invert 城塚翡翠倒叙集 (講談社文庫)

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  • 講談社
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感想 : 83
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  • Amazon.co.jp ・本 (536ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784065337899

感想・レビュー・書評

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  • 純粋100%叙述トリック
    これだけ主人公を派手に仕上げるなら
    対戦者もかなりの曲者でないと、読みごたえが…。
    たとえば「爆弾」のスズキタゴサクみたいなのはいかがでしょう。

  • 主人公のキャラクターにイライラさせられて面白くない

  • 城塚翡翠シリーズ第二弾
    前作を読み驚かされ、ドラマを観て関心し、今作はと言うと。。
    いい意味でドラマの翡翠と真のイメージが強く残り、頭の中では明確に映像化されてる感じでなんか変な感覚になりながら読みました。
    どの章も読み易く、間違いなくおすすめです。
    映像の続編は厳しそうなのかもしれませんが是非またいつかシリーズの映画化お願いしたいです!

    第三弾読んだら楽しみが終わってしまうのでまだまだ読めなさそうです笑

  • 先にドラマを観ていたので大体の内容は分かっていたが、ドラマと違うところもあり、途中で違和感を覚えはしたが最後は素直に驚かされた。

    作戦とは分かっていても、翡翠が犯人と接するときのあざとさにはイライラさせられた。
    翡翠対犯人よりも、翡翠と真のやり取りの場面の方が楽しく読めた。

    特に印象に残っているのは、翡翠が推理小説の読者について語る場面である。
    自分にも当てはまるので、痛いところを突かれたという感じがした。

  • 前作同様楽しませてもらいました。相変わらず城塚翡翠のいいキャラクターが好き。倒叙集なので古畑任三郎や刑事コロンボのような展開で、なかにはオマージュといえるシーンもあったりしていろんな楽しみ方ができた。

  •  文庫派なので待ちに待った作品。
     漸く録画して観るのを我慢していたドラマも鑑賞できる。
     倒叙もの…と言ってわからない人は、わかるようになるまで読まないで欲しい。
     倒叙の良さがわかっている人が読んで、更に驚く仕掛けが施されている作品と感じたので。
     作中明かされていない手がかりや仕掛けもたくさん残っているの、それを見つけて悦に入るだろう読者へのけん制までされているの。
     余りにオフザケレベルでコロンボや古畑のパロディ的な描写やコナン君的な「あれれ」もあるけど誤魔化されてはいけない。
     読者への挑戦も。

  • invertは反転という意味。倒叙集と書いてあるとおり犯人視点からのものだった。前作に続き城塚翡翠が主人公。つまらなくはなかったが、主人公が同じであるためどうしてもmediumと比べてしまう。評価が低いのはそのため。

  • 「雲上の晴れ間」★★★
    「泡沫の審判」★★★
    「信用ならない目撃者」★★★★★

    城塚翡翠シリーズ第2弾。
    中篇2つにやや短い長編1つという、かなりのボリューム。
    とはいえ、文章が短くて分かりやすいので、そこまで長いとは感じない。
    注意点は、第1弾の『medium霊媒探偵城塚翡翠』から順番通り読んだ方がよいということくらいか。

    本作は犯人の視点から犯行の様子や心理が描かれる倒叙物。
    この倒叙形式が前作で明らかになった城塚翡翠のキャラと驚くほど相性がよく、追い詰められていく犯人側から見た城塚翡翠の恐ろしさが嫌というほど伝わってくる。
    解説によると、倒叙物は読者を楽しませるのに苦労するそうだが、本書は上記の理由もあって非常に面白い仕上がりになっている。
    ミステリとしての楽しい仕掛けもあり、そうしたサプライズも魅力の一つだろう。
    次作も楽しみだ。

  • 全三編からなる倒叙ミステリー集。
    先に犯行のシーンが描かれているので、犯人はわかっている。主人公の城塚翡翠が、犯人を追い詰めていくところが爽快そのもの。
    前作の『medium』とは構成がかなり変わるが、読んでいて面白いのはさすが。
    個人的には2作目の『泡沫の審判』が、1番刺さった。小学校教員のブラックっぷりが鮮明に描かれ過ぎていて……笑

  • 1「雲上の晴れ間」
    翡翠の魅力が無くなった。
    前作は翡翠が作中の大部分で演技をしていて、読者も演技に気づかないから1人の人物像として受け入れられたし魅力的だった。
    そして、それが演技だと判明することが叙述トリックのように働いて面白かった。

    今作は演技をしているとわかっているので、それは翡翠でもなければ誰でもない、無個性な人物になってる。
    翡翠が素で話しているシーンもたまにあるけど、そんな程度で人物像は描けないし、魅力も感じない。

    読者への挑戦については、アリバイと水滴の2つが問題。
    アリバイはプログラミングに触れたことがあるかで難易度が変わりそう。自分はちんけなトリックに思えた。知識がないとアンフェアに感じそう。
    水滴は、感覚的に腑に落ちない。
    作中の答えが唯一の解として成立する状況は、あまりにも非現実的で無理がある気がする。

    安いミステリーを読んだ感覚



    3「信頼ならない目撃者」
    第一編のクオリティにより、穿った目で読んだことは間違いないが、やはり気に食わない。

    読者への挑戦はフェアに行われている。倒叙ならではの大胆なヒントが出されている。
    しかし、まともなミステリー作品になっていたからこそ、叙述トリックが邪魔だった。
    叙述トリックなどの読者への裏切りは、その意外性や驚きという体験ゆえに、それまでの読書を虚構に葬ることを許されるのだと思う。
    本作は必要性もなく、ただ騙すことが主目的のように感じる。

    あとは、描写が説明っぽく、読んでいて楽しくない。
    私は城塚翡翠というキャラクターが苦手だと分かった。

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著者プロフィール

1983年埼玉県生まれ。2009年『午前零時のサンドリヨン』で第19回鮎川哲也賞を受賞しデビュー。繊細な筆致で、登場人物たちの心情を描き、ミステリ、青春小説、ライトノベルなど、ジャンルをまたいだ活躍を見せている。『小説の神様』(講談社タイガ)は、読書家たちの心を震わせる青春小説として絶大な支持を受け、実写映画化された。本作で第20回本格ミステリ大賞受賞、「このミステリーがすごい!」2020年版国内編第1位、「本格ミステリ・ベスト10」2020年版国内ランキング第1位、「2019年ベストブック」(Apple Books)2019ベストミステリー、2019年「SRの会ミステリーベスト10」第1位、の5冠を獲得。さらに2020年本屋大賞ノミネート、第41回吉川英治文学新人賞候補となった。本作の続編となる『invert 城塚翡翠倒叙集』(講談社)も発売中。

「2022年 『medium 霊媒探偵城塚翡翠(1)』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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