天帝妖狐 (集英社文庫)

著者 :
  • 集英社
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本棚登録 : 8740
感想 : 769
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  • Amazon.co.jp ・本 (256ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784087473421

感想・レビュー・書評

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  • 表題作の天帝妖狐がホントに泣けました。
    最後の2人のお互い直接伝えたいのに他人のふりをしなければならない状況で話す。そんななかでお別れや気持ちを言う切なさ。こんなの卑怯です。
    目元が熱くなりました。夜木のほんのちょっとの弱い心のせいで取り返しがつかないことになってしまった運命。そのせいで人にならざるものになってしまったのに、接してくれた優しい杏子。
    うーん、お涙頂戴ものですね。この2人が出会ってたらホントに良いカップルになってただろうな。

  • 2014.2

  • 乙一さんは読みやすい。

  • 一緒に収録されていたA MASKED BALLも面白かったです!
    カラカナさんはいったい誰なのか全く分からなかったですが、本当に清掃のお婆さん?だったのかも不明。そこが乙一さんの作品の面白いところだなと思っています。
    タイトルにもなっている天帝妖狐はなんだか切なくて悲しいお話でした。
    それでもすごくひきつけられて読むのがとまらない。
    夜木は狐になってしまったんでしょうかね。
    2作とも読んでいてドキドキさせられました。

  • 久しぶりに読んだら、やっぱり面白い

  • A MASKED BALLと天帝妖狐。どちらも秀逸ですが、個人的にA MASKED BALLの設定が素晴らしかった。
    物語の舞台を頭の中に描きやすく、ドキドキして怖いんだけどスッキリ感もある。うまく言葉で形容できないけど、絶妙な感覚がたまらなかったです。
    それにしても、清掃のお婆ちゃん怖い!

  • 短編2つ。

    「A MASKED BALL」
    トイレの壁の落書きで会話する生徒たち。
    その中には学内の規律を乱す者を排除する正体不明の人物も混ざっている。
    主人公の行動が浅はかに感じてたまにイラッとするけど、犯人の正体はちょっと面白い。
    他人からすれば些細なことでも殺意を抱くほど怒る人もいる。こわい…

    「天帝妖狐」
    永遠の命とひきかえに人間であることを失いかけていた男と優しい少女が出会う。
    それでも最後は物悲しい結末になるのが予想できてつらかった。
    ちょっとした落とし穴で人は不幸になると思うとやりきれない。
    山月記みたいな話。

  • 「A MASKED BALL」
    登場人物が個性的で想像しやすい。また、トイレの落書きが様々な事件を巻き起こすという設定も卓逸である。トイレという場所は恐怖心を掻き立てる場所でもあるから、余計すごい。上村と宮下の距離感がいい。

    「天帝妖狐」
    個人的には、「山月記」を思わせる作品だと思った。だんだんと自分のなかにある人間の部分が違うものに変わってくることへの恐怖心が伝わってくる。夜木が不憫でいたたまれない。

  • 表題作の『天帝妖狐』の雰囲気が好き。これ続編が有れば「ダークヒーロー誕生の巻」って感じやねんけどね。数年後に杏子の孫か何かと妖怪退治するみたいな話を期待してしまう。 『A MASKED BALL』は短い気がした。もう少し長ければ人物描写を怪しく出来たと思う。

  • ・A MASKED BALL
    先が気になって止まらなくなり、寝る前に一気に読んじゃいました。トイレの落書きっていう題材も面白いし、登場人物それぞれのキャラも好き。面白かったです。

    ・天帝妖孤
    すごく悲しくて切なくて、読んだ後しばらく重い気分でした。狐狗狸さんや残酷な描写も出てきますが、霊的な恐ろしさというより、夜木の救われなさが恐ろしく、ただただ悲しかったです。夜木と杏子、幸せになって欲しかったなあ。

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著者プロフィール

1996年、『夏と花火と私の死体』で第6回ジャンプ小説・ノンフィクション大賞を受賞しデビュー。2002年『GOTH リストカット事件』で第3回本格ミステリ大賞を受賞。他著に『失はれる物語』など。

「2022年 『さよならに反する現象』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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