家日和

著者 :
  • 集英社
3.68
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  • Amazon.co.jp ・本 (240ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784087748529

感想・レビュー・書評

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  • 最近、小説は再読のものばかり読んでいたので初めましての作家さん。俳優の奥田瑛二だとばかり思い込んでいたけど違ったのねー。
    家族にまつわる短編集。『家においでよ』が読んでいてすっごくワクワクした。
    『サニーデイ』のラスト、ずっと家族からしあわせをもらっていた、、、
    この一言で奥田英朗が大好きになった。

  • 短編ならではの軽いユーモアが心地よい作品。どれも面白くてハズレはなかった。

  • 夫婦の関係、日常を描いた少しピリッと刺激的で、心和む短編集。
    収録作品
    ・サニーデイ
    ・ここが青山
    ・家においでよ
    ・グレープフルーツ・モンスター
    ・夫とカーテン
    ・妻と玄米御飯

    どんな家庭にもある些細なことがテーマになっています。

    個人的には今ブームの「ロハス」について語っている「妻と玄米御飯」が良かったです。
    奥田さんもそうなのかなと。

  • シンプルな文章が心地好かった。特に「サニーデイ」や「妻と玄米御飯」は取り返す最終的な結論が相手を大事にしていてほっこりした。

  • 『我が家のヒミツ』から先に読んでみた。小説家の夫の話はその前編であるが、本作ではロハスを強調する知人夫婦が押しつけがましいと思ったが、健康のために夫が改心する姿が見えて良い。別居中の夫婦の話は、夫が独身時代とちがって自分好みの部屋にできない苦悩を、別居中にここぞとばかりに自分の空間作りをし、こだわりの部屋を作り、妻へ電話をかけて互いを心配する姿は夫婦が思いやる様子を感じられて良いどの話もヒヤヒヤする場面もあったり、ダメになってしまうのではないかという部分もあったが、家族を思う姿を感じられ、ほっこり。

  • どこにでもある家、いつも通りの家。
    日常にも、家の数だけドラマがある。
    そんなドラマを6篇収めた短篇集。

    「サニーデイ」
    ネットオークションにはまる主婦。購入者から感謝の言葉をもらい、自尊心を高め、心なしか美しくなった気もして…

    「ここが青山」
    突然会社が倒産し、妻が働き、夫が専業主夫に。料理に凝って、子どもにブロッコリーを食べさせようと奮闘し…

    「家においでよ」
    妻に出ていかれ、男一人、オーディオやホームシアターを買い揃え、自分だけの城を築いていく。

    「グレープフルーツ・モンスター」
    浮気をするわけでもないが、内職斡旋業者の若い男性が夢に出てくることを楽しみにしてしまう主婦。

    「夫とカーテン」
    突然会社を辞めて、カーテンの店を始めると言い出す夫。家がピンチになると絶好調になるイラストレーターの妻。横綱級の営業力により、店の売り上げは好調に。

    「妻と玄米御飯」
    賞を受賞し、ベストセラー作家となった夫。しかし家では、妻がロハスにハマり、子どもとともに不満を抱える。それを次回作のネタにすると…

    「ここが青山」「家においでよ」「夫とカーテン」は★5
    潔さ、くよくよ悩まない感じが、読んでいて爽やかな気持ちにさせてくれる。

  • 今から約10年前の30代半ばから40代前半の夫婦がテーマになった6つの短編。
    現在主人公世代な私としては、時代の変化やテクノロジーの発達のせいか、若干感覚のズレを感じることも。
    どの作品も、お金の価値観が描かれているが、皆、割と簡単に窮地を脱している印象があって、サラリと軽い仕立て。
    読み応えと好みとの総評で星は2つ。

    「サニーデイ」
    話の作りが先読み出来てしまう内容。
    妻であり母である主婦の、やりきれなさは理解出来るものの、親しい中にも礼儀ありで、それはいかんでしょっと突っ込んでしまう行動に、どうも好感が持てなかった。

    「ここが青山」
    ドラマのプロットの様な作品。
    実際にはそんな短期間で、上手い具合に変化に対応出来ないよねっと。案外スムーズな役割分担の移行に、物足りなさが。
    「人間青山」知りませんでした。馬鹿ポリさん、お疲れ様です。

    「家においでよ」
    最初の二作が好みではなかった為、これは中々良いなと思えた作品。
    思い切りの良いお金の使い方は、必要に迫られて+ストレス発散と言う理由にしても、やや現実離れしてる気もするけれど、段々作られていく部屋を想像しながら読むのは楽しかった。
    最後のまとめ方も良い。

    「グレープフルーツ・モンスター」
    短編小説の題材としてちょうどいい軽さのテーマで、良くまとまっている。
    流れとしては「サニーデイ」と同じで、日常から逸脱する楽しみを覚えた主婦が、最後にそれを卒業する的な話。

    「夫とカーテン」
    このカップルの年齢は、他の作品と比べてやや若めの設定。
    他の夫婦の念頭に40と言う数字があるのに対し、この二人はまだ20代の名残を備えつつ30代を進んでいると言う感じで、その分、行動に大胆さが表れている気が。
    賭け事の様に転職を繰り返す夫だが、実は人に可愛がられる才能を持っていて、妻もその姿を目の当たりにすることで、夫婦であることに納得していると言う感じ。

    「妻と玄米御飯」
    構成が「サニーデイ」の夫バージョン的な印象。
    どちらの作品も、パートナーからの扱いに不満を感じて、ちょっと嫌味な行動を取っしまった自分に、後悔して慌てて軌道修正と言う感じ。
    主人公のロハスに対する思いには、そこそこ共感出来る。なんでも、ほどほどに。

  • 人間(じんかん)いたるところに青山(せいざん)あり、
    まず言葉自体知らなかったけどなんだか納得。
    馬鹿ポリに言い返す奥さんにスッキリし
    子供にブロッコリ食べさせるべく仕掛ける旦那にホッコリし。
    家に~で奥さんは巣作りしたがるっていうのも納得だし
    開放された湯村が思い通りにつくりかえた部屋見て
    元奥さんがショック受けるのも理解できた。
    趣味が重ならない限り妥協は止むをえない・・

  • 面白く読んだ

  • 良いね~~~!!
    こういうほっこりした読後感を味わえる短編集、良いね~~~!!
    特に前半の「サニーデイ」「ここが青山」「家においでよ」がわくわくして楽しかったなぁ´ω`

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著者プロフィール

おくだ・ひでお
1959年岐阜県生まれ。プランナー、コピーライターなどを経て1997年『ウランバーナの森』でデビュー。2002年『邪魔』で大藪春彦賞受賞。2004年『空中ブランコ』で直木賞、2007年『家日和』で柴田錬三郎賞、2009年『オリンピックの身代金』で吉川英治文学賞を受賞。著書に『最悪』、『イン・ザ・プール』、『マドンナ』、『ガール』、『サウスバウンド』、『無理』、『噂の女』、『我が家のヒミツ』、『ナオミとカナコ』、『向田理髪店』など。映像化作品も多数あり、コミカルな短篇から社会派長編までさまざまな作風で人気を博している。近著に『罪の轍』。

「2021年 『邪魔(下) 新装版』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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