悩む力 (集英社新書 444C)

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  • 集英社
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  • Amazon.co.jp ・本 (192ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784087204445

感想・レビュー・書評

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  • 悩む力、タイトル通りの内容かと期待したが、時代考証に近い内容で、個人のことは解決しなかった。

  • 2010/07/21

  • 漱石とウェーバーはすごい 自我は他者との相互承認の産物 悩み続けることによって大人になる 基本この3点の繰り返し 船で運ばれるのも不幸、海に飛び込むのも不幸 認識の木の実を食べたものは、もう後に戻れない(ウェーバー) 情報通と知性は違う,KnowとThink, InformationとInteligence

  • 本書は「金」「仕事」「愛」「アイデンティティ」などについて、人々が悩むであろうテーマをあげ、それに対する筆者なりの考えが書かれている。内容はかなり哲学的で、ただ人々が抱える各テーマに関する悩みに対する筆者の回答は陳腐で特に心に響くような内容はなかった。

    タイトルと内容に少しアンマッチを感じる。
    最終的に”悩むことによって人は強くなる”的な内容が導き出されているが、それだけではかなり漠然としていて、悩むことにどんな意義があるのか、どんな効用があるか等については特に記述がない。「力」という文字が入る「悩む”力”」とタイトル付けるのはどうなんだろう。書籍の評価は高いようだが、個人的にはただただ哲学書を読んでいるだけの感覚しかなかったし、内容も目新しさを感じなかった。

  • ここで語られている「悩む」に在ることが出来る場と空間とはどのようなものだろうか。幸いにして大学との出逢いによってそれを得たことが何よりもの救いであった。田園回帰論然り、マチズム政治然り、悶々として日々と向き合うということに価値を見出すをいかに伝えるか。ド地域とは、という自問が深まった。

  • 【速読】
    超速読では魅力的なキーワードがチラチラついたが、しっかり読むと実に平凡な内容。というよりは漱石、またはその作品をベースに話が進んでいき 漱石が好きなのは分かるが、、といった印象。

  • 現代社会の問題を度々「漱石」を引用して語る。著者のことは前々から何となく知ってはいて、好意的に見ていたが、初めて本書を読んで、相成れないと感じる。

    話が悲観的すぎると感じる。「悩む」というテーマも難しいのかもな、悩みは人それぞれ違うが、著者の様には考えないと思うことが多々。
    「時代はすでに中途半端を許さないところまできています。中途半端な深刻さも、楽観論も廃さねばなりません。」とか。

  • さらっと読めて、ムムムと考えさせる良書。昨今、「悩む」ということの意味も薄れてきているように感じさせる文化の中で、漱石とウェーバーを取り上げ、彼らの生き方と、その作品を通じ、不条理な世の中を悩み抜いて自由になる、そんな生き方を教えてくれている。漱石もウェーバーも50代には死んでしまったので、自由になるところまで辿りついたかどうかは分からないが、そこに示唆は多い。悩むこと自体、善良である。諦めることはできない、捨てることも出来ない、しかし越えるにも難しいゆえに悩む。悩むことの意義と貴さと、ある種の美しさは人間性の誠実さと深さに所以すると思う。
     悩むこと、それは今の時代において、人間を味わいつくす必須の姿勢であると思う。

  • 人は自分の人生に起こる出来事の意味を理解することによって生きている

    自我というものは他者との関係の中でしか成立しない

    人との繋がりの中で「私」がある

  • ちょっとオイラには難しかった、のもあるしちょっと自分の興味・関心からは外れていた。哲学というか、人はどう生きるべきかといった心境にはいまだ達してないのであった。もっと日常的なお悩み対処本かと思いましたが、そうではないな。
    形容詞とか言い回しが理解しづらい文体だと感じた部分もあったが、全体としては読みやすいです。

    夏目漱石を読みたくなりました。
    テーマを論じる上で毎回でてきます。

著者プロフィール

1950年熊本県生まれ。東京大学名誉教授。専攻は政治学、政治思想史。主な著書に『マックス・ウェーバーと近代』『オリエンタリズムの彼方へ―近代文化批判』(以上岩波現代文庫)『ナショナリズム』(岩波書店)『東北アジア共同の家をめざして』(平凡社)『増補版 日朝関係の克服』『姜尚中の政治学入門』『漱石のことば』(以上集英社新書)『在日』(集英社文庫)『愛国の作法』(朝日新書)など。

「2017年 『Doing History』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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