いつか、君へ Girls (集英社文庫)

制作 : ナツイチ製作委員会 
  • 集英社
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本棚登録 : 678
感想 : 86
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  • Amazon.co.jp ・本 (296ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784087468441

感想・レビュー・書評

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  • きゅんとする恋愛。
    なにげない時間。
    ほほえましく、懐かしい。
    「宗像くんと万年筆事件」「ねむり姫の星」が特にお気に入り。
    10代の少女におすすめ。
    http://koroppy.cocolog-nifty.com/blog/2013/01/girls-f033.html

  • 心が動かされる話ばかりだった。
    切なくて暖かくて素敵。

  •  三浦しをん『てっぺん信号』、島本理生『きよしこの夜』、関口尚『カウンター・テコンダー』、永田永一『宗像くんと万年筆事件』、橋本紡『薄荷』、今野緒雪『ねむり姫』収録。書き下ろしでこのメンバーはかなり豪華。

     三浦しをん『てっぺん信号』は、「元気ですか」と学校のから見える丘から送られて来るモールス信号の発信者のおばあちゃんにいい歳の取り方ってなんだろうね、なんて語りかけられるような。「元気出すか」に変わる信号がすごく勇気付けられる。

     島本理生『きよしこの夜』は、自殺しちゃったお姉ちゃんを持つ女の子と、お母さんが病気になった男の子の、くっつくようでくっつかない、好きになるけどその場限りのような、青春って儚いかな、でも悪くないな、なんて思える物語。

     関口尚『カウンター・テコンダー』は題名そのまま。テコンドーでどうしても勝ちたい相手が居る時の、複雑な想いを抱えた、でも純粋にテコンドーを愛してる女の子のお話。強くなりたい、そう思うのは、心だけじゃなくて。

     永田永一『宗像くんと万年筆事件』は、ご存じ乙一の別名での作品。やっぱり、短編でも生きてるよ、乙一。万年筆泥棒事件を解決して、そのまま消えちゃう宗像くんは、思い出の中には永遠に居るんだ。人の中に生きる、思い出。

     橋本紡『薄荷』は、日常を愛する女の子の、日常の風景。特別にはなれないけれど。そんな日もいいよねって。多分ほとんどの普通の人が、どこかで感じたあの日が蘇る。

     今野緒雪『ねむり姫』は、たった一人の女の子が、たった一人の男の子と恋ができるかってお話。モチーフはまんま『眠り姫』だけれど、与えられた運命を淡々と辿るだけじゃない二人がそれでも依り合って生きて行くのがすごぉくいい。

     どれも、女の子の、一度は感じたことがある日常で、青春の中にあったちくりとした一瞬を思い起こさせる物語。

  • ごめんなさい。残念ながら今一つ。

  • 期待したわりには、どれも普通(^^;) ファンタジーものが好きなせいか「ねむり姫の星」が一番好き!

  • 短篇集。
    それぞれの作家さんが、読了感のよい恋の話でした。

  • 島本理生『きよしこの夜』目的で読んだが、全体的に当たりが多い印象。
    島本さんの作品は淡々とした印象だったが、後半の展開が好き。
    三浦さんも期待していたけど今回は割と普通な感じだった。個人的に自分の殻に籠り、美しさが全ての主人公に共感が出来なかったからかもしれない。美しさってそんな大事なん?

    『別名義でアニメ映画の脚本なども書いている』という中田永一の紹介文には笑った。別名義て……それ、本名やん!別名義は中田永一の方である。
    しかしその作品の内容にはまた見事に騙された……常に非リアの味方だなあ。そして本名義の方といい、この人の作品に出てくる大人は常に醜い。

    関本尚さんがうちの大学院出身でびっくりした。うちの大学出身者で作家さんとか初耳である。
    『プリズムの夏』は名前聞いたことあるし、パコと魔法の絵本のノベライズも書いている。今回のは楽しく読めたものの、スポーツが元になっていて趣味と合わなかったので別の作品も読んでみたい。

  • 島本理生『きよしこの夜』目的で読んだが、全体的に当たりが多い印象。
    島本さんの作品は淡々とした印象だったが、後半の展開が好き。
    三浦さんも期待していたけど今回は割と普通な感じだった。個人的に自分の殻に籠り、美しさが全ての主人公に共感が出来なかったからかもしれない。美しさってそんな大事なん?

    『別名義でアニメ映画の脚本なども書いている』という中田永一の紹介文には笑った。別名義て……それ、本名やん!別名義は中田永一の方である。
    しかしその作品の内容にはまた見事に騙された……常に非リアの味方だなあ。そして本名義の方といい、この人の作品に出てくる大人は常に醜い。

    関本尚さんがうちの大学院出身でびっくりした。うちの大学出身者で作家さんとか初耳である。
    『プリズムの夏』は名前聞いたことあるし、パコと魔法の絵本のノベライズも書いている。今回のは楽しく読めたものの、スポーツが元になっていて趣味と合わなかったので別の作品も読んでみたい。

  • “代々木公園のトイレに寄って、真っ暗な外に出ると、みんなは遠くのほうまで歩いていってしまって、夜に溶け込んでいた。
    武田君だけが、売店の明かりの下で待っていた。
    びっくりした私は、ハンカチで手を拭いながら、待たせてごめんね、と謝った。
    彼は、ううん、と首を横に振ると、
    「俺もトイレ行ってたら、誰もいなくなってた。みんな薄情だよな」
    と苦笑した。相槌を打ってから、二人で並んで歩き出した。”[P.52_きよしこの夜]

    「てっぺん信号」      三浦 しをん
    「きよりこの夜」      島本 理生
    「カウンター・テコンダー」 関口 尚
    「宗像くんと万年筆事件」  中田 永一
    「薄荷」          橋本 紡
    「ねむり姫の星」      今野 緒雪

    中田さんの作品が、ああ、ぽいなって。
    「ねむり姫の星」これだけ非現実めいてるけど、好き。

    “あまりにカラリと言うものだから、エヴァンジェリンはつい意地悪な言葉を投げつけたくなった。
    「そんな簡単に見つからないわよ」
    「やってみなきゃ、わからないだろう?」
    「前向きね」
    「後ろ向きに歩くのは難しくない?」
    この人は、生きることに貪欲なんだ。OGの黒い瞳を見つめながら、エヴァンジェリンはそう思った。”[P.250_ねむり姫の星]

  • OGのせいだ。
    食べなくても水だけは飲めってうるさかったから、言われた通りにしていたせいでこんなに涙が製造されてしまったのだ。

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