東京奇譚集 (新潮文庫)

著者 :
  • 新潮社
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感想 : 882
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  • Amazon.co.jp ・本 (256ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101001562

感想・レビュー・書評

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  • 名前を取る猿の話が印象的だった。前に読んだ「一人称単数」で出てきた猿だろうなと思ったからかもしれない。
    日々移動する腎臓の形をした石は、その短編自体が短編に登場する主人公が書いた作品なのか?と、境目がわからなくなった。もう2,3回くらい読みたい。
    私は、不思議な出来事に遭遇したことがないけど(覚えてないだけ、気づいてないだけかもしれないが)、そんな不思議なことが本当にあってもいいよなと思う。そしてできればハッピーな形で自分のもとに舞い込んでほしい。

  • 車中の共に選んで~すべて、既読3回目
    だが何度読んでも底が深く、新たな視点や見える深奥の景色が異なっていく。

    5編の短編作品が掲載・・私的には色、匂い、温度感が共通しているように思えた。
    東京、現実味のある風景~ハルキ氏の自叙伝的要素も感じられたのもあって、混迷の中での読書ではなく、サクッと読めた。

    今回は「ハナレイ・ベイ」が最も視覚的に立ち上がってきた想い。
    前回読んだ時、これが映画化されたのは知らなかった。
    今回読むと、まさに視覚化にそぐう。
    【イワクニから機関の米国人とサチとの対峙・・その場面を思い浮かべると・・・・米国人の言い分が当時のアメリカの最大公約的に感じられたし、若者2人の感触は当時の日本人の最大公約的に感じ取れた。

    「どこであれ・・・」の作品の淡白さが逆に、何とも軽快なリズムで脳に響き、楽しかった~ようこそ、三角形の世界へ戻ってきてくれてという語り、不安神経症の母親とアイスピックのようなヒールを履いた妻。なんということのない表現に煌めきを覚える。

    「日々移動する・・」の作品・・哲学的というか腎臓石が眼前で見えるような感覚を覚えさせる。謎めいて、訳が分からない展開。綱渡りの女性と相まっての効果が半端ない。

    「品川猿」これは不条理の極めつけ・・ありえない設定の基に存する役所課長。カウンセラーがその妻って・・もっともらしく語りをする猿・・アハっていう読後。

    東京に片隅を切り取るシーンがくっきり映像を結ぶ

  • オーディブル

  • なんだか?ってなるのが多かったけどすごく、読みやすかったのですぐ読みおわった。

  • 暇つぶしの合間に読むと楽しい

  • 短編集だけど、良い読後感でした。村上作品にしては説明書きがあって分かりやすいなぁと感じた。
    5つどれも面白いけど、日々移動する腎臓のかたちをした石が個人的には1番気に入ったかな。失って初めて気づくんだよね。最初から意味があるかどうかではなくて、それは後で勝手に決めればいい。一つ一つを大切にしてその時にできる精一杯をやる。そうして良い経験を重ねたいと思った。

  • 2.8

  • 「偶然の旅人」★★★
    「ハナレイ・ベイ」★★★
    「どこであれそれが見つかりそうな場所で」★★
    「日々移動する腎臓のかたちをした石」★★★
    「品川猿」★★★

  • 村上春樹さんの短編集。
    昔の短編と違って、
    すごくきれいにまとまってる感じがする。

  • 普通にそれなりに楽しめる。短編ながらもしっかりと村上春樹らしさがあり、好きな人は面白いはず。初めての人はこんなもんなのかと思うかもしれないが、、、

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著者プロフィール

1949年京都府生まれ。早稲田大学第一文学部卒業。79年『風の歌を聴け』で「群像新人文学賞」を受賞し、デビュー。82年『羊をめぐる冒険』で、「野間文芸新人賞」受賞する。87年に刊行した『ノルウェイの森』が、累計1000万部超えのベストセラーとなる。海外でも高く評価され、06年「フランツ・カフカ賞」、09年「エルサレム賞」、11年「カタルーニャ国際賞」等を受賞する。その他長編作に、『ねじまき鳥クロニクル』『海辺のカフカ』『1Q84』『騎士団長殺し』『街とその不確かな壁』、短編小説集に、『神の子どもたちはみな踊る』『東京奇譚集』『一人称単数』、訳書に、『キャッチャー・イン・ザ・ライ』『フラニーとズーイ』『ティファニーで朝食を』『バット・ビューティフル』等がある。

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