風林火山 (新潮文庫)

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  • 新潮社
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  • Amazon.co.jp ・本 (352ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101063072

感想・レビュー・書評

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  • ちょうど大河をやってる頃に夏フェアもあって買ってみたらさすが井上靖!ぐいぐい物語の世界に引き込まれて一気に読んでしまいました。幕切れの美しさが印象的。未だ謎の多い山本勘助という人間があのラストで立ち上がった気がします。

  • ラストが凄い。

    この場面を書くために、物語を引っ張ってきたという感じ。

    無駄が無くてスッキリしてる。
    大河ドラマは、無理やり宿命だの愛憎だのドロドロを盛り込んでるけど、原作はそうでもないですね。

  • 美しい。

  • 2006/08

  • 情報科教員MTのBlog (『風林火山(井上靖・著)』を読了!!)
    https://willpwr.blog.jp/archives/50931510.html

  • 時代小説はやはり苦手。。。

  • 晴信と由布姫との間に揺れる勘助。 50半ばにして甲斐武田に仕えた隻眼の軍師 山本勘助を描いたロマンあふれる戦国絵巻。

    ★歴史小説として読みやすく興味深い★

  • 2007年1月7日読了。以下、過去の日記から抜粋。

    原作本を読みました。
    正月に父上から借りてきたものです。
    3時間弱で読み終えたのですが・・・全然、ドラマと違う。
    だって、勘助、50歳を超えてたもん。
    父上が「勘助は由布姫が好きだったんだ」と言ってたから、
    主人の奥方につらい恋をするのかしらと思っていたら、
    全然違うじゃん。恋というよりも生きがい?
    いわゆる恋愛感情ではなかったのですね。
    でも、小説の勘助はかなり奇天烈で、すてきでした。
    ある意味、不器用な人だったんですね、きっと。
    戦に関しては神がかり的な才能を発揮するくせに、
    男女の機微には弱い。好々爺みたいになっちゃってるし。
    そして、最後の最後に、高坂昌信が出てきます。
    このお方、ややいわくつきな美男子軍師だったりしますが、
    すっごく地味に登場してきますね。いぶし銀な存在で。
    2人の会話が、老獅子と若獅子ってカンジで、好きでした。

  • (2006.12.30読了)(2006.09.18購入)
    2007年のNHK大河ドラマの原作と言うことで、読んでみました。「風林火山」と言えば、武田信玄の旗印と言うことで有名なので、主人公は、当然武田信玄だろうと思って読み始めたのですが、違っていました。信玄の軍師、山本勘助でした。
    【山本勘助】武田信玄の軍師といわれる伝説的人物。三河の人。武田流兵法の祖とされる。1561年川中島で69歳で戦死したという。生没年未詳。(「大辞林」より)

    井上靖の本は、今まで何冊か読んできましたが、今回の「風林火山」が一番読みやすくて面白かったように思います。「天平の甍」「おろしや国酔夢譚」も面白いのですが、多少読み辛い印象があります。あまり記録が残っていないほうが、作家は自由に空想の翼を羽ばたかせることができるのかもしれません。
    山本勘助の思惑があれこれ述べられるのですが、由布姫や信玄に覆されたりしますが、いつの間にか由布姫や信玄の思いに沿った形の方向に思惑を変えてゆきます。軍師とはそういうものなのかもしれません。

    山本勘助は、今川家に仕官を申し出て9年間駿河で待ったが、未だに採用されない。年齢は、既に50歳に近い。
    今川家には、武田信虎が子の信玄に追われて身を寄せている。武田の重臣、板垣信方が信虎のご機嫌伺いに駿河に来ている。板垣信方が賊に襲われているところを山本勘助が助け、甲斐の武田家に召抱えてもらえることになった。この時、武田晴信(後の信玄)は、23歳であった。
    武田晴信の最初の戦の相手は、諏訪の豪族諏訪頼重であった。諏訪を平定後、娘の由布姫を側女とし、生まれた子どもが勝頼である。勘助は、どういうわけか由布姫と勝頼に肩入れして物語は進められる。井上靖は、物語を進める上の軸として、そうしたのでしょう。
    その後の合戦の相手は、村上義清、そして、長尾景虎(後の上杉謙信)、となる。
    永禄4年(1561年)の川中島の戦いで、山本勘助は、戦死し物語りは終わる。
    ●関連図書(既読)
    「武田信玄 風の巻」新田次郎著、文春文庫、1975.07.25
    「武田信玄 林の巻」新田次郎著、文春文庫、1974.10.25
    「武田信玄 火の巻」新田次郎著、文春文庫、1974.11.25
    「武田信玄 山の巻」新田次郎著、文春文庫、1974.12.25

    【武田信玄】(1521-1573)戦国時代の武将。名は晴信。信玄は法号。父、信虎を追放して家督を継ぎ、信濃に進出。越後の上杉謙信と川中島で激戦を展開した。1572年、西上の途次、三方ヶ原で徳川家康を破ったが、翌年三河の陣中で病没。軍略家としてすぐれ、「信玄家法」を制定、鉱山開発・治水にも業績をあげた。(「大辞林」より)
    【上杉謙信】(1530~1578)戦国時代の武将。越後守護代長尾為景の子。初め景虎・政虎、のち輝虎。永禄4年(1561)上杉憲政から譲られて関東管領となり、上杉氏を名のった。謙信は法名。北条氏康と争っての小田原攻め、武田信玄との川中島の合戦などを経て織田信長と対立したが、業半ばで病死。(「大辞泉」より)

    著者 井上 靖
    1907年 旭川市生まれ
    京都大学文学部哲学科卒業
    毎日新聞社に入社
    1949年 「闘牛」で芥川賞を受賞
    1951年 退社
    1957年 「天平の甍」で芸術選奨受賞
    1969年 「おろしや国酔夢譚」で日本文学大賞受賞
    1976年 文化勲章受章
    1989年 「孔子」で野間文芸賞受賞
    1991年 死去

    (「BOOK」データベースより)amazon
    「いかにも、武田の軍師、山本勘助」己が生命を絶たんとする切っ先を突きつけられても、その男は堂々と自らを名乗った―信玄への仇討ちを誓う由布姫と、姫への思慕を胸に川中島の決戦に散りゆく山本勘助。夢半ばにして歴史から過ぎ去っていった人々の果敢な後姿を、華麗な筆致で描いた井上文学の金字塔。’07年NHK大河ドラマ化にともない、待望の単行本新装版。

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著者プロフィール

井上 靖 (1907~1991)
北海道旭川生まれ。京都帝国大学を卒業後、大阪毎日新聞社に入社。1949(昭和24)年、小説『闘牛』で第22回芥川賞受賞、文壇へは1950(昭和25)年43歳デビュー。1951年に退社して以降、「天平の甍」で芸術選奨(1957年)、「おろしや国酔夢譚」で日本文学大賞(1969年)、「孔子」で野間文芸賞(1989年)など受賞作多数。1976年文化勲章を受章。現代小説、歴史小説、随筆、紀行、詩集など、創作は多岐に及び、次々と名作を産み出す。1971(昭和46)年から、約1年間にわたり、朝日新聞紙面上で連載された『星と祭』の舞台となった滋賀県湖北地域には、連載終了後も度々訪れ、仏像を守る人たちと交流を深めた。長浜市立高月図書館には「井上靖記念室」が設けられ、今も多くの人が訪れている。

「2019年 『星と祭』 で使われていた紹介文から引用しています。」

井上靖の作品

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