- Amazon.co.jp ・本 (216ページ)
- / ISBN・EAN: 9784101186320
感想・レビュー・書評
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表題作は、一時期の筒井康隆っぱい( ´ ▽ ` )ノ
イタロ・カルヴィーノとか( ´ ▽ ` )ノ
いわゆる実験小説のたぐいだね( ´ ▽ ` )ノ
想像力とそれを文章に落とす技術力、その限界を極めたいというのは作家としてのサガなんだろうね( ´ ▽ ` )ノ
ジャンルとしては超絶ファンタジーかな?( ´ ▽ ` )ノ
児童文学(メリー・ポピンズとか)っぽい設定・ストーリーに、人骨傘やらジェットマンやら首チョンパやら、闇鍋チックになんでもかんでもぶっこんで( ´ ▽ ` )ノ
ラスト、テーマ(運命の選択、偶然と必然)の自己解説が入っちゃうのはO太郎さん「若さ」のあらわれかな?(´ε`;)ウーン…
こういうのは分かる人には分かる、分からない人には分からないでいいと思うんだけどな……(´ε`;)ウーン…
のこり二編は、O太郎さんが見た夢の散文化かな?( ´ ▽ ` )ノ
誰にとっても、どんな創作物より深くのめり込めるのは自分の見てる夢だろうけど、それを作品化して他人にも共有させるのは非常に困難(>_<)
本作はまあ、うまく行ったほうじゃないかな?( ´ ▽ ` )ノ
読んでるうち何度もウトウトし、話の続きの夢を見た( ´ ▽ ` )ノ
2019/04/10詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
表題作は、まるでコマ割りのない漫画を読んでいるような文章だった。舞城さんの文章は思考と理屈と情景が感覚的なのが魅力だけど、特にこの作品はその境界線が限りなく曖昧である。
けれども、読んでいて理屈は理屈とわかる。
個人的には、「みんな元気。」は非常に身につまされる話だった。選択しなかったということも、選択に含まれること。
人生は一度きりで、やり直しはできない。<私>以外の人生を<私>が生きることだって、不可能だ。
私たちは生きている限り選び続けなくてはならないし、たとえ選ばなかったとしても、否応なしに人生は続く。失敗しても、間違っても……家族が家族でなくなってしまっても。
平行世界が文字通り同時進行で描かれる場面は圧巻である。それは存在しえたはずの世界であり現実なのだが、<私>の体は一人なのだ。いつだって現実は、経験と感情に振り回される。
「Dead for Good」もとてもよかった。現実に振り回されながらも、何が自分にとってリアルなのか、何を自分は選択していくのかに向き合っている作品なのではないかと思った。
でも、「矢を止める五羽の梔鳥」は全然わからなかった(笑)。 -
【みんな元気。/Dead for Good/矢を止める五羽の梔鳥】家族もの。超展開ばかりだけど表題作は比較的綺麗にまとまっていた感じ。愛に溢れている!
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とにかく書くのが好きなんだろうな。言葉だけで生まれる世界。
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2013.2.24読了。
予想以上におもしろい。ぐっとくる。 -
夜中に目ざめると、隣の姉が眠りながら浮かんでいた――。あの日から本当に色んなことが起きた。竜巻が私たちの町を襲い、妹の朝ちゃんは空飛ぶ一家に連れさられてしまう。彼らは家族の交換に来たのだった(表題作)。西暁町で繰り返される山火事と殺人の謎(「矢を止める五羽の梔鳥」)。
単行本『みんな元気。』から「みんな元気。」「Dead for Good 」「矢を止める五羽の梔鳥」の3篇をセレクト。 -
舞城さんはタブーを軽々と破壊していくようなエピソードを出してくるけれど、そのわりには文章のそこここに精神の健全さがにじみ出ているように思う。軸足はあくまでモラルに置いていますって感じなので、下劣あるいはスプラッターな描写もつい穏やかな気分で読んでしまう。「山ん中の〜」は前半の怒濤の勢いが、「みんな元気。」は後半の感傷が印象的だった。
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「みんな元気。」
夜中に目ざめると、隣の姉が眠りながら浮かんでいた。竜巻が私たちの町を襲い、妹の朝ちゃんは空飛ぶ一家に連れさられてしまう。彼らは家族の交換に来たのだった…。
今までに増して意味が分からない。舞城作品は分からないとこがよいのだけどこれはちょっといろいろ詰めすぎたかもしれない。たぶん家族愛の話。
「 Dead for Good」
バイト先の友人が狂的サディストで薬を盛られて散々いたぶられてから身体が不自由で時折奇声を発するようになった主人公は、まともな仕事につくことが出来ずに職を転々とするが老人ホームで働くようになってなんとかなった。サディストの友人は海外でテロリストを捕まえていたぶり殺したり変態に売りさばいたりしてそれをいちいち手紙で報告してくるので「早く死ね」といつも返事を送るのだが、それでも主人公は彼を友達だと思っているのであった。
「 矢を止める五羽の梔鳥」
西暁町で繰り返される山火事と殺人の謎の話。最早わけわからない。 -
前半は山口家が楽しすぎてスリリングで竜巻で迫力。
あえて特別な能力を持っていない主人公がまぶしい。
裏表紙にもあるとおり、愛と選択と、あと可能性の物語。
MVP:朝ちゃん