虫眼とアニ眼 (新潮文庫)

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  • Amazon.co.jp ・本 (192ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101340517

感想・レビュー・書評

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  • 151103
    扉の絵を読んでいるだけでも楽しい。こんな理想があったら良いなと思う。「脳化社会」に対する警鐘、ということに集約されるんだろうなと思う。
    本の説明文は違う感じがする。そんなに前向きなこと書いていない。

  • フィジカルな感覚を持つ二人の対話。

    ・細部の観察
    ・人間関係以外への関心
    ・世界の余裕

  • 小さい頃当たり前のようにしていた遊びは宝物だったのだと、そんな環境にいたことに感謝。
    宮崎さんの映画のコンセプト「子供たちにこの世は生きるに値すると伝えること」(だったかな)を思いながら読むと途中でぽろぽろ涙が止まらないです。

    宮崎監督作品ではないですが「かぐや姫の物語」を見た後に読み返したらまたぐっときました。

  • 最初の10ページが、ひたすら面白くて。
    あとは読まなくても良い。

  • 対談もおもしろかったが、何よりカラーイラストの監督理想の保育園のデザインが素敵だった。
    日本の町づくりに関して、目指すべきモデルがないまま少欲とコストばかりをめぐって堂々めぐりをしている…との指摘はごもっともだと思う。

  • 二人の力の抜け加減がすごくいい。

    ずっと思っていたことを代弁してもらった感じ。
    子どもの育ちに手や口を出しすぎないで、
    あれこれ先回りせず、
    子どもの持っている力を信じて待つ。

    そうそう。
    この、
    待つ、っていうのができなくなっているのね~現代人。

    多分、私も含めて
    携帯が普及してから
    「あれこれ思いをめぐらせながら、待つ」ということが
    出来なくなっている。

    深く共感しました。

  • 二人のコンビが気になって。

  • 対談集。

    わざわざ解説で「(ふたりの関係は)ホモじゃないよ」って、おっしゃってるのは腐女子牽制ですか養老先生…。

    • あさん
      逆にモヤモヤしますよね。
      逆にモヤモヤしますよね。
      2012/03/31
  • 冒頭の宮崎さんの想像したイラストで描かれた
    町や学校が素晴らしい!

  • 宮崎駿の想像する理想の街の絵だけでも見る価値有り

    戦前、昭和生まれのお爺さん2人の対談は自分の生まれ年に行われたものだったが、この年にもこんな会話をしていたのかと驚き笑

    養老さんの話、今の僕には難しい…鍛錬…

  • 一生大切にしたい想いが詰まっており、愛読書になった。

    生きる力とは、自分なりの見方で目の前のことに対処できる力。生きる力は始めから持っているのに、バーチャルに囲まれ、自然を無視する今の時代では生きる力が欠けてくる。勉強は好きならできるようになるから、子どもの時は自然や生きるものに触れる機会を設けたほうがいい。自然や生きるもの全てから学べることは沢山ある。

    宮崎駿は、子どものためにアニメをつくる。
    アニメを通して自然と生きる大切さや子ども目線での困難などを伝え、子どもがまだ想像していない悩みや光の方へ進んでいける(生きる力を育む)きっかけづくりとなる。

  • 人間社会の他にもたくさんの世界がある。人間関係以外のところで自分の世界を持っていい。

  • NDC分類 778.77

    「小さな虫の動きも逃さず捉えて感動できる「虫眼の人」養老孟司と、日本を代表する「アニメ(眼)の人」宮崎駿が、宮崎作品を通して自然と人間のことを考え、若者や子供への思いを語る。自分を好きになろう、人間を好きになろう、自然と生きるものすべてを好きになろうという前向きで感動的な言葉の数々は、時代に流されがちな私たちの胸に真摯に響く。カラーイラスト多数掲載。」

    目次
    養老さんと話して、ぼくが思ったこと(宮崎駿)
    『もののけ姫』の向こうに見えるもの(対談1 1997;対談2 1998)
    『千と千尋の神隠し』をめぐって(対談3 2001)
    見えない時代を生き抜く―宮崎アニメ私論(養老孟司)

    養老 孟司(ようろう・たけし)
    1937年神奈川県鎌倉市生まれ。東京大学名誉教授。医学博士(解剖学)。

    宮崎駿
    アニメーション映画監督。1941年東京都生まれ。学習院大学政治経済学部卒業後、東映動画(現・東映アニメーション)入社。「ルパン三世 カリオストロの城」(1979)で劇場作品を初監督。1984年には「風の谷のナウシカ」を発表。1985年にスタジオジブリの設立に参加。

  • 2日で読了
    2023年の大晦日に最後に心地よく読み納めをもう一冊おかわりがしたいと本作を手にする

    ブレてブレて軸が根本からもげているであろう自分のような人間には、
    このお二人から発せられる竹のように反り返った芯のある言葉がとても心地良い

    私には見えない私の頭の後ろに何が書かれているかを、代わりに読み上げてくれるような安心感があるからだ

    世界や自然や家の外で起きる情景や出来事を観察する感性とその機会を逸した今、
    持て余した両目の顕微鏡で私達は人間関係ばかりをズームにして見つめ続ける

    ストンと腑に落ちる
    もっと人や人類以外に興味を持とう、
    せっかく持って生まれた自分の中の顕微鏡なのだから、
    それを隣人や属する組織の人間関係だけに使い続けるのはあまりにももったいない

    果たして来年の私は森を見ることができるだろうか
    木すら見えていない現状ではほとほと遠い目標ではあるが

    善き気付きと、竹のように澄んだ音が返ってくるような綺麗な日本語を読めて大満足

  • 宮崎駿と養老孟子の対談を収録した本。知的な会話が延々と続くこともあってか、会話の内容は高尚なテーマばかりで、一度読んだだけでは内容は理解できないと思った。しかし、本文を読んでいくうちに、両者ともに自然に対する畏怖と素晴らしさを説いており、人工物がない、ありのままの世界の良さが伝わる。幼いうちに、多くの自然に触れることで、自然に対する理解力が養われる。家にこもってないで、外で遊ぶことを繰り返し主張してる。

  • おもしろい"じじい"2人の20年以上前の対談。

    現代社会の問題点を痛快に切り捨てる様子が非常におもしろい。しかも的を得ている。

  • 題名の通り、お二人の視点を対談を通して理解できた。
    21世紀になる直前か、なった直後かにもかかわらず、お二人は世界が見えている。環境へのことも子どもへのことも、視聴者のことも。大作を作り、大衆に何かを気付かせる作品を生み出す人はそういう人なのだろうと思った。
    人間なのに人間らしく生きていこうとしていないのは今もそうで、先がわからず不安になってるのは今もそう。
    昔も今も変わらないけど、より人間らしくなくなってきているのはその通りだろう。

  • 巻頭のカラー10ページ分くらいの宮崎駿の妄想が素晴らしい。保育園はほぼ実現したと言っていいんだろう。あとは街ですね。あんなふうに子どもと年寄りが幸せに暮らす街ならばいいけども、ただただジブリが好きな人ばかりが集まると微妙やろうなぁ。
    対談もおもしろいけど、だいたい他でも読んだことあるような話が多いか。

  • 戦後、高度経済成長と共に、日本人が失ったものは何か?取り戻さなければならないものは何か?という大切なメッセージが込められた養老孟子と宮崎駿の対談本。

  • 内容の全てを理解はできなかった。
    嫌味もあり説教くさく感じるものだった。
    ジブリは小さい頃から何度も見た。セリフも暗記していたくらいには好きだった。
    子供が大好きで慈愛に満ちていてジブリを愛し愛されたいという人柄じゃないのがよかった。

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著者プロフィール

養老 孟司(ようろう・たけし):1937年神奈川県鎌倉市生まれ。東京大学名誉教授。医学博士(解剖学)。『からだの見方』でサントリー学芸賞受賞。『バカの壁』(新潮社)で毎日出版文化賞特別賞受賞。同書は450万部を超えるベストセラー。対談、共著、講演録を含め、著書は200冊近い。近著に『養老先生、病院へ行く』『養老先生、再び病院へ行く』(中川恵一共著、エクスナレッジ)『〈自分〉を知りたい君たちへ 読書の壁』(毎日新聞出版)、『ものがわかるということ』(祥伝社)など。

「2023年 『ヒトの幸福とはなにか』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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