四角な船 (新潮文庫 い 7-23)

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  • Amazon.co.jp ・本 (472ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101063232

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  • 人類絶滅の大洪水が襲来する日、ハコ船によって、救い出されるのは誰か? 大洪水を信じ、琵琶湖の畔りで、密かにハコ船の建造を開始したひとりの男がいる。深い学識の持ち主で、山中の旧い館に住む彼は、心を許す船大工に設計建造をまかせ、自分はその船に乗るべき人を捜す旅に出る……。奇妙な人物をめぐるユーモラスな物語のなかに、現代社会への鋭い風刺をこめた長編。(表紙裏)

    久しぶりに読んだ小説が面白くて、嬉しい限り。

  • 絶版本

  • あれですよね、作家によっては次はカンボジアだアフリカだなんだと幾らでも物語は続けられるのだろうけれども、希薄になっていくだけの話なのだろうなあ。

  • 汝乗船せよ

    世界終末の大洪水を予言する青年が
    山奥でノアの箱舟を建造させていた。

    作中、読者は主人公の新聞記者の視点から
    青年の行動を追い辿っていくことになる。

    青年の行動は、
    明らかに「異常」な行動であるのだけれど
    どこかやさしく、そしてあたたかい。

    世の中の「正常」とは何なのか?そして「異常」とは何なのか?
    思わず問いかけたくなる作品です。

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著者プロフィール

井上 靖 (1907~1991)
北海道旭川生まれ。京都帝国大学を卒業後、大阪毎日新聞社に入社。1949(昭和24)年、小説『闘牛』で第22回芥川賞受賞、文壇へは1950(昭和25)年43歳デビュー。1951年に退社して以降、「天平の甍」で芸術選奨(1957年)、「おろしや国酔夢譚」で日本文学大賞(1969年)、「孔子」で野間文芸賞(1989年)など受賞作多数。1976年文化勲章を受章。現代小説、歴史小説、随筆、紀行、詩集など、創作は多岐に及び、次々と名作を産み出す。1971(昭和46)年から、約1年間にわたり、朝日新聞紙面上で連載された『星と祭』の舞台となった滋賀県湖北地域には、連載終了後も度々訪れ、仏像を守る人たちと交流を深めた。長浜市立高月図書館には「井上靖記念室」が設けられ、今も多くの人が訪れている。

「2019年 『星と祭』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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