど、「原石の磨き方」は読みでがありました。
    アルゼンチン独特の練習方法ですね。
    なんかアルゼンチンサッカー独特の秘密、かなり分かった気にさせてくれる。
    そうか、あの強かさは、こうして育まれるんだ、って感じ。
    日本でも是非、この知恵は取りいれるべきというは後の章で書いてあります。

    サビオラやテベス、バティストゥータの極めて個人的なエピソードも興味深かったし「真面目なアルゼンチン人」と「実はブラジルには」、の小文も良かった。
    俺もうすうす感じるとこあったよ。
    アルゼンチンがブラジルに向かう時の本音みたいなモノ。

    著者がアルゼンチン在住なのはすぐ分かったのですが、女性だったのにはビックリ。
    最初、名前から女性かな、とは思ったのですが、文章は男っぽいんだよね。
    だから読み進むにつれ男だな、と決めつけてました。
    今、ツィッターとブログを見つけて驚いてます。
    美貌の女性著者です(笑

    ps
    リアル本屋で見つけ読みだしたら止められなくなってしまった本です。
    私は大規模書店に行くと、数学書→スポーツ書→美術芸術書→小説→経済投機関係→エッセイ、で終了。
    硬軟硬軟と渡り歩くのですが、数学書の次にスポーツ書コーナーでこの本を立ち読みしだしたら止まらなくなり、美術芸術コーナーに行っても全然ダメ。
    なんとなくこの本読んじゃうの。
    それでも決められた事は守るタイプなんで一応最後まで守備範囲、回ったんですが、他の本見つけながらもずっとこの本、小脇に読んでました。
    数学書コーナーでは、読んでから買おうと思っていた本がなかったので、結局、この日はこの本1冊の収穫になってしまった。
    現場を踏んで書かれた本独特の生々しく血が通ったオモシロさがあります。
    在住22年は伊達じゃないです。

  • ストライカーというエゴイストのメンタルを知りたくて手に取った.ここで挙げられてたのは「コンペテンシア」と「レジリエンス」.簡単に言えば「競争」と「逆境をプラスに変える力」のこと.とくに後者はテベスやアグエロに顕著にみられるものらしいが,自分はそれをスラム街からのハングリー精神かと思っていたが,それとはまた少し違うようだ.モノが豊かでハングリー精神が無くてもレジリエンスというのは持てるらしい(中流階級のサビオラがそれを示している).あとは価値観の違い.途中クロスを上げてアシストした選手とゴールした選手のやりとりがあったが「(アシストした選手に向かって)見たか!クロスくれれば決めると言ったろ!」「ああ!でもそれじゃ俺がつまんないじゃないか!!!」というシーンがあって少し笑ってしまった.とにかくシュートをするというそこまでの攻撃の全てのまとめとなる最も責任ある行動を一番楽しくて快感な行動だと認識しているという点では,環境が違うなと思った.ともかく強いストライカー,強いメンタルは一朝一夕ではできず,環境や指導者が重要なようだ.自分にビジネス面でどれだけ生かせるか,と思ったけど,うーん… ただ厳しい競争の環境に身を置き,コンプレックスをモチベーションに変えて頑張れば強いメンタルはできそうなので意識したい.

  • 以前読んだ元アルゼンチンプロの亘さんが書いた本がどちらかと言えば「気持ち論」からアルゼンチンサッカーが描かれていたのに対して、こちらの藤坂さんの本はその「気持ち」や技術がどのような環境から育成されているのか、細かく取材して書かれている。「少年時代から身体を使ったドリブルを教える」などはその一端。印象に残ったのは、「アルゼンチンではゴールを取ることがすべて」でありながらも、「最高のゴールは2006年W杯のセルビア・モンテネグロ戦でのカンビアッソの25回パスをつなげたゴール」ということ。アルゼンチンってなんでサッカーがうまいのだろう?と思った指導者の方にはヒントがあるかも。

  • この人は本当にアルゼンチンサッカーが好きなんだろうと思う。文章から愛情がこぼれています。途中でコラムのように出てくる「ストライカーの肖像」で紹介されるアルゼンチンストライカーの生い立ち(?)がとても心に迫ります。

  • メンタル面の強化、そして育成環境の整備が今の日本サッカーにとっての課題。

  • アルゼンチンのサッカー環境について描かれております。
    特に育成環境ですね。
    タイトルと完全に一致するかと言われたら微妙なんだけど、アルゼンチンの育成環境を知るにはいい本ですな。

  • アルゼンチンサッカーの原点とは。

  • アルゼンチンの育成システムの素晴らしさとレジリエンスの大切さ!!

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著者プロフィール

藤坂ガルシア千鶴(ふじさか・がるしあ・ちづる)
ライター、コラムニスト、翻訳家。1968年10月31日生まれ。清泉女子大学英語短期課程卒業。89年からアルゼンチンの首都ブエノスアイレスに暮らす。78年W杯でサッカーに魅せられ、同大会で優勝したアルゼンチンに興味を抱き、その後マラドーナへの強い憧れからアルゼンチン行きを決意。大学在学中から「サッカーダイジェスト」誌にアルゼンチンサッカーの記事を寄稿し、その後30年以上にわたってスポーツ紙や専門誌に南米サッカーの情報を送り続けている。著書に『マラドーナ 新たなる闘い』(河出書房新社)、『ストライカーのつくり方』(講談社現代新書)、『キャプテン・メッシの挑戦』(朝日新聞出版)、訳書に『マラドーナ自伝』(幻冬舎)がある。

「2021年 『ディエゴを探して』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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