炎の蜃気楼幕末編 獅子喰らう (コバルト文庫)

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  • 集英社
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  • Amazon.co.jp ・本 (256ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784086012751

作品紹介・あらすじ

巻き返しを図る攘夷の志士と佐幕派が血腥い争いを続ける幕末の京都。カゲトラと名乗り、勤王派ばかりを狙う人斬りがいた。お蔦(柿崎晴家)は正体を見極めようと「人斬りカゲトラ」を追うが…!?表題作ほか、長州の潜伏志士のもとに潜入した景虎の暗躍と池田屋事件の裏側を描く一編「獅子疾走る」を収録。激動の時代を生きる夜叉衆が京の街を駆け抜ける。『炎の蜃気楼』幕末編。

感想・レビュー・書評

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  • 炎の蜃気楼 幕末編1 獅子喰らう

    300年経つと、主従の関係もだいぶ不健全になってきているようだ。

    直江はずっと福井にいればよかったんじゃね?そのまま寿命を全うして浄化すればその後の苦しい思いはしなくて済んだだろうに。

    安田長秀の色部に対する「色部のとっつあぁん」呼びはこの頃にはもう定着していたのね。

    読み終わって解せないのが、表紙。あれ、誰よ?手前は直江だろうけど、笛吹いているのは景虎なのか?でも話の中で笛のシーンなんて全くなかった。

    さて、1か月かけてミラージュ40巻と邂逅編12巻全部と幕末1を読み終わった。引き続き幕末2を読みたいけど、図書館が休みなので我慢だ。

  • 尊王攘夷運動にゆれる京都が舞台。
    新選組とかでてきて萌え。

  • 幕末×ミラージュ。
    幕末が好きなので、続々と登場する有名な名前に単純にわくわくしました。

    様々な思想が入り乱れて混沌とした時代だけれど、誰もが国を良くしようと奮闘してる熱い時代、そんな世の中にあって生を終わらすことばかりを考えている景虎さまとの対比が切ない。

    勤王派の志士の熱にあてられて生きることに少しだけ希望を見出し、また直江と共に歩き始めた景虎さま。
    やっぱり前を向いてる時の彼は素敵だなあ…。

    なんとなくなのだけれど、夜叉衆はいつの時代もみんな一緒に怨霊調伏をしていたイメージだったので、お互いの所在も知らないままそれぞれの場所でそれぞれの生活を営んでいることに驚いた。
    結構、淡白な関係なんだろうか。

    夜叉衆は色部さんがいたからかろうじてまとまっていたのかもしれない。
    色部さんを軸にして繋がっていたのかも。
    まさに縁の下の力持ち。

    換生した時期によって宿体に年齢差が生じるの、面白いな。
    6歳の直江の頭を撫でる老いた景虎さま……萌ゆる!

    直江が側にいると居心地よすぎて自分が駄目になりそうだと感じてる景虎さまだけれど、直江の側にいる時くらいは肩の荷をおろして心を解放すればいいのにな…って思ってしまう。
    それが出来ていればこの先あんなにこじれることもなかったんだろうけどね、本当にじれったい2人だこと!

    長秀の洋装、お蔦なねーさん、そして景虎さまのためなら何の躊躇いもなく頭を丸め、立場を捨てて景虎についていくことを選択する直江、この人たちが本編の彼らの中身なんだなあ…ってすごく納得できた。

    「あなたがこの世に何かを求めてくれるなら。それこそが私の求めるものです!景虎様!」

    この直江の台詞がとても好きでした。
    本編第1部で荒みに荒んだ直江を見てきたばかりなので、このまっすぐな想い、響いたなあ…。

    時代の変遷を肌で感じながら長きを生き続けてる夜叉衆の苦しみ、本編よりも過去編の方が生々しく伝わってくる。
    読んでよかった。

  • 幕末編。

    邂逅編を読んでいて思うのが、勝長さんがいつもモテモテ、という点。
    オッサンキャラには、色っぽいおねーさんがなびくのか。

    羨ましい(笑)。

  • 桑原水菜のよいところは後書きが読みやすく、分かりやすい点です。

    なぜ,幕末かという問題に丁寧に答えている。
    また、本書は雑誌への連載だったそうですが、
    読者からの史実に対する指摘を受けて、加筆しているとのこと。

    雑誌があれば、比べて読むと面白そうです。

    後書きは、本当に素直な文章で、内容が気に食わない人でも懐柔されてしまいます。

  • 1月10日読了。購入。おいしいものは後から食べちゃう!にしても遅すぎる。景虎様と直江、やっぱり大大大好きだ!

  • 生の可能性と未来を信じ今を駆け抜ける幕末の志士と、換生に次ぐ換生で疲弊しきった夜叉衆…というか景虎様の対比が切ない。景虎様ってばすぐ荒むんだからもう!幼い直江に会いにいき頭を撫でたときの景虎様の心境を思うとつらい。でも全てを投げ捨てて景虎様に着いて行く直江がいてくれて良かった。直江と景虎様の第二章。

    それにしてもミラージュの世界で土方さんや稔麿先生に会うと興奮で肌がざわっとしますね。土方さんは何処で会っても常に素敵だわー

  • 炎の蜃気楼幕末編。

    本編を途中で挫折したのでどうかなぁ・・・と思ったけれど、丁度『龍馬伝』に重なる部分があり、面白かった。

    いつでも直江さんは直江さんで、千秋は千秋である。
    何故か、安田長秀だけは現代名だ・・・

  • まとめると今回の新刊、

    直江の片恋話

    でした。

    見事なまでの片思い!
    かわいそうにー。ウフフフ。
    本編でも片思いっちゃー片思いなんですが、江戸編での景虎さまは直江の切り捨てようが潔い!
    単に余裕がないだけにも思えるけど、直江の重要度が明らかに下でした。かわいそうな直江…。(にこ)
    そして直江と言えば頭…!
    挿絵に直江が全然出てこないのはこのためか!
    思いきるなー(笑)
    個人的に月代がとても好きなので、残念なところです…。
    断然、総髪<月代派です。
    これからまた髪の毛のばしたりしてくれるかしら…。
    あと、微妙に「家族がいる」という描写も気になりました。直江、お前…!(笑)

    景虎様に関しては、またもや心の旅(=ホームをレス)に出ていかれていた事実が発覚…!
    心が荒むとすぐ物乞い生活に突入しすぎです、景虎様…。一応、貴種の出なのに…。
    そういえば四国編でも、バックパッカー潮に「昔はこんなくらい大丈夫だった」みたいなこと言ってましたよね…。
    まず家は!自宅は大切にして、景虎様!(実家に裏切られたからこんなに家を真っ先に捨てちゃう体質なの?)
    でも下級同心直江はあってましたv
    ちなみに、千秋はザンギリ頭の洋装でございました。
    桑原水菜はこういうところ、本当に外さないよなー(笑)
    外さないと言えば、今回の新刊のラストも本当に外さないと思いました。これがあってこそミラージュだよ!みたいな。
    ちったい直江が出てきたり、月代だったりするので、今回の新刊、直江ファンは外せないですよ!(笑)

  • 300年も一つのことをやってるのは誰しも疲れるということで。
    終わらそうとした主人と、終わらせなかった従者。
    これから彼らが縺れっぱなしになるかと思うと、本編との間を読みたいような読みたくないような。

  • 景虎は大久保忠寛の家臣、直江は松平春嶽の家臣、春家は長州藩の女スパイお蔦。

  • ミラージュのおかげで戦国時代後期の越後には詳しくなったような気がするがしかし、幕末だの新撰組だの、それこそ攘夷だなんだっつーのはさっぱりわからないので、景虎さまがどっちについててどっちで密偵やってるとか、いちいち整理しながらそれでもやっぱりわけがわからないので、幕末について勉強してから出直してきます。って感じ?
    今回のいちばんの萌えどころはやはり、「幼い直江の頭を撫でる景虎さま」じゃないかと思う。なんつーか、ぞくぅ…(?)とした。いい意味での鳥肌が立つっつーの?桑原水菜すげぇ!ものすごいところに居合わせたような、なんかなにをもうどう表現したらいいんだか、いまほど己の語彙の少なさを呪いたくなったこともない!

    20090630〜20090709

  • ミラージュ幕末編です。
    私は、幕末は興味がなくて、登場人物に殆ど聞き覚えがなくて、ちょっぴり読むのに時間かかりました(笑)
    でも、景虎さまと直江の仲が普通で、それだけでも読んだ甲斐がありました。

  • 幕末編も直江はいいビジュアルに換生してくれました

  • 『天地人』のせいで、ミラ魂の休んでいた炎がふたたび……。
    で、本編はキツイので邂逅編を。
    いやー、いいね!
    やっぱし景虎様は、この方のみですわ、ミラジェンヌには!

  • 09/04/22 読了。

  • 大人の景虎っていいなぁ。

  • 楽しく読めましたが、ちょっと拍子抜け・・・
    本編(?)の雰囲気を引きずってる感じがしたかなぁ??
    もう少し時代物っぽくても良いですね。
    文句を言いつつ続編がとても楽しみですVV

  • ああ、やっぱり私はミラが好きだ (>_<)
    雑誌掲載時の直江の行動にもやもやしたものを感じていたので、書き下ろし(長っ!)でそれが保管されていて心が落ち着きました。そう、それでこそ直江信綱だ!
    大河で出戻りさんや新規さんも増えてるのかな? 嬉しいですね。もっともっとミラが読みたいです水菜先生!
    長秀が出てくると急に雰囲気が軽くなりますね、現代版に近い感じ?(笑) 愛してます夜叉衆!! 

  •  正直、ストーリー展開とかは本編には及ばないです。が、幕末編を描いて下さった水菜先生に感動して★4つ。笑
     キャラクター設定が絶妙!長秀が総髪・洋服で直江に「まだちょんまげかよ」って言うのがもう、ハマりすぎ。その直江は実際の主がありながら、景虎への忠義を訴えちゃうところは相変わらずで。尊攘女志士・晴家も色気たっぷりで。勝元殿(の方がしっくりきますね)と撫子さんの関係も素敵だったな。
     新撰組とどう関係するのかがすごく楽しみでしたが、かの池田屋事件の裏側をこういう形で捉えるとは…さすが水菜先生。放火の話が、史実に一致しちゃうところが面白い。そしてやはりグっときたのが、攘夷志士の熱に感化されかけた景虎様が発言したラストシーン。直江のハグ。あーこれですよ。こういうのを待っていました。 やはり直高は不滅です。

    そんなこんなで、設定だけでもう満腹でした。次は、大戦編を希望します。軍隊ラブ。笑

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著者プロフィール

千葉県生まれ、東京都在住。中央大学文学部史学科卒業。「風駆ける日」で1989年下期コバルト・ノベル大賞読者大賞を受賞後、90年『炎の蜃気楼』でデビュー。同シリーズは累計680万部を超える大ヒットとなる。他の著書に、今作を含む「西原無量」シリーズ、『カサンドラ』、「赤の神紋」シリーズ、「シュバルツ・ヘルツ」シリーズなど多数。

「2023年 『遺跡発掘師は笑わない 災払鬼の爪』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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