此の世の果ての殺人

著者 :
  • 講談社
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  • Amazon.co.jp ・本 (368ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784065289204

感想・レビュー・書評

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  • 98年生まれのめちゃ若い作家さん!ということで読了しました
    ミステリーにしては少し起承転結が乏しく、波がなく終わってしまったと感じました。
    探偵さんの正義感が強いなど色々設定組まれてはいたけど少し回収不足というか。
    世界観は非常に楽しめました!

  • まずは、先日著者が登壇するトークショーに行ったことと物語の舞台が身近であるということで親近感湧いて読み始めた。

    小惑星が地球に衝突する事(落ちる予想地点は熊本阿蘇)が発表され、主人公が住む福岡からは人々が逃げ出したり、自殺したり。人と町中で遭遇することもない様な日常になった中、彼女は自動車教習所に通う、そこの先生と他殺された遺体を発見したことにより、犯人探しが始まる。

    シンプルで読みやすく、登場してくる人々の個性もあり、飽きずに読めた。

    犯人と戦う?シーンでは、ドラマで見る様な普通だったらありえない様な動きが目に浮かんできて、なんか不思議な感覚を持った。

  • 綾辻さんの太鼓判とのことで手に取りました。読みやすくてあっという間に読了。人類の終末を迎えた時期に起こる殺人。絶望的な世界から始まり、そんな事が起きてしまっても仕方ない世界なのかと感じさせてしまう空気に飲まれた。
    著者は23歳との事で、今後の作品も楽しです。

  • 地球に小惑星が衝突する直前という特殊設定下でのミステリー。舞台は九州太宰府。
    地球滅亡寸前でわざわざ殺人を犯すのか、またその殺人犯をわざわざ捕まえるのか、という疑問は当然あって、そこを気にしながらの読書。
    終末世界の描写は少ないが、飲料水や食料や車のガソリンなどすぐ出てくるような疑問点はきちんと説明されていて、読む進めるうちにいろいろと納得感が出てくる。
    いかに終末が近くとも、普通の人間は身の回りの日常に気をとられるんだろうなと想像できた。

  • これが新人賞で出て来たのなら、やっぱり絶賛になるのかな?
    全体的にキャラクターや特殊設定SFとしてのリアリティがあまり好みではなくて、面白かったといえば面白かったのだが、好きかと言えば全く好きな本ではないという印象。

    終末世界で殺人事件が起こった謎が牽引する序盤はグイグイ来るが、中盤以降は結構ダレる。それは事件が少しずつ明らかになってきて、どうせ放っておいても終わってしまう世界で、あえて人を殺す不条理に説明が付き始めて来たからだろう。
    サスペンスパートに入ってからの方が面白かったが、ちょっと全体的に死体を転がし過ぎな気もしなくはない。もうちょっと血みどろを抑えていた方が、最後は綺麗に終わったんじゃないかな。

    また作中でずっと思ってたことがあって、世界が終わるとはいえ、自殺者が多すぎないか? 
    終末ものは「どうせ死ぬんだから残りの人生は普通に生きよう」みたいなアプローチを取る作品が多い印象で、大半の登場人物の家族が悲観して自殺している設定の今作は結構異様に思えた。放っておいても死ぬのに、わざわざ自殺までするのはそこまで一般的な思考なのかな。世界が滅びかけないとそれは断定できないか。どうなんでしょう。

  • この世の終わりが迫る中の殺人事件。
    特殊な設定ですが、心情や情景はそういう事も起こりうるだろうとリアルに思えました。
    日本滅亡となると今まで見たものは、みんな生きる事に必死だったけれど、崩壊する治安、自殺や殺人…こちらの方がリアルに感じました。
    文章は読みやすく初めて読んだ作家さんですが、他の作品も読みたくなりました。

  • 2ヶ月後に日本に小惑星が衝突して消滅すると言われ、九州にはほとんど人が居なくなり、商業施設や行政、ライフラインなどがほとんど動かなくなったのに慣れた ある日、両親を亡くし、ひきこもりの弟がいる、誰にも言えない目的を持って自動車学校に通っている主人公は担当の先生と一緒に教習車に乗るためトランクを開けたら、滅多刺しにされた女性の死体が入っていた。
    無差別連続殺人の犯人を探すために色々な人の生活ぶりや意見などを見聞きしながら、犯人を突き止めていく物語だった。

    どんでん返しなストーリーで、とても驚いた。
    また、「小惑星が衝突して消滅する」という絶望的な状態では どのようなことが起こりやすいかなどが書いてあり、作者はすごい想像力が豊かなのかなと思った。
    山奥で色々な人が自殺をする、奥地自殺や無差別殺人など、本編の内容は残酷かつ恐怖な表現が所々あったが、ハッピーエンドで終わって良かったと思った

  • 特殊設定ミステリですが、とても面白かったです。
    犯人の犯行の動機にはもやもやとしたところが残りましたが、犯人との遭遇から対決までは、月並な表現ですが、ハラハラドキドキしっぱなしでした。
    作者は本作がデビュー作のようですが、文章はしっかりとしていて、実力がある作家だと思いました。
    作者の新作が出たばかりで、そちらも気になります。

  • 展開に促されるまま一気読みしちゃった

    「〇日後に世界が滅ぶとしたら」
    よく挙がる題材ではあるけど、荒木あかね、いいですね

  • 「もうすぐ地球が滅亡します」から、このストーリーを紡ぎ出すのは、大したもの。将来めっちゃ有望。
    また、「何故、この状況で運転免許を?」の理由もなかなか良い。
    因みに、犯人は開始早々に解ります、
    「私が犯人です」と書いた看板を首から提げて出てくるようなイメージです

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著者プロフィール

1998年福岡県生まれ。九州大学文学部卒。2022年第68回江戸川乱歩賞を本作で受賞しデビュー。

「2022年 『此の世の果ての殺人』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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