黄昏の岸 暁の天 十二国記 8 (新潮文庫)

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  • Amazon.co.jp ・本 (478ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101240619

感想・レビュー・書評

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  • 新刊が出るということで再読。
    今までの十二国記の様々な登場人物が出てきて、非常に楽しく読めました。

    この続きをやっと読める!

  • 再読。

  • 読み終わって真っ先の感想は、内容うんぬんより、この状態で20年近く待ちぼうけさせられるのは心底辛いだろうなあと言う想い。
    昔からの読者には申し訳ないけど、自分は、この時期に初めて読んでよかった。
    だって先が気になってしょうがないだろう。

    物語的にはシリーズの当初から予定されていたお話を、これまでのシリーズ通して必要な準備を済ませ、ようやく満を持して語りだすという作者の決意が感じられて、読むこちらも意気が揚がった。
    これまで個々には交渉の合った国々が陽子の発案で戴のために集うところは、やっぱりわくわくする。
    そして自分はやっぱり陽子が好きだ。
    「ここで慶を守り、戴を見捨てることが王の義務なら、私は玉座なんかいらない」
    天地の理の理不尽さも、その訳も知ったうえで、何とかしようとする陽子の想いがとてもいい。

    そして角折れ翼もがれた二人は故国に向かった。
    王がどうなったかいまだに知れず、想像もできないほどの苦難が待っているだろう。
    けれどたぶんそれは陽子がそうであったように、秦麒にとって彼が真の麒麟になるための試練でもあるのだろう。
    それを願って、次巻に進もう。

  • 情けとは、天とは。

    『魔性の子』の裏側、――いや、表側かもしれない――の物語。王が戻らず、麒麟も消えた国を案じた戴の将軍が、慶に助けを求めてきた。しかし、軍を伴って他所の国に入るのは天が許さない。陽子の考えは――。

    オールキャラとは言わないまでも、主要なキャラクターが続々登場し、また泰麒を救うという目的に向かって動いていくのが盛り上がる。しかし、陽子の投げかける問いは重い。助け合うことを許さない天とは何か。なぜ天は不幸な民を救わないのか。

    蓬莱から来た陽子は、十二国とは異なる国のあり方を知っている。感覚も異なる。それを活かすことができるか。陽子の成長に目を見張り、戴の今後、ひいては十二国の世界に思いを馳せて、とうとう新章へ。

  • 景王陽子の王様業務大変そう(O_O)!

    陽子と六太がタッグ組み、尚隆に脅迫まがいな要求を諭すシーンが面白くてよみかえしてしまった。

  • 『魔性の子』と表裏であり、新作『白銀の墟 玄の月』へと続くお話。

    在位三百年の大国、氾の王と麒麟が中々個性的で面白かったです。

  • 2019.10.17

    他国と協力して泰麒を探すシーンが好き。

    尚隆と六太がいっぱい出てきてはっぴー。

  • 久々に新刊がでるというので前作を読み直し。
    戴国の将軍李斎が命からがら慶国にやってくる。
    景王・陽子は他国の力を借りて蓬莱に落ちた泰麒を探す。
    尚隆の扱いが酷くちょっと可哀想だが・・・
    戴国の危機を救おうとする諸王、麒麟の前に天の理が立ちはだかるとかなかなかユニーク。
    じつは泰麒の蓬莱時代の話が十二国記第1作?の魔性の子につながるという実に壮大な伏線を味わえる一作。

  • 新作が出るので 復習をしました
    陽子がどんどん 男前の王になり そして 麒麟を集結させて
    泰麒を探すという策を練る とてもワクワクしました
    いつ読んでも 何度読んでも 十二国記の世界に 魅了されます さて 復習が終わったのでら新作読むぞ!

  • 泰麒、帰国への物語。
    藩国、国王とその麒麟が出ていて、おもしろかった。

  • 新刊読む前に、と思って再読。
    何度か泣きました。
    やはり学生の頃と今では、捉え方が全く違う…。

    しかし懐かしのメンバーが出てくるたびにニヤニヤしてしまうし、他国の麒麟さんやら王様のナイスキャラっぷりは本当に読んでいて楽しいですね!
    特に第4章!1番は陽子と尚隆の掛け合いでしょうか。声を出して笑ってしまいました。

    正直、初めて十二国記を読んだ時は私は泰麒が好きじゃなかった。優柔不断でビクビクしていて。もっとシャンとしなさいよ!!と。

    たった10歳の男の子だったのに。

    今ならばその感想が、いかに稚拙だったかわかる。
    本当に再読してよかった。

    今、戻ってきた泰麒を想うと胸が潰れそうだ。
    李斎のことだって。祖国へ戻るその姿を見送る気持ちは、きっと陽子や景麒、六太と一緒。

    さて、新刊。心して読みます。

  • 新刊に向けて戴国最短ルート再読。泰麒の周りに居たひとたちが変わっていく、いなくなっていくのがつらい。魔性の子の裏?(表?)で十二国側で何が起こっていたのかが描かれている。やっぱり何度読んでも、泰麒を探すために各国の王や麒麟が集まるところが好き。力を喪った状態で、ここからふたり、そして戴はどうなるのか。人は自らを救うしかない、か。

  • 新作のため再読。

    2019/10/13

  • やっぱり…面白い!!!
    この前「魔性の子」を読み返したばっかりだから、最後の方はリンクしてて一気読み。
    *
    本当に、子供の頃にこの作品に出会えて良かったって改めて思う。
    みんなの台詞にすごくハッとさせられる事が多いんだよね。
    考えさせられる。
    子供の頃GHと十二国記読んで、考え方が大分変わったと思うもん。
    *
    *
    そして!来週が遂に新刊の発売日だよ‼︎
    Twitterで十二国記有給取る人の話出てたけど、私も有給まではいかないまでも、休み希望出しとけば良かったって後悔してる…。
    *
    あと、今日会社の十二国記好きな人と話してたんだけど。
    自分たちがリアルタイムではまって読んでた頃は周りに読んでる人がいなくて、知る人ぞ知るって感じだったのに、今回のこのお祭り騒ぎ!
    書店さんとかでも特集してるし、駅の柱もジャックしてるらしい…。
    すごく嬉しい反面、ちょっとフクザツな気分。
    …あれだよね、アイドルが売れちゃうとちょっと寂しいファンの気持ち 笑
    いや、でももっとみんなに読んで欲しいの‼︎
    そして、和製ファンタジーも最高だってことを知って!
    普段本を読まない人には難しい単語とか沢山出てくるかもだけど、考え方とか変わるから!

  • この版では初めて読み返し。
    そんなまさか、18年振りなんて嘘だろ、と思ってたら、ほんとに18年経ってた、怖あっ。
    読み返すと、結構泰王胡散臭いとこあるよね…とどうも今一つ好きになれません。新刊どうなってるのか!

  • その後上手くいっただろうか?泰麒に幸せな日々が来たらいいな。

  • この秋に最新刊が出版される、ということで、ようやく積読していたものを読みました。大好きなシリーズ作品なので、時間をとれるときにじっくり向かい合いたいと思っていたらこんな時期に…。なんとか最新刊の発売前に読むことができてよかったです。

    『魔性の子』や『風の海 迷宮の岸』の主人公でもある高村/戴麒が、ふたたび「蓬莱(=いわゆる”現実”の日本)」に流れてから、十二国の世界に戻るまでの話で、『魔性の子』の物語を十二国の側から見たストーリーといえるでしょうか。
    「天綱」とよばれる定めや、「天帝」と呼ばれる「神」がいるとされる十二国において、胎果でもあった慶王 陽子がその「システム」への疑義を抱きつつもそれらを包含しながら王としての務めを果たそうとするようになっている姿をみると、その成長を強く感じます。
    また、戴の救援を慶に求めた将軍 李斎にむけた陽子のセリフが非常に印象的でした。
    「もしも天があるなら、それは無謬ではない。実在しない天は過ちを犯さないが、もしも実在するなら、必ず過ちを犯すだろう。だが、天が実在しないなら、天が人を救うことなどあるはずがない。天に人を救うことができるのであれば、必ず過ちを犯す。……人は自らを救うしかない、ということなんだ――」

    十二国にはない、隣国に積極的に関与して救済しあう体制をとろう、という陽子の考えはまだ周囲には受け入れられず、また自国内でも「自国の再建がさきだろう」と不満が漏れ出てくれる中で、これからの慶がどのようになっていくのか、期待が高まります。
    また、戴の行く末も非常に気になるところで、次作で進展がみられることを楽しみにしたいと思います。

    …というか、次作の出る10月までに、もういちどシリーズを読み直したくなりました。

  • ずっと好きな十二国記。
    物語のメインは戴。
    戴麒と驍宗。
    いろんな麒麟と王の関係性があって。
    国の情勢もそれぞれ違って。

    小さくて幼い戴麒。
    国の政治や混乱に巻き込まれて。
    早く続きが読みたいです。

    陽子も、どんどん格好よくなっていってるけど
    王に考えることや感じることが増えていって葛藤が見えます。

    李斎が玉葉に訴えるところは、涙涙でした。
    尚隆は相変わらずかっこ良いです。

    謎は増えるし、どの国にも困難はあるし、
    だけどみんなが幸福になってほしいという気持ちでいっぱいです。

    取り急ぎ、魔性の子を読みます。

  • 今回は一気に読み進んだ!というより、考え考え読んで、なかなか進まなかった。
    そして毎度のことながら世界観に圧倒される!「魔性の子」の裏でこんなことが起こっていたのか…と。あちらの世界で時が進むということはこちらでも進んでいることですもんね。

    天とは何か?存在するのか?罰があるなら救いもあるのでは?世の中には考えもせず受け入れているものが沢山あるのかもしれない。

  • 再読。景王はいい奴だよなぁ…つくづく。泰麒は不憫だ。がんばれ泰麒。己の足で起つべしと誰もが問われ応える物語

  • 天とは。
    天が存在するなら、天も過ちを犯すと。

    泰麒の
    そもそも自らの手で支えることのできるものを我と呼ぶ。
    という言葉にハッとした。

  • 突然読みたくなって購入。即読了。
    今年発行される予定の新刊楽しみです。

  • 今の十二国記シリーズの最新刊。
    続きが気になる……。
    早く出て欲しい。

  • 『華胥の幽夢』の冬栄を読んだ直後に読んだから、ああそういうことだったのか...!という感じ。天の条理とか天帝とか、十二国の謎も深まる話だった...。泰麒の使令たちが蓬莱で病んでいく姿も読んでてかなり辛かった。悲惨すぎる戴国、角を失くした泰麒、驍宗の消息等々、続きがすごく気になります、新作楽しみ!

  • 陽子とあの高里の出会い、なんだか感慨深かった。
    半獣ごときと他を賤む者を王が身近に置くべきでない理由をいくつも並べる場面があったが、ものすごく腑に落ちたし、考えさせられた。
    続きが早く読みたい!

  • 十二国記8。舞台は主に慶国。行方不明の泰王と泰麒の捜索に各国が協力するため、登場する国は多いです。泰麒捜索の場面を蓬莱側から描いたものが、『魔性の子』。

    いろいろな国と麒麟が出てきて、だいぶ地図が頭に入ってきました。延王が奏を訪ねているけど、彼には公式に会ったんだろうか。


    以下、備忘録を兼ねたあらすじ。

    慶国景王のもとに、戴国将軍李斎が助けを求めて転がり込んでくる。人助けをしている場合ではないと分かっていても見捨てられず、景王は延王に相談し、渋る延王や側近を説得して、各国の麒麟に協力を依頼して捜索することに。苦労して見つけた泰麒は角を失い、麒麟がそばに寄りつけないほど穢れていたが、西王母の力で穢れからは回復。でも麒麟としての力は回復しないまま母国へ戻る。

  • つまらなかったというわけではなく、まだ話の途中という感じだったので3。
    発売されてすぐ読んでた人たちは、ここで17年待たされてたのか……
    新刊が2019年中には出るとのことで、すぐ読めちゃって申し訳ないですね。

  • 久しぶりに景王陽子に会いました。各国の麒麟が大集結し、今までの物語が一つに集約されていく感じのする作品です。ただ、これまでどんな物語があったのか…。なかなか覚えておくことが大変です。早く次作を完成させてもらいたいです。

  • 十二国記シリーズ8作目

    戴国で驍宗が王座に就いてから半年、先王の頃から国が倒れた時のため、すべきことを考え行動してきた彼は、疾風の勢いで再興を目指す。
    前作で泰麒が漣国へ赴く物語があった頃、戴国では大幅な粛清が起こっていた。その後、驍宗は自身の地元での反乱の鎮圧に赴き姿を消す。
    そして泰麒もまた恐ろしい襲撃にあい、自ら蝕を起こしてしまう。

    戴の首都の将軍、李斎は叛逆の罪を着せられ6年もの間逃げ続けてきたが、戴国を救いたい一心で景国へと救助を求める。

    陽子は即位して3年。まだまだ分からないことは多い。しかし、確実に成長していてそんな姿がとても嬉しい。

    慶の陽子に慶麒、そして「風の万里〜」で仲間となった祥慶、鈴を始めとする慶の近臣たち、雁の尚隆と六太、漣麟など今までの登場人物たちの登場にワクワクする。新たに登場した範のクセの強い王と麒麟もよかった。
    彼らが慶に集い、協力して泰麒を探すことになる。(奏の自由な王子様や恭王などにも会いたかったけど、彼らは別グループになってしまったのでちょっと残念。)

    国を治めるということ。
    天の存在とは。天意とは。
    そんなことを考えてしまう物語だった。
    ラストはやっぱり2人の行く末を心配してしまう。
    しかし、泰麒、大きくなったなぁ…。もうあの男の子はいないのだな、と李斎と同じことを思ってしまった。

    今読み終えて、とにかく面白くて興奮してまとまりのない文章になってしまった。早く続きが読みたい。

  • 幼い麒麟がいる戴の国で、反乱。王も麒麟も行方知れずに。6年後、戴から逃れてきた将軍が慶の国に押しかけてくる。その必死な姿にまだ不安定な国情を憂いながらも助けようとする慶王。果たして救うことは出来るのか。さぁ次ぎで決着が付くのかどうか。

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著者プロフィール

大分県出身。講談社X文庫ティーンズハートでデビュー。代表作に『悪霊シリーズ』 『十二国記シリーズ』『東亰異問』『屍鬼』など。重厚な世界観、繊細な人物描写、 怒濤の展開のホラー・ミステリー作品で、幅広いファンを持つ。

「2013年 『悪夢の棲む家 ゴーストハント(1)特装版』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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