凶刃―用心棒日月抄 (新潮文庫)

著者 :
  • 新潮社
3.75
  • (75)
  • (107)
  • (127)
  • (15)
  • (0)
本棚登録 : 1001
感想 : 65
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (441ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101247229

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 20121013 前に読んだ時の印象からなかなかこの本に手が出なかった。読んで見て自分もその分歳をとったことがわかる。良いシリーズだと思う。

    20200214 更に歳をとってからのシリーズ再読。最終回は長編。シリーズの総括には必要な長さだと思う。まだ若い気もするが江戸時代という設定ではこれで大団円だろう。後日談は望めないと思うので自分で空想することにしよう。

  • 前作までとは打って変わり、用心棒稼業のお気楽さは成りを潜めています。単発で読めばそれなりに楽しめるのですが、シリーズ物としては雰囲気がガラリと変わっている為、好き嫌いが分かれるところですね。

  • 藤沢周平さんの小説はなんでも好きだが、特に好きなシリーズ。

  • 前作までの雰囲気とかなり違っているのは、執筆までの間が空いているからなのか、16年という作中の時間のためなのか。今回は短編集というようなものではなく、はっきりと長編物です。全編を通して描かれる老いと別れ。言いようのない暗さがどこを開いても満ちてます。しっかりと仕官したままの江戸行きとあって、用心棒をするわけもなく、細谷と吉蔵の描写に哀れを誘います。物語としては味もあっていいのですが。最後には以後の含みを持たせて少しほっとした結末で結びますが、やはり物悲しさが勝ちます。

  • 4/15/2012

  • 1作目が傑作なのは認めるが、シリーズ化の意味はあんのか? 2作目以降はホントつまんないんだけどな。設定にムリがありすぎる。 話がいたずらに複雑すぎて、さっぱりプロットが把握できん。 とか思いながら、ラストは感動してぐっときてしまったのだが(苦笑) とりあえず本作で完結したみたいなのでよかった。

  • 話は面白いんだけれど、からくりが複雑で、どうも理解し切れなかった。

  • 笑える部分もあったが、この話しは「孤剣」「刺客」とは違い、全体にこれといって区切りのない長編、シリアスなものになっている。
    どちらかというと探索によって話しが展開する隠された秘密、謎解きに重点を置いているといえる。
    それにしても四十代になった主人公又八郎がメタボを避けられない体型になってること、友人細谷がアル中になって荒れ果てた生活をしていること、等等・・・
    まー著者は時の流れというものを残酷に、リアルに、目を逸らさず描いている。
    そして今回の任務が終わったら今度こそ、又八郎と佐知に永遠の別れが待っている・・・と思いきや。
    「国許の寺で修行を積んだ後、尼になるから いつか訪ねてきてください」
    という佐知の言葉に、老いた後、散歩がてらに寺を訪ねそこで茶を飲みながら佐知と話す自分を想像する又八郎。
    後ろを向いて、豪快に笑うところで話しは終わる。
    歳を重ね、老いてゆくのもそう悪いことじゃない、と思わせる暖かで可笑しみのあるエンディングであった。(^-^*

  • 用心棒日月抄のファイナル。佐知がことのほか明るい人物になってきたので意外な感じ。藤沢周平だから4部作にまとめられたのか?普通はマンネリ化してしまう物だが無事に読了。

  • 姿なき暗殺者は何に怯えてみなごろしの凶刃を振うのか!十六年ぶりに江戸の町にたつ青江又八郎を不気味な闇が覆う。

全65件中 31 - 40件を表示

著者プロフィール

1927-1997。山形県生まれ。山形師範学校卒業後、教員となる。結核を発病、闘病生活の後、業界紙記者を経て、71年『溟い海』で「オール讀物新人賞」を受賞し、73年『暗殺の年輪』で「直木賞」を受賞する。時代小説作家として幅広く活躍し、今なお多くの読者を集める。主な著書に、『用心棒日月抄』シリーズ、『密謀』『白き瓶』『市塵』等がある。

藤沢周平の作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×