レディ・ヴィクトリア アンカー・ウォークの魔女たち (講談社タイガ)

著者 :
  • 講談社
3.15
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本棚登録 : 199
感想 : 31
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  • Amazon.co.jp ・本 (288ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062940214

作品紹介・あらすじ

パーティーの最中、子爵令嬢の耳元から消えた「エトワール」と呼ばれるダイヤの耳飾り。その行方を知るため伯爵家からの使いとしてレディ・シーモアを訪ねた老メイド・パメラは、風変りな女主人に目を瞠る。アラブ風の白い寛衣に身を包んだ少女のようなレディは、まるで魔法のように耳飾り喪失事件を言い当てるのだが……。

感想・レビュー・書評

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  • コーヒーブレーク本。

    ヴィクトリア朝時代のイギリスで、ロンドン西郊チェルシーに住いを構える子爵未亡人を主人公とするライト推理小説(2016/02/17発行)。

    本書、構想は良いと思いますが、小説の構成や文章、キャラクターの言葉、日本語etc.が変で、特に第1章と第2章は少々酷いように感じました。
    そもそも主人公の名前を最初から本文で異なっているのは、致命的では?

    主人公の名前は、ヴィクトリア・アメリ・シーモアで、タイトルもレディ・ヴィクトリアにも係わらず、何故、本文ではヴィタ・アメリ・シーモアなのでしょう...
    しかも、他家の使用人が貴族の子爵未亡人であるシーモアにレディの称号で呼ばず、マダム・シーモアと言っている?(貴族の娘までマダム・シーモアと言っているのも変だと思います)のは、おかしくないでしょうか。 この他にも、シーモアが貴族の娘に「アミーリア様は...」と言ったかと思えば、「ミス・アミーリアは...」と言ったりしてる、使用人が「~お譲様」「お嬢様」では無く「~譲様」「嬢様」と言っている(そもそも貴族の娘に称号を付けて呼ばないのも、おかしい)など、これ以外にもキャラクターの言葉が変なところが多く見られる上、小説の構成・文章で違和感が在ったり、尊敬語が間違っているように感じるところが多々あります。

    本書で紹介されている著者のプロフィールを読む限りでは、過去に多数の著作を持つ60代のシニア作家とのことですが、この本を読む限りではとてもそうとは思えない作品です。 本当にプロの小説家が書いた作品なのでしょうか。

    恐らくこの作家の作品は、もう読むことは無いでしょう...

  • 好きな女主人公の一人です!

  • 続き物だったので、次作を読みます。

  • 2019/5/22(水曜日)

  • 19世紀ヴィクトリア朝時代のロンドンを舞台に、子爵未亡人レディ・シーモアと有能なメイドが事件を解決する連作短編集。
    と言ってもメイド活躍はあまり出てこない。
    もっぱらレディ・シーモアの活躍と彼女にまつわる話。

    当時の貴族の暮らし、執事、メイドなど使用人たちの様子がよくわか理、面白かった。

  • 十九世紀のロンドンを舞台にした奥様やお嬢様とそのメイドたちの日々と謎?登場人物紹介が一部のみで網羅されておらず、物語も表層の会話劇にはところにより引き込まれたものの全体の流れは掴み切れず、裏表紙の紹介文にあるレディとメイドさも上手く受け取れなかった。何となく翻訳ものみたい。活気ある女性たちが眩しい。

  • 社交界には出ない、噂が絶えない前子爵夫人。
    彼女の元に行けば、すべての謎は解き明かされる。

    2話で完結してみたり、1話で終わってみたり。
    しかしそれは、最後に持ち込まれた謎への伏線状態。
    一体彼らの言う敵は誰なのか。
    この地位についた事によって、言われる内容は
    よくある話、です。

    宝石、消えた女性、再びやってきたはずの男を探す探偵
    そして…一番怖いのは、やはり女。
    言い聞かせるように、というよりは
    刷り込むように、洗脳するように。
    あらがえるほどの心がなければ、擦り切れるか
    自分のものとするのか。

  • 「人を愛することは決して罪ではありません、ヴィタ」
    「本当に?」
    「本当ですわ。それは人間に与えられたもっとも素晴らしい本能です」
    (P.274)

  • 19世紀ならではの雰囲気が興味深い。
    上流階級の人とメイドと、両方の視点から世界が見えて楽しいです。
    自由に見えて鬱屈した物を抱えているシーモアも魅力的。
    色々なメイドの心の内の自由さが好きです。

  • ヴィクトリア朝ロンドンで隠居生活をおくる貴族の未亡人レディ・シーモアと使用人たちの物語。
    前半はパーティーでダイヤが消えた謎や幽霊談などが彼女のもとに持ちこまれ、安楽椅子探偵ものかと思いきや、後半はレディ・シーモア自身が事件に巻き込まれる。
    謎はわりとありきたりだが、ヴィクトリア朝のメイドの生活事情が詳しくて面白かった。物語的にはシリーズ序章といった感じ。

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著者プロフィール

東京都生まれ。早稲田大学第二文学部卒業。1991年、ミステリ作家としてのデビュー作『琥珀の城の殺人』が第二回鮎川哲也賞の最終候補となる。著書に、『建築探偵桜井京介の事件簿』『龍の黙示録』『黎明の書』『レディ・ヴィクトリア』『イヴルズ・ゲート』シリーズなどがある。

「2022年 『レディ・ヴィクトリア完全版1〜セイレーンは翼を連ねて飛ぶ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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