ローマ人の物語 (3) ― ハンニバル戦記(上) (新潮文庫)

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  • Amazon.co.jp ・本 (160ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101181530

感想・レビュー・書評

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  • ローマの話に関心を持ち図書館で借りる。なぜか最寄りの図書館では3巻から開始。
    ハンニバルとスキピオの戦いの前哨戦、第一次ポエニ戦役を中心とした記載。ローマに対して好意的な記載が多い。

  • ローマを褒めすぎて日本を何気にdisるのがちと気になる。あとポエニ戦争の内容がちと私には冗長に感じられる。それだけローマにとって重要な戦争だったというのはわかるが。

  • この巻では、第一次ポエニ戦争の話が主であるが、基本的には経過とかしか書いてないので、速読してもよい巻だと思う。

    私が1つだけ覚えておきたいと思ったのは、
    カルタゴとの海戦で、陸戦には強いが海戦の経験がないローマ軍が、船に衝突して相手の船と自分の船を固定する装置を作って、海戦を陸戦に仕立て上げた、という考え方であろうか。

  • ローマ人の物語の(元の)第2巻目。文庫では第3巻~第5巻になる。
    15分の2にしてかなり人気の高いらしい「ハンニバル戦記」。
    カルタゴの名将ハンニバルと、ローマ側は色々な人が出てくるがやはり最終的にはかの有名なスキピオ・アフリカヌス。
    全歴史通しての有数の名将同士が直接対決をした、限りなくレアな出来事である。

    といってもスキピオが出てくるのはハンニバル戦記全体でもかなり後の方。
    そもそもこの第3巻ではハンニバルも殆ど出てこない「第一次ポエニ戦役」を扱っている。

    第一次ポエニ戦役はシチリアという、ローマにとってもカルタゴにとっても要地ではあるが、お互いのとっての外国である。
    ここでこの戦いでローマは快勝とまでは言わなくても、カルタゴに対して勝利を収めることになる。
    そして10代でこの出来事を経験したことで、かの名将ハンニバルが育つのである。

  • ローマvsカルタゴ

  • 公平性、柔軟性、マニュアル化…現代を生き抜き発展していくためにも大切な要素。共通性がある。

  • 面白くてあっという間に読み終えてしまった。第一次ポエニ戦争でシチリアを組み入れる話がメインで、戦後の動向や軍制・政体の解説など。第二次戦争は次の巻。

  • ダサい船で勝つ話かっこいい。ところどころで「このことが後にハンニバルとの戦いで裏目に出るのであった…」みたいなこと書いてあって焦らしてくる。ハンニバル、一体どんな男なんだ…と思ってたら終わった。ハンニバル出てこなかった。

  • 読書録「ローマ人の物語3文庫版」4

    著者 塩野七生
    出版 新潮社

    p115より引用
    “ 累進課税の制度もなく一律に収入の十分
    の一だけを払えばよいとなれば、私でも喜ん
    で払う。経費とか所得とか言いはじめるから、
    人間は悪知恵を働かせるようになるのであ
    る。”

    目次から抜粋引用
    “第一次ポエニ戦役
     第一次ポエニ戦役後”

     歴史作家である著者による、歴史に大きな
    足跡を残した古代ローマについて記した一冊。
     シチリアの都市・メッシーナからの救援要
    請に始まり戦役後のローマの変化についてま
    で、史実と著者の主観を交えて書かれていま
    す。

     上記の引用は、ローマの属州に対する税制
    について書かれた一節。
    コノくらい単純であったら、年度末にウンウ
    ン唸らなくてもいいんですけれども…。
    これを書いている日のことですが、さんざん
    税金からお給金をもらった上に、まだ税金を
    自分の思うように使っていた政治家が辞職し
    ました。遠く離れた行政区に住んではいます
    が、よく暴動が起こらないものだと思って見
    ていたものです。
     この巻から副題として、ハンニバル戦記と
    付いています。人類史上最高の武将のうちの
    一人、ハンニバルの戦いがその親の代から描
    かれています。
    現実には戦争は起こらなければいいものです
    が、過ぎ去った戦記を見直すのは、同じこと
    を起こさないためにも大切なのではないで
    しょうか。自分には決して降りかからない、
    太古の戦物語は、単純に血沸き肉踊るもので
    もありますし。

    ーーーーー

  •  ローマ人によるイタリア半島制圧。
     ラテン同盟による同化政策はローマ周辺を順調に蛮族化していった。敗北により牙を抜かれた彼らは、ローマ人の庇護欲を満たすためだけに生かされる存在へと変貌してしまった。かつてのローマの支配に毅然として立ち向かったエルトリア、タラント、サムニウム……。そこに昔の面影は存在せず、ローマ化により習得した彼らの愛想笑いが空しくこだました。もはやイタリア半島には、ローマに逆らえる勢力は残っていなかった。
    「それなら俺の出番だな」
     そう言って現れたのは北アフリカの経済大国カルタゴだ。シチリア周辺を舞台に大国カルタゴと蛮族国家ローマとの死闘が始まった。
     海軍を持たないローマ人はラテン同盟参加国に技術を提供させ、海軍国家であるカルタゴに海戦を挑んできた。馬鹿め、海の藻屑にしてくれる! しかしローマ人により醜く改造された船舶を見たカルタゴの誇り高き船乗りたちは動揺してしまう。彼らは船に敬意を払っていたため、その不格好な姿を見るに堪えなかったのだ。なんて卑劣な奴らなんだ、ローマ人!
     海での敗北はカルタゴ人に喪失戦力以上の心理的効果を与えた。連戦連敗。カルタゴ人は次第に地中海での影響力を失い始める。しかしカルタゴ人の名誉ある敗北は無駄ではなかった。休む間もないほど周辺諸国と戦争を繰り返してきたローマの国庫はとっくに限界を迎えていたのだ。
     ここをしのげばまだ挽回の手はある、カルタゴ人の底力を見せてやる!
     次回『カルタゴ敗北』――23年後をお楽しみに!

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