- Amazon.co.jp ・本 (240ページ)
- / ISBN・EAN: 9784101050201
感想・レビュー・書評
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後半、主人公は詐欺まがいの仕事を始める。テンポよく話が進んでおもしろいし、女性とのやり取りなども興味がわく。けれど、私にとっては、前半の父親との確執の方がより心に響く。それは、現実の自分と息子との間の問題があるからだ。親子で似た性格であるからこそ磁石のNとNやSとSのように、あるいは電気の+と+や-と-のように、反発が起こるのだろうと思う。それを、この主人公はどうくぐり抜けてきたのか。結局、父親が一番嫌いなこと(不正義、それはまた主人公自身も一番嫌いなはずなのだが)を実践することで、父親への復讐を果たしたということになるのだろうか。そう、せっかく手に入れた売り物でない鉛筆を海に捨てられた、そのときの思いに対する復讐を。できれば、そうして気が済んだなら、この主人公にはその名前の通りに誠実な生き方にもどってほしい。それが親としての思いだ。
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解説に助けられてようやく何となくわかった気に。
そうでなければどれを書きたかったのかが
掴みにくいと感じた。 -
心理描写が素晴らしい。
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日本語がキレイだ。ひとつの文にリズムがあり、ひとつの段落にリズムがある。たまにみせる奇抜でユーモアのある表現も効いている。ただストーリー的にはよくわからなかった(笑)というより、最後まで誠がめんどうで、あー友達になりたくない、とは思った。
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これで三島由紀夫3冊目。私嫌いじゃない。
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いやいや、名作です
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んーまとめると、主人公が大変にめんどくさいやつ。読みやすかった。
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まあまあ。
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光クラブ事件がモデルの話。