宵山万華鏡 (集英社文庫)

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  • Amazon.co.jp ・本 (264ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784087468458

感想・レビュー・書評

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  • 苦労して纏めた感じがして、感心!~姉と宵山迫るバレエ教室が終わった後、寄り道をしていた4年生の妹ははぐれ、ひらひら金魚みたいな赤い浴衣を着た少女達に誘われるまま、路地から路地へ連れ回されるが、宙に浮かびそうになる途中で姉が両脚にしがみついてきた。東京の会社に勤務する藤田は高校時代の友人・乙川に誘われて宵山の京都を訪れたが、又しても置き去りにされ、彷徨い歩いた末に宵山様の法に触れ、宵山様の罰を受けるために大坊主・舞妓と審査をされ、いよいよ金魚が飾られた屋根のない座敷で…。後輩の演劇集団を動かして悪戯を仕掛けたのは乙川だった。15年前に宵山ではぐれてそれきりになった従妹を叔父はまだ忘れられず、一緒にいた千鶴に色々喋る様子の画家が怪しい。万華鏡を手にしている叔父には、従妹の姿が見えるだけでなく、ずっと宵山に留まって衰弱しているようなのだ。同じ現象が出入りする画廊の柳にも起こった。宵山を見て寝たはずの起きしなは宵山の朝に戻っているのだ。この日に起きることが分かる。鞍馬で遭難した父が持っていたはずだという水晶玉を骨董屋の乙川が探している。画伯の姪まで宵山に絡め取られないためにはどうしたらいいのか。バレエ教室の後に寄り道をした姉は、鯉の風船に見とれている妹の手を離して脅かそうと思って、本当に見失ってしまった。大坊主や舞妓さんに連れられていった先の宵山様は彼女と同じくらいの少女。「みんなで一人、一人でみんな」と言い、喉が渇いたら、泡を飲み込めば良いというが、断固拒否して地上に戻り、浮かび上がる寸前の妹も地上に戻した~祇園祭って一大イベントなんだなぁ。森見君がこれを書いていたのはずいぶん悩んでいた頃じゃないか。夜は短し…の後であることは確か。京大祭のゲリラ演劇が出てきて、調達係を務めた学生が退団している。妄想と妄想を上手く繋ぎ合わせようとして苦労していたんじゃなかろうか。結果、巧く纏めたと思うよ。このように(図書館の本だから透明フィルムのカバーが)なっていると、きらきらしたホログラム風の印刷が台無しだぁ

  • 意味のない壮大ないたずら(強引に作られた必然性)が本当の異世界(容赦のない、けれども避けがたい偶然性)と結びつく時、なんとも切ない感情を呼び起こす。

  • なんと壮大などっきりなんでしょうか、それを取り巻くストーリーも不思議で、愉快で、哀しくて、どきどきしました。電車でちょっとずつ読んでよい本。

  • 何気ない祇園祭りでも、
    裏ではいろいろあるのかもって想像したら…
    とても良き

  • 本を読もうにもうまくいかない時、イメージしやすい作家の物を読む。自分にとってそれが宮本輝、村上春樹、森見登美彦だったりする訳。

    祗園祭宵山にまつわるライトな幻想小説。宵山の喧騒に耳を澄ましながら眠った当時の経験が反映されているっていうのがグッときた。

    幻想小説ってジャンル攻めていきたい。

  • 宵山の、幻想的なお話と、阿呆なお話のある短篇集です。それぞれの物語は、どこかで繋がっているところもありました。

    『宵山姉妹』
    楽しい宵山で姉とはぐれてしまった妹の、不気味で淋しい、不思議な体験でした。

    『宵山金魚』
    超金魚を育てた乙川と、友人藤田の、頭の天窓が開いているお話でした。

    『宵山劇場』
    阿呆を騙すために訳の分からないことをする阿呆たち。意味のないこと、だからこそ楽しかったです。

    『宵山回廊』
    十五年前の宵山の日に、姿を消した一人の少女がいました。赤い浴衣を着た金魚のような女の子たちのいる、宵山の、ちょっと怖いお話でした。

    『宵山迷宮』
    世界の外側にあるという水晶玉をめぐり、宵山を繰り返し続ける柳さん。とても不思議なことでした。

    『宵山万華鏡』
    『宵山姉妹』に出てきた姉の、不思議な体験でした。“宵山様は金魚のような赤い浴衣を着て(p244)”いました。

  • 色んな情景が交差して、ザ森見ワールド☆

  • 必読!!! これぞ森見登美彦!今まで読んだ森見作品の中で、いちばんの完成度だと思った。なんでもいいんで、とにかく読んでください。

  • なるほど万華鏡だわ

  • そういえば森見登美彦ってこんなんだったー!って読んで思いました。わたしは宵山

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著者プロフィール

森見登美彦(もりみ とみひこ)
1979年奈良県生まれの作家で、京都を舞台にした作品が多い。京都大学農学部卒、同大学院農学研究科修士課程修了。2003年、『太陽の塔』で日本ファンタジーノベル大賞を受賞しデビュー。2006年に『夜は短し歩けよ乙女』で本屋大賞2位、山本周五郎賞などを受賞し注目を集める。2010年『ペンギン・ハイウェイ』で2010年日本SF大賞、2014年『聖なる怠け者の冒険』で第2回京都本大賞、2017年『夜行』で第7回広島本大賞をそれぞれ受賞。2010年に『四畳半神話大系』がTVアニメ化、2018年8月に『ペンギン・ハイウェイ』が劇場アニメ化された。2018年11月に『熱帯』を刊行し、第160回直木賞、2019年本屋大賞にノミネートし、第六回高校生直木賞受賞。

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