- Amazon.co.jp ・本 (400ページ)
- / ISBN・EAN: 9784101202426
感想・レビュー・書評
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もし自分の名前が大穴だったら。。。
もし自分が彩子と同じように、大学のサークル事件に遭ってしまったら。。。
ダイアナや彩子の心情が痛い程よく分かり、感情が入ってしまいました。
ハラハラドキドキで、読者も一緒に二人の成長を見守っていく感じがいいです。
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何年前の夏フェアで見かけて、ずっと気になっていた本。
矢島ダイアナと神崎彩子の、8歳から約15年にわたる生涯が描かれている内容。
意味は理解できるのだか、完全に感情移入するということはできなかった。自分が男だからかな?
でも、女性の気持ちのなかを垣間見てるようで面白かった。
一番印象に残ったシーンは、終盤。本当の父親が電車に乗り込もうとするとき、ダイアナが自分の名前を叫ぶシーン。ずっとイヤだった自分の名前が、この名前でよかったと思える瞬間。
本当の父親である「蛍」は、今後どんな気持ちで人生を歩んでいくのだろう。ダイアナと会える機会は保たれるのだろうか。 -
「あの子にはさ、〜自分を信じて生きていって欲しいんだ。誰かに何かを与えてもらうのを待つんじゃなく、欲しいものは自分で掴んで欲しいんだ」
何かを与えてもらうのを待つんじゃなくて、欲しいものは自分で掴める人になりたい!と思いました。
最初は本好きのための小説だろうな〜としか思っていなかったけど、何も知らなかった少女たちが大人になる様子を力強く描いたお話でした。
彼女たちのそばにはいつも本があって、本が彼女たちを支えていて、、、
人生において、そんな拠り所になる本ってかけがえのない存在ですよね。 -
家庭環境の全く違う二人の少女。ダイアナと彩子。小学3年生で出会い、共通点は本が好きな事、そしてお互いの持たざる物に憧れと嫉妬を持ちながら、大切な友人となります。
中学入学を期に疎遠になりがちな二人。恵まれた家庭の彩子は私立女子中学へ。シングルマザーでキャパ嬢のママを持つダイアナは、公立中学へ。少女らしい誤解が彩子をダイアナから遠ざけていきます。
ダイアナママの意志の強さと生活力。彩子両親の美しい物と時間に溢れた生活感。違いが大きくても、二つの家族が認め合えるところが落ち着く。
少女達は、悩みながら恋をしながら成長していく。再会できるのは、多少時間がかかってしまったけれど。
ダイアナが、「赤毛のアン」の友人のダイアナが由来ということに感嘆。何処かで書いてしまっているのだけど、私も赤毛のアンは、「アンの青春」までが面白いと思っていた。(だから同じように思っていた人達がいるんだなと嬉しくなった。)アンの愛情って、ギルバートとの恋愛小説でねえ。小学生の頃なので、文庫では読んでなく、作中の花岡さんの後書も知らなくて。なるほど、ダイアナが避けられない現実を受け入れて自分の道を進んでいく「アンの愛情」に、この小説のダイアナが重なるんですね。
私は、彩子ちゃんも好きだったので、大学生活を充実させてあげたかったのよねえ。恵まれている事が不運ということは、ないのだから。それだと再会できないけど。
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女性は共感する人も多いのかなと思った。私も共感する部分が多く、途中読むのが恥ずかしくなるところも…笑
女の子が大人になるまでの心情の変化をすごく丁寧にリアルに描かれていました。 -
自分がたくさん古典名作を読んでいたらもっと楽しめたんだろうなぁ〜と思って自分の読書量の少なさに幻滅した。
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3.7
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子どもの頃に繰り返し読んだ物語の力は、背骨に、脳髄に、あるいは心に染み付いていて、それは大人になって、背を押してくれる、正しい方向に導いてくれる勇気や希望と呼ばれるものになる。現実は物語のように美しくなくても、それでも、それだから、その世界があることに救われるのだと知っている。
わたしの隣にいつもハリー・ポッターがいてくれたみたいに。