なぜニセコだけが世界リゾートになったのか 「地方創生」「観光立国」の無残な結末 (講談社+α新書)

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  • 講談社 (2020年12月23日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (184ページ) / ISBN・EAN: 9784065218341

作品紹介・あらすじ

地価上昇率6年連続日本一の秘密は何か。
新世界「ニセコ金融資本帝国」に観光消滅の苦境から脱するヒントがある。
「客数より収益、消費より投資」が回す新しい経済を、富裕層マーケットに精通する著者が分析する。

ローコスト団体旅行によるインバウンドの隆盛はただの幻想だった。かわりにお金を生むのは、国内に世界屈指のリゾートを作ることだ。平等主義に身も心もとらわれた日本人は、世界のおカネがどこに向かっているのか、その現実にそろそろ目覚めるべきではないだろうか。
ニセコ歴20年、金融コンサルタントとして富裕層ビジネスを熟知した著者による、新しい地方創生・観光論。バブル崩壊以降、本当にリスクを取ったのは誰だったのか?

【目次】
第1章 ニセコはバブルなのか?
一棟5億円超の別荘群が出迎え
中国本土資本も進出

第2章 日本の観光投資の敗北と外資による再生
(1)東急から豪州、そしてアジアへ
(2)西武から米国、そしてアジアへ
(3)ラグジュアリーホテル続々開業

第3章 ニセコに世界の富裕層が集まる理由
(1)ホテルコンドミニアムという錬金術
(2)世界的なカネ余りがニセコを後押し
(3)なぜアジア富裕層はニセコを目指すのか

第4章 ニセコの未来
(1)世界最高級リゾートとの比較
(2)「夏も強化」は正論ながら空論
(3)富裕層向けサービスに特化する
(4)新幹線開通と五輪開催

第5章 ニセコに死角はないのか?
(1)「外資VS.住民」と「開発VS.環境」
(2)自然からの警告
(3)縦割り行政の弊害

第6章 観光地の淘汰が始まる
(1)マーケティングより人間の意思
(2)地方創生の幻想と東京
……ほか

みんなの感想まとめ

地域の資源を最大限に活かし、富裕層をターゲットにした戦略が成功を収めているニセコの魅力を探る一冊です。著者は、ニセコがどのようにして世界的なリゾート地としての地位を確立したのかを分析し、選択と集中の重...

感想・レビュー・書評

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  • オーディブルにて。
    3年ほど前にニセコへ訪問した際、ホテルやレストランでまず英語で話しかけられる、なんならホテルマンも外国人で日本語がすんなり通じないところもあり驚いた。ここは日本の中にある海外だ…と感じ、まさにタイトルのとおりなぜニセコだけ?という疑問が生まれた。
    パウダースノーという地の利を最大限に活かし、豪州やアジア、国内の富裕層に絞ったターゲティングが成功しているという説に納得した。幕の内弁当的にターゲットを広げないことが功を奏したとのこと。マーケティングの参考になった。

  • 1.そういえばいつのまにかよく聞く名前「ニセコ」
    なんで人気になったのだろう思ったので読みました。

    2.富裕層に圧倒的な人気を誇っているニセコはなぜここまで人気になったのか、それは「選択と集中」を実践しているからです。日本人大好きな幕の内弁当作戦とは縁を切り、地域の資源はなんなのか?どうすれば収益に結びつくのか、だれに投資してもらいたいかを考えた結果、このような実績を残しています。このニセコがどのように発展していったのかその様子が書かれています。

    3.外国の資本についてあまり良い印象を持っていませんが、日本人の金融リテラシーならば仕方ないことなのだと思います。「お金と結びつく行為」に集中することができず、前例主義を続けてしまう日本の悪い風潮で育った人たちはニセコの状況をきっと「外国に売りやがって」と怒ります。しかし、それは負け犬の遠吠えにすぎないと感じました。
    ニセコはしっかり戦略を練った上で外資を呼び込んでいます。本書でも、自然環境への関心は外国人の方が高いとも述べています。
    この本が出たのが2020年12月21日なので、まだまだ日本人の土地は海外勢に取られてしまうと思います。

  • ニセコが世界でも有数のスキー場であり、富裕層が流れ着くのかを解説。パウダースノーと言う自然のギフトを武器に、世界から有数のリゾートホテルが集まる。
    すべての人に特化した幕の内弁当の様なやり方は日本でも通用しなくなる。中間層が消滅し、人口が減る日本では、全てに一律のやり方でなく差別化を図らないといけないのは、時代の流れとして仕方ないですね。
    何よりもお金はある所こらしか取れない訳ですし。
    小説の「海が見える家」の富裕層のお客さんの言葉を思い出しました。

  • 2023.3.27.読了。
    ニセコのパウダースノーで思う存分滑りたい。

  • 富裕層向けに資産運用アドバイザーをしている著者が、ニセコについて書いた本。ニセコの開発について歴史的に紐解きつつ現在に至る経緯を説明している。著者は、マーケッティングやポジショニングの知識も豊富で、トレードオフの重要性についても意見を述べている。その知識・経験から、ニセコは今までどおり外国人富裕層にターゲットを絞ったアプローチをすべきと主張している。著者の主張は、説得力があり同意できる。ニセコに特化した研究ではあるが、谷頭和希著『ニセコ化するニッポン』よりもはるかに考察は深く、勉強になった。

    「ニセコには「外国人による外国人のための楽園」ができている。5つ星ホテルのパークハイアットは、日本には東京、京都、ニセコにしかない。他の5つ星ホテルではリッツ・カールトンが開業し、アマンの建設も進行中だ」p3
    「ニセコは、他の国内リゾートとは違い、「海外観光客」ではなく、「海外富裕層の投資家」を強く惹きつけてきたため、コロナ禍でインバウンド需要がゼロになっても、活気を失っていないのだ」p5
    「2020年路線価によると、全国32万地点の標準宅地における上昇率で6年連続全国1位となったのがニセコだ」p15
    「当地コンビニであるセイコーマートのニセコひらふ店は、富裕層を中心とした外国人観光客を意識した店舗となっており、国際クレジットカード対応可能な銀行ATMに外貨両替機、TimTimなど豪州で人気のスナック菓子やイギリスパンなど食品類、そして種類豊富なワイン類が並んでいる。3万円近いドンペリニヨンなど高級シャンパンも棚に鎮座している。ここはコンビニなのにだ」p24
    「中国のスキー場の多くはニセコのようなパウダースノーではなく、アイスバーンだらけの硬い雪質であったり、人工雪であったりする場合も多い。このため、パウダースノーを誇るニセコをはじめ日本国内のスキー場は、アジアの中では特に競争力があり、ニセコの知名度は中国を含めたアジア全体でも非常に高い」p32
    「(東急不動産)2004年、東急不動産は、自ら開発してきたニセコ花園スキー場を、ニセコの魅力に魅了されたオーストラリア人を主とする投資家グループが出資して設立した「日本ハーモニー・リゾート」に売却した。東急不動産グループでは、手塩にかけて育てた花園地区を売却することで、ひらふ地区に経営資源を集中させたということができよう。いずれにせよ、ニセコグラン・ヒラフスキー場などは東急不動産が運営することとなり、一方で、花園は手放すこととなった」p47
    「(西武グループ)グループ再編の一環として、不採算部門の売却が実施され、ニセコもその対象とされることになった」p54
    「花園やグラン・ヒラフにおける東急不動産グループ、ニセコビレッジにおける西武グループだけでなく、日本航空グループもバブル崩壊とデフレ不況の中で業績不振に陥り、経営再建の一環としてホテルやスキー場、ゴルフ場を売却し、ニセコから撤退していたことになる。そして現在は、それら日本企業に代わって、シンガポールや香港、マレーシアなど、興隆するアジアの大企業が、ニセコを牽引しているのだ」p59
    「バブル期に東急グループや西武グループなど日本企業によって作られたニセコの礎は、バブル崩壊後、豪州や米国資本の手を経て、今は香港、シンガポール、マレーシアなどアジアの財閥グループなどによって、更なる大規模開発が続くに至っている」p80
    「ニセコエリアのコンドミニアムのオーナー比率は、香港の36%を筆頭に、シンガポール16%、マレーシア10%、中国9%、タイ8%、台湾5%とアジア勢が上位を独占している」p111
    「2019年の住宅価格は、クーシュベル1850がトップ、アスペンが2位、ベイルが6位、サンモリッツが7位となっている。ニセコは、日本ではトップながら、世界では31位であり、トップのクーシュベルの半額以下の価格帯となっている」p114
    「ニセコが狙うのは、今まで通りこうした世界水準のスキーリゾートを自国に持たない、豪州、アジアの顧客、そして日本国内の富裕層だ。そういう意味では、各々が上客や特徴を持ちながら、ベイル、クーシュベル、ニセコは、うまくグローバルに棲み分けができているのかもしれない」p117
    「外国人富裕層向け高級コンドミニアムや飲食店などの場合、年間収益の8割前後をスキーシーズンに稼ぎ出しているという。スキーシーズンだけの営業で1年分稼げるリゾートであるべきではないのか」p127
    「スキーリゾートなのに、夏も稼がないとやっていけないというのでは、この先も未来はないのではないか。ニセコは基本的には今まで通り、冬だけで稼ぐビジネスモデルを追求すべきだ」p128
    「間違っても、幕の内弁当型のマーケッティングをしないことだ。中間所得層などあらゆる年代世代所得ステージの人々が訪れるのが理想ではある。しかし、それは富裕層の離反を招く施策だ。彼らは混雑を嫌い、誰でも行けるリゾートを好まない」p129
    「海外富裕層は、多くのものをすでに手に入れており、モノよりも時間により価値を置く場合も多い。観光や旅行においても、何もしない贅沢、何もしない時間を求めている場合が多いという。そもそも滞在するホテルからあちこち出歩いたりはしない」p130
    「ニセコは富裕層以外には敷居が高い観光地になってしまったかもしれない。しかし、それでいい。すべての顧客層が満足するスキーリゾートになるキャパシティーは、ニセコにはないのだ。「選択と集中」「売上より利益」というビジネス観点からも、今までの高級化路線を継続するのが得策だ。誰でも行けるニセコにするのか、特別な日に行くニセコなのか。前者になれば富裕層は逃げ、次のニセコを見つけようとするだろう」p131
    「官主導、地元自治体主導の観光策やリゾート計画だと、卓上のこうあるべき論や、調査やアンケートやイメージなどから始まり、デメリットやリスクも考え、結局、総花的で「幕の内弁当」のような施策となり、肝心の需要が置き去りにされて、失敗するケースがほとんどだ」p167
    「ターゲットとする顧客も、全方位的ではなく、富裕層、中間所得層、マスリテール、日本人、外国人のどこをメインにするのか。キラーコンテンツとターゲット顧客を定めるだけで満足してはいけない。本当に儲かるのか、ということが最も重要だ」p175

  • オーディブルでレコメンドに上がってきたので聞いてみる(読んでみる)。
    ノンフィクション、ビジネスという観点では好物なのだが。

    んー、タイトル通りではないかなという印象。
    ニセコの現状やそこで展開するプレイヤーの紹介、何がいいのか、みたいな話と他地域の現状など。

    「なぜ世界リゾートになったのか?」
    世界有数のパウダースノーがあり、国内資本が撤退して外資が入ってきた流れがあり、あとはまぁ…、という感じでズバッとこない印象。

    コロナのタイミングで書かれた本でもあり、5年経過してしまうと様変わりだと思うのだが、そういう意味でも、今現在今読む意義はあるんだろうかと感じるところ。
    背景が知りたかったという方には良いのかも。

  • 3. ニセコの源泉は、パウダースノーだ。サラサラしたパウダースノーを体験してしまうと、なかなか他のスキー場には戻れない。パウダースノーをオーストラリアのスキーヤーが世界に紹介したことで、ニセコはアジア全体や欧州や米国からもスキーヤーが訪れるようになった

    6. ニセコは、他の国内リゾートとは違い「海外観光客」ではなく、「海外富裕層の投資家」を強く惹きつけてきたため、コロナ禍下でインバウンド需要がゼロになっても、活気を失っていないのだ

    18. ニセコは、富士山に似た姿から蝦夷富士とも呼ばれる北海道の名峰・羊蹄山(ようていざん)とニセコアンヌプリを主峰とするニセコ連峰に囲まれ、日本一の清流といわれる尻別川が流れる自然豊かな場所だ

    25. 北海道のご当地コンビニであるセイコーマートのニセコひらふ店は、富裕層を中心とした外国人観光客や移住者を意識した店舗となっており、国際クレジットカード対応可能な銀行ATMに外貨両替機、TimTimなど豪州で人気のスナック菓子やイギリスパンなど食品類、そして種類豊富なワイン類が並んでいる。3万円近いドンペリニヨンなど高級シャンパンも棚に鎮座している

    33. 2019年度の外国人宿泊客延べ数は、豪州108,291人、中国102,720人、香港78,771人となっており、以下、シンガポール、米国、タイ、台湾、英国、韓国、マレーシアなどからの宿泊客を占めている。その他、フランス、ドイツ、ニュージーランド、スウェーデン、ロシア、インドネシア、フィリピンなどからも宿泊客も増えてきており、まさに世界中から人々がニセコを訪れている

    72. バブル期に東急グループや西武グループなど日本企業によって作られたニセコの礎は、バブル崩壊後、豪州や米国資本の手を経て、今は香港、シンガポール、マレーシアなどアジアの財閥グループなどによって、更なる大規模開発が続くに至っている

    73. 日本全国の観光地がインバウンドに平伏し、一般向けの「ゆるキャラ」やB級グルメを売り出すことから富裕層の嗜好に合わせた対応まで幕の内弁当的な全方位政策をとるなか、ニセコにおける外資の投資は、パウダースノーという絶対的なキラーコンテンツを最大限に生かし、「海外」「富裕層」「スキー」に絞った「選択と集中」を実践してきた

    76. ホテルコンドミリアムの仕組みは、完成前から分譲マンションのように部屋ごとに販売され、購入希望者は不動産開発会社または不動産仲介会社から一部屋の所有権を購入し、オーナーとなる。その際、別途、不動産管理会社と管理契約を結び、オーナー自身が宿泊利用しないときは、一般客にホテルのように貸し出し、経費を差し引いた宿泊料金を収入として得られることができる

    77. 客室レンタル収入が100%とすると、レンタル促進費用とレンタルプログラム管理費用などが管理会社から差し引かれ80%となり、80%のうち多い場合で40%程度オーナー側の実質宿泊レンタル収入となる契約が一般的だ。
    スキーシーズンでは1泊20万円を超える料金も珍しくないが、上記の金額であれば、6万円強がオーナーの手元に入ることになる

    80. ニセコの場合、キャピタルゲインが狙えるのだ。ニセコの地価は6年連続上昇率全国1位。過去5年間で10倍以上に跳ね上がった不動産もざらにある。海外投資家の目線は、インカムゲインではなく、あくまでキャピタルゲインだ

    97. 日本における100万ドル以上の資産を持つ富裕層の数は、前年の283万8000人から18万7000人増加し、302万5000人に達しているという。これは米国、中国に続き、世界第3位の数になる。そのなかでも、5000万ドル以上の純資産を有する超富裕層は3350人となり、こちらは世界8位となる

    102. 東急リゾートの資料をみても、ニセコエリアのコンドミリアムのオーナー比率は、香港36%を筆頭に、シンガポール16%、マレーシア10%、中国9%、タイ8%、台湾5%、日本4%とアジア勢が上位を独占している

    104. フランスのクージュベル、スイスのアルプスに位置するサンモリッツ、グシュタード、米国コロラド州のベイルやアスペン、カナダのウィスラーなどの世界の高級スキーリゾートと比較すると、ニセコの不動産はまだリーズナブルな価格帯といえる

    106. ニセコが狙うのは、今まで通りこうした世界水準のスキーリゾートを自国に持たない、豪州、アジアの顧客、そして日本国内の富裕層だ

    115. ヒルトンニセコビレッジなどグローバル展開する外資系ホテルチェーンでは、本人の希望に応じながら、冬がオフシーズンとなる地域からスタッフをニセコにシフトし、逆に夏になれば、バリ島などビーチリゾートや、地中海など欧州へスタッフをシフトするなどして対応している

    118. 海外富裕層は、多くのものをすでに手に入れており、モノよりも時間により価値を置く場合も多い。観光や旅行においても、何もしない贅沢、何もしない時間を求めている場合が多いという

    122. 外国人スキーヤーにとっても、圧雪された決められたスキーコースを滑るのではなく、森林のような中を、新雪を自ら切り開き滑っていくバックカントリースキーは人気だ

    124. 東京においても、森ビルグループにより成田空港と赤坂アークヒルズを30分で結ぶ、エルメスの内装を持つ高級ヘリコプターもハイヤーによる送迎便が運航されていたものの、需要の伸び悩みもあり、2015年末で終了している

    130. 札幌は誰もが認める観光都市であり、観光客向けの宿泊施設も数多くあるのだが、実は札幌には富裕層向けの高級ホテルがない。ミシュランガイド北海道(2017)でも札幌に5つ星ホテルはなく、北海道内にはヒルトンニセコビレッジを含め7軒ある4つ星ホテルも、札幌市内にはJRタワーホテル日航札幌の1軒しかない

    139. 北海道や長崎、沖縄などで起きているとされる、外国資本による水資源確保のための山林の買い占めや、自衛隊基地や原発施設などの隣接地の土地取得など

    142. 最悪のシナリオとして、雪不足→営業日数減少→人工雪の導入→パウダースノーではない→顧客満足度の低下→訪問者減少→営業断念し廃業という悪循環をたどることとなる

    150. ニセコが倶知安町とニセコ町から構成されているとは、外国人はもちろん、ほとんどの日本人は知らない情報だろう。また、スキーリゾートも含め、その多くは倶知安町にあり、人口や予算規模などをみても、ニセコを語るには倶知安町がベースになるということも、一般的には知られていないだろう

    156. 海外を含めた富裕層の特徴として、金融リテラシーが非常に高いことと同様に、観光リテラシーも非常に高いことが挙げられる

    159. 2019年の日本国内における旅行消費額は27.9兆円に達するが、実はそのうち、日本人による国内宿泊旅行と国内日帰り旅行は22兆円と全体の8割近くを占めている。一方、インバウンドは、過去10年間で大きく上昇してきたものの、同消費額は4.8兆円と全体の17.2%を占めるに過ぎない

    160. 日本政府は「2030年に6000万人」とす?目標を維持するとともに、旅行消費額の目標として「2030年の訪日外国人の旅行消費額15兆円」を目指すとしている

    164. そもそも観光・レジャーは、景気や社会情勢に大きく左右される産業だ

    165. やはり景観や気候を含め「自然」こそが普遍的かつ簡単に真似できないキラーコンテンツの代表なのではないだろうか

    169. これからは、都心と郊外に拠点をもつデュアラルライフが広がる可能性がある

  • パウダースノー以外に、アジアには高級スキーリゾートがそもそも日本にしかないという地政学的な強みがあるということが分かってよかった。また、ベイルやクーシュベルという海外のスキーリゾートの存在も初めて知ったので調べてみたい。

  • ニセコに関しては2度行った事が有ります。仕事を兼ねてでアル。

  • 世界中から何故ニセコに集中的に投資が行われるのかを、その背景と共に分析した書籍。

    2020年に書き上げている書籍のため、若干データにブランクはあるが、オリンピック中止や北海道新幹線延期を加味しても、ニセコに対する投資は決して衰えていない。それはニセコに対する投資が一時的なものでないことを示す証だろう。

    それがサブタイトルの、「地方創生 観光立国の無残な結末」に集約されている。日本の投資と世界の投資、考え方の違いかもしれない。キラーコンテンツであるパウダースノーをベースに、逐次投資ではなく大規模投資を、短期スパンでなく長期スパンで行うことで、世界の富裕層・超富裕層を呼び込み、その客層が更なる投資を呼び込む好循環を生んでいる。それだけの大型投資は、日本企業では難しいのだろう。

    倶知安町とニセコ町に分かれる行政の弊害や、温暖化によるリスク等はあるものの、まだしばらくこの状況は続きそうだ。出来ればこの投資効果をニセコだけに留まらせず、札幌や道東、知床など、北海道全体に波及させるプランを練るコーディネーターが欲しい。勿体ないし、そのポテンシャルを北海道は持ってると思う。

  • 先日読んだ本(観光系)では、同じニセコについて注目した際に、四季折々値段も様々で様々な種類の外国人観光客に対するターゲティングがうまくいっていると説明があった。
    一方で本書では、一つの集中するべきコンテンツを選択、判断し、幕の内弁当のようにならないように一つのコンテンツを極めることが重要だと述べられていた。
    共通していた部分は、ニセコは超富裕層をしっかりをターゲティングできているという点だ

    さらに観光系の本を読んでいると、経済的な面から観光を捉え、観光を娯楽など楽しいものと考えるよりかは、経済を支える利益を生み出すものと考えていると感じた。

  • ニセコの現在とこれからについてかなり詳しい情報が載せられており、勉強になりました。
    ニセコに住むなら今なのかな、と思わせる内容です。

  • 読みやすくわかりやすい。
    ニセコに特化した部分が少ない、高級ホテルやリゾートの話はよくわかるがニセコならではの部分、伸ばせる部分が少ない。

  • 間違っても、幕の内弁当型の集客をしないこと

  • 庶民には無縁とも言えるニセコの、「今」と「これまで」を学ぶにはとても良い本でした。日本企業はバブルで一度敗北し、ニセコは外資の割合が多くなった。日本企業は観光業で盛り返せるのか。「幕の内弁当」的な展開ではなく、「選択と集中」が必要だというのは心の底から同意である。一方で、しかし世界の富裕層を集めるには、ワールドクラスのホテルやブランド店が必要というのもなるほどと。ハイクラスの観光業について、色々と考えさせられました。

  • パウダースノーという圧倒的なキラーコンテンツを活かした外資主導の開発が超富裕層のターゲットにマッチ
    ホテルコンドミニアムの仕組み
    夏の強化、中間層向け開拓といった幕の内弁当的施策でなく、超富裕層のニーズを満たすことが重要

  • 今までの開発の歴史や今後の計画など、読みやすくスラスラと読破出来ました。

  • はじめに ニセコの強さ3つの理由
    第1章 ニセコはバブルなのか?
    第2章 日本の観光業の敗北と外資による再生
    第3章 ニセコに富裕層が集まる理由
    第4章 ニセコの未来
    第5章 ニセコに死角はないのか?
    第6章 観光地の淘汰が始まる
    おわりに 2030年ニセコリゾート近未来像

  • 外国人による外国人のための土地、という印象を強く受けた。また、コンドミニアムのスキームを理解できて良かった。

    筆者は『消費より投資が牽引する経済社会』の到来を主張しているものの、グローバル化した金融市場に巻き込まれるニセコの姿がそこにはある。

    短期的な投資の対象として商品化された自然景観は、バブル崩壊とともに負の遺産となりかねない。
    バブル真っ只中のニセコのブームが去った後、影響を大きく受けるのは、地域住民であり自然そのもの。右肩上がりの経済のその先に関しても、深く考えさせられた。
    ニセコが高度経済成長期の観光立国ブームの二の舞にならないか心配。

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著者プロフィール

高橋克英:株式会社マリブジャパン代表取締役。1969年岐阜県生まれ。93年慶應義塾大学経済学部卒業。2000年青山学院大学大学院国際政治経済学研究科修士課程修了。日本金融学会会員。三菱銀行、シティグループ証券、シティバンクで、おもに銀行クレジットアナリスト、富裕層向け資産運用アドバイザーとして活躍。その後、独立。著書に『銀行ゼロ時代』(朝日新書)、『人生100 年時代の銀行シニアビジネス事例』(近代セールス社)、『なぜニセコだけが世界リゾートになったのか』(講談社+α新書)などがある。

「2021年 『地銀消滅』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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