世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド(下)新装版 (新潮文庫)

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  • 新潮社
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  • Amazon.co.jp ・本 (416ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101001586

感想・レビュー・書評

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  • ◯生
    第一回路=ハードボイルド・ワンダーランドの私
    第二回路=影
    第三回論=世界の終わりの僕

    ◯死

    第一回路の私は失われ、第三回路に融合した?


    『ねじまき鳥クロニクル』の井戸(=id)しかり、『ノルウェイの森』の直子しかり、分裂症的世界観よく描かれる
    人生は深い悲しみに満ちていて、別れや人の死を受け入れる為に、別の自分を創り出し、固い感情の殻にこもることを、この時の村上春樹は肯定していたのだと思う。(=デタッチメント)
    そしてそれが救いになる読者がいる
    一方で、『街とその不確かな壁』では、影を逃した後の僕も、壁の外へ出る

    『ねじまき鳥クロニクル』以降は、外の世界と向き合うことが描かれてきたが、『世界の終わり〜』と『街と〜』の2作品が存在することによって、どちらの向き合い方も肯定されたように思う。


  • 「世界の終り」と「ハードボイルド・ワンダーランド」、ふたつの物語の世界がどのように繋がっているのか、ということを気にしながら読むとすごく楽しい。本編自体は「ハードボイルド・ワンダーランド」から始まっているのに、タイトルは「世界の終り」からなんだなあ…などという、一見どうでもよさそうなことを考えながら読むと、もっと楽しい。

  • 《目次 下》
    22 世界の終り(灰色の煙)
    23 ハードボイルド・ワンダーランド(穴、蛭、塔)
    24 世界の終り(影の広場)
    25 ハードボイルド・ワンダーランド(食事、象工場、罠)
    26 世界の終り(発電所)
    27 ハードボイルド・ワンダーランド(百科事典棒、不死、ペーパークリップ)
    28 世界の終り(楽器)
    29 ハードボイルド・ワンダーランド(湖水、近藤正臣、パンティー・ストッキン)
    30 世界の終り(穴)
    31 ハードボイルド・ワンダーランド(改札、ポリス、合成洗剤)
    32 世界の終り(死にゆく影)
    33 ハードボイルド・ワンダーランド(雨の日の洗濯、レンタ・カー、ボブ・ディラン)
    34 世界の終り(頭骨)
    35 ハードボイルド・ワンダーランド(爪切り、バター・ソース、鉄の花瓶)
    36 世界の終り(手風琴)
    37 ハードボイルド・ワンダーランド(光、内省、清潔)
    38 世界の終り(脱出)
    39 ハードボイルド・ワンダーランド(ポップコーン、ロード・ジム、消滅)
    40 世界の終り(鳥)

  • 2023/6/22
    なぞはなぞとして。

  • 出た当初に読んでいたら…。

  • ちょっと何言ってるのかよく分からない

  • 面白かった。
    2つの世界の関連が漸く最後で分かった。
    なぜ主人公が、最後に川の出口に飛び込まなかったのか、が理解できない。
    飛び込んでいたら元の世界に戻れたのか?
    図書館の女にまた会えるかもしれないのに。

  • 2つの世界は繋がってるんですね
    『私』が『僕』の世界を作ったのか?
    それぞれの世界のラストが好きです

  • 上巻に引き続き。
    ラストの哲学ちっくな概念がすんなり入ってこなかったが、ラストに向けての展開がとても好きです。

  • 上巻は謎が謎として楽しめたので面白かったが、下巻は概念的な話になってきてちょっとよく分からなかった…。
    でも食べ物の描写がとにかくおいしそうで、わりとあっさり書かれていて特段シズル感があるわけでもないのに、なぜこんなに惹かれるのか不思議だった。

  • 下巻の前半でだいたいの部分が解明されちゃったから、そこから読む気力が無くなってしまった…

  • 上巻はワクワクする展開だったけど、下巻はだんだん眠〜くなってきた
    不思議な世界観で落ち着く雰囲気がある。

    村上春樹の小説の中ではあまり好きじゃない部類に入るかも

  • 正直、よく分からん。ずっとそんな感じで進んでた。
    二つの世界が徐々に交わっていくってことなんだろう。初めて村上春樹の本を読んだ達成感はあったけど他人にはお勧めできない、

  • 異世界系に行く村上春樹の小説は少し苦手。しかし、このような世界観を楽しめないのは現世の形而上学的な何かに囚われているからだと思う。このような世界を楽しめなくては、人生に一貫性がありすぎてつまらない人生になる気がする。胃拡張の女の子が好き

  • 感想は上巻に

  • 上巻に続いて個性的で洒落た登場人物のやり取りが物語に引き込んでくれる。
    全く関係無さそうな二つの世界の物語が次第に集束していく作りは流石。

    ノルウェイの森は分からなかったけど今作はホントに面白い!
    村上春樹が人気なのも納得の1作。

  • 文学ラジオ空飛び猫たち第48回紹介本。 「ハードボイルド・ワンダーランド」の私は残された時間を精一杯生きて、「世界の終り」の僕は影とともに閉ざされた世界から出ようとする。一角獣の頭骨の謎を巡るふたつの物語の終着点にあったものは? ふたつの物語の私と僕がした最後の決断は心に残りました。何度読んでも、その度に心を揺さぶられそうです。 ラジオはこちらから→https://anchor.fm/lajv6cf1ikg/episodes/48-e14gbmo

  • 再読。難しい内容ではあるが分かりやすく説明してあるので読みやすい。ラストは最後まで描かれていなかったが主人公は世界の終わりには行くことはなく、現在の世界で目覚めたと読みとっています。

  • 村上春樹さんの読んだ作品の中でも特にお気に入りの作品。

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著者プロフィール

1949年京都府生まれ。早稲田大学第一文学部卒業。79年『風の歌を聴け』で「群像新人文学賞」を受賞し、デビュー。82年『羊をめぐる冒険』で、「野間文芸新人賞」受賞する。87年に刊行した『ノルウェイの森』が、累計1000万部超えのベストセラーとなる。海外でも高く評価され、06年「フランツ・カフカ賞」、09年「エルサレム賞」、11年「カタルーニャ国際賞」等を受賞する。その他長編作に、『ねじまき鳥クロニクル』『海辺のカフカ』『1Q84』『騎士団長殺し』『街とその不確かな壁』、短編小説集に、『神の子どもたちはみな踊る』『東京奇譚集』『一人称単数』、訳書に、『キャッチャー・イン・ザ・ライ』『フラニーとズーイ』『ティファニーで朝食を』『バット・ビューティフル』等がある。

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