左岸 下 (集英社文庫)

著者 : 江國香織

• 集英社 (2012年2月17日発売)

感想・レビュー・書評

[かやさんの感想 · 2012年9月16日]

左岸上→右岸→左岸下の順に読了。恋愛小説っていうより壮大な人生記。時の流れが辛かった。最近自分自身でも感じてる分、さらにリアルに感じた。左岸と右岸両方読んで１つのストーリーができるという感じ。

内容が壮大すぎてうまい感想が思いつかない。ただ、冷静と情熱のあいだみたいな内容を期待してたけど全く違いすぎて、どうしてこうゆうストーリーになったのか疑問。冷静と情熱のあいだのようなのをもう一回書いて欲しい。。。

残念だけど壮大なだけで期待はずれかな。

[komugiさんの感想 · 2012年9月14日]

いまいち。
辻さんとの共作でなければ…と思ってしまう…

[masakoitoさんの感想 · 2012年9月2日]

辻仁成氏と組んで江國香織氏が物語を紡ぐときに描く女性は、飄々としている気がする。悩むし熱っぽく恋もするけど、他人のために自分を殺したりしないという、強い意思みたいなものがある。

右岸、左岸通して読んで思い出されたのは、大学のときの部活の顧問の先生（男性）との雑談で、「結婚しても、なんとなく気にかかる女性はいる。ずっとね。肉体関係を持ちたいとかそういうわけではないけれど、忘れられないんだよ。」というようなことを聞いたことだ。その女性はどれだけ素敵な人なんだろうと勝手に想像し、その女性と結ばれなかった先生の気持ちを勝手に想像し、勝手に切なくなってた。

ふたつの作品に出てくる男女もそんな関係かなぁと思う。

[アンジェリクさんの感想 · 2012年8月30日]

忘れずにいられること。

[pureさんの感想 · 2012年8月22日]

「ダメダメな人の人生を書こう」

江國さんと辻さんでそういう話になって生まれた作品だという。

でも、ダメダメかもしれないけど、この茉莉という女性は、強い。
失ったモノ（者・物）たちに縛られ、なかなか前に進めない私に、茉莉のたくましさは胸に響いた。励まされた。

本当に本との出会いは、神様によってタイミングが計られているように思う。

[sakkyoshimさんの感想 · 2012年8月14日]

77点。江国香織の小説の主人公は、たいてい、どこか上の空で、自分を自分と感じられていないような、それをそれで良しとしているような印象を受けることが多い。そういう感覚を私は嫌いじゃない。大人になった茉莉の、物理的には子ども時代のように自由奔放に生きられないけれど、気持ちは変わらず、あるがままにあろうとする姿勢に、共感もおぼえる。

[masanonさんの感想 · 2012年8月14日]

子どもを産んでからはいい！娘とのかかわりとか、幼なじみとのかかわりとか、好き。
でも、超能力？てのは、受け付けられないなぁ。

[manaphoneさんの感想 · 2012年8月9日]

「冷静と情熱の間」が好きだったので読んでみた。恋愛小説というよりは人生記という感じで、正直長かったなーという感想。兄の死、駆け落ち、結婚、出産、愛する者、家族との死別。特別なようであり得そうな彼女の一生で、人生のピークはいつだったのだろう。そして23歳の今、私は人生のどのあたりなのだろう。ラストに特別な展開があるわけでもなく、ぽっかりとした寂しさと幸せな思い出を残して終わる感じがよかった。右岸の中で茉莉がどう描かれてるのか楽しみ。

[hALu320＊さんの感想 · 2012年8月4日]

これは長くて長くて仕方なかった。
女の子の一代記であって、それ以上の魅力は感じない。
リアリティには申し分ないけど、こういう閉塞的なリアルはいらないかも。
これまでの江國テイストと全然ちがうかんじ。
今後こういう系統にかわっていくとしたら寂しい。。
再読はないなー。。

[kazumiffy0814さんの感想 · 2012年8月2日]

今一つ、どこに共感してよいのかわからないまま読了。
ただ感じたのは川の流れのように人生流されていくということ。
生まれて、成長して、老いていく…留まることは叶わない。
時間の流れは時として残酷でもあるなと。

著者プロフィール

1964年、東京都生まれ。1987年「草之丞の話」で毎日新聞主催「小さな童話」大賞を受賞。2002年『泳ぐのに、安全でも適切でもありません』で山本周五郎賞、2004年『号泣する準備はできていた』で直木賞、2010年「真昼なのに昏い部屋」で中央公論文芸賞、2012年「犬とハモニカ」で川端康成文学賞、2015年に「ヤモリ、カエル、シジミチョウ」で谷崎潤一郎賞を受賞。

「2023年 『去年の雪』 で使われていた紹介文から引用しています。」