もふもふ:犬猫まみれの短編集 (新潮文庫 し 21-108)

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  • Amazon.co.jp ・本 (240ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101802800

感想・レビュー・書評

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  • 小説新潮2021年11月号カツセマサヒコ:笑う門、山内マリコ:猫とずっと一緒にいる方法、早見和真:あの陽だまりと,カレと、2012年12月新潮社刊私と踊って恩田陸:忠告、2021年3月刊同人誌いぬねこいぬのはなしとねこのはなし結城光流:夕映えに響く遠吠え、三川みり:やばいコンビニの山本君と,猫の恩返し、書き下ろし二宮敦人:タロにさよなら、朱野帰子:昨日もキーボードがめちゃくちゃになりました、の犬猫をテーマにした8つの短編を2024年2月新潮文庫nex刊。悲しい話が多い中で三川さんがとても楽しかった。恩田さんの他とは一線を引く話が面白いが異質だ。

  • タイトルに惹かれて手に取りました。
    アンソロジーは 初作家さんとの出会いが あったりするので それも楽しみです。
    「もふもふ」「犬猫まみれ」は ちょっと誇大な気も。
    実際 猫を飼ってると 「えっそんな事ないよ」と思う箇所もありました。

    朱野帰子さんは面白かったかな。

  • 犬猫には興味がないのだが『わたし、定時で帰ります。』のスピンオフが収録されてるらしいと聞いて読んでみた。
    この一編だけでペットと暮らすのはほんと無理…ってなったので他は読めず。イタズラ云々以前に、床歩いてた足で調理台に乗られる時点で無理だ。
    名前だけ出てきた刑部さんが気になってたし、その後が知れたのは嬉しかったけど。
    3作目から4年後の2021年らしいので、少なくとも結衣とはフルリモート期間を除いても2年以上は同じ社内で仕事しているはずで、その期間一度も直接合っていないってすごいな。
    それにしてもよっぽどキーボードについて語りたかったのか、猫よりも描写が無駄に細かい。

  • ほんわかしたストーリーを想像して読んだのだが最初から良い意味で裏切られた。
    アンソロジーなのできっと好きな作品に出会えると思います。

    リモートで会えないという話も納得。私も一度も直接会ったことがなく退社された方がいます。
    最後の朱野帰子さんのキーポードの話は私もREALFORCE派なのでわかります。外してくれる人がいないので自分でキーボードの掃除しなくちゃと思いました。

  • 死に関する物語が多くて、すこし期待外れだった。もっと幸せに包まれたお話を読みたかった。でも、失ってから気づくものもある。それを改めて感じられたようでもあった。

    p.34 先に子供が亡くなるのは親不孝だとよく言いますよね。あれはね、親の勝手な言い分ですよ。生死については、なんて関係ないです。もちろん、流す涙の量も、関係ない。結局、残された人は、その人なりに残された事実を悲しみながら、亡くなった人を忘れないように生きる事しかできないんですよ。フクくんにも、そんな気持ちでいてあげてくださいね。うまく泣けなくても、あなたは辛かった。ご両親も、辛かった。そうやってね、悲しみとか苦しみは、他者と比較するものじゃなくて、当社比でいいんですよ。

    p.73 三十五歳になるころには職場から同年代は激減した。望み通り結婚して辞めた人もいれば、転職した人も多い。脱毛サロンの施術は体力勝負だし、二十代の仕事というイメージが本人たちにあり、そもそも仕事を長くつづけることに重きを置いている人は少なかった。未婚女性に弱点があるとすれば、仕事をつづけることへの執着のなさだと、二十代のほとんどを専業主婦として過ごした亜実は思う。まるで女性アナウンサーみたいに三十歳を境に離職者が増えるが、その気持ちは亜実だってわからなくはなかった。若ければ若いほど、時間に対する摩擦熱は高く、同じことを四年も五年もつづけているのが苦痛になってくる。独特に停帯している感じ、たまらない倦怠と退屈。あの激しい焦燥感は、二十代の女にしかわからない。そこへいくと三十代は、目の前の仕事をこなすうちに代わり映えもなく、一年は穏やかに過ぎた。自分から辞めず、黙々と職務をまっとうする亜実は、ついに店長に昇格した。

    p.120 だから、ずっとここにいていいと言う言葉に甘えている。何も考えずに眠って居られたら、それで良い。だって疲れてしまった。忘れたいことがあって、見たくないものもあって。ここにいる限り、そういうものから離れられる。

  • 8人の作家による犬や猫を題材にした短編集。
    タイトルからほっこりした作品が多いと
    思っていたんですが、涙あり、笑いあり、
    ミステリーやホラー、不思議系等々色んな
    ジャンルの作品がありほっこりからゾワゾワ
    まで楽しめて飽きずに楽しく読めました。
    猫や犬に限らず人も含めて受け入れるって
    いうのはこういう事だという事だとわかる
    「昨日もキーボードがめちゃくちゃに
    なりました」が個人的に好きかな。

  • 好きな作家さんの作品が収録されてるので購入。自分にはあまり理解できない内容が多かった気がする。再度読み直して「そう言うことだったのか」と言う作品も。本のタイトルから受ける印象とは少し違ったかな。

  • 犬・猫が関わる8編の短編集です。

    なぜか亡くなってしまう話が多いです。
    しかもひねった感じのものが多く、私にはよくわかりませんでした。

  • 犬猫8作品アンソロ。

    ▽以下読んだもの▽
    恩田陸『忠告』
    早見和真『あの陽だまりと、カレと』
    朱野帰子『昨日もキーボードがめちゃくちゃになりました』
    山内マリコ『猫とずっと一緒にいる方法』
    三川みり『やばいコンビニの山本君と、猫の恩返し』


    恩田陸、早見和真目当てで新刊受入時に貸し出し。
    『あの陽だまりと』はミスリードを予想しすぎてしまい、拍子抜け状態で終わってしまった。勝手にそう思ってただけなんだけど。
    朱野作品が意外とクスっと笑えたな。

  • わんちゃんもネコちゃんも家族ですよね。お互い助け合い、それぞれの飼い主にそれぞれの思い出があります。

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著者プロフィール

1986年、東京都生まれ。一般企業勤務を経て、2014 年よりライターとして活動を開始。2020年刊行の小説家デビュー作『明け方の若者たち』(幻冬舎)が大ヒットを記録し、映画化。2021年にはロックバンドindigo la Endとのコラボレーション作品として二作目となる小説『夜行秘密』(双葉社)を刊行。東京 FM でのラジオパーソナリティや雑誌連載など、活動は多岐にわたる。

「2022年 『恋が生まれたこの街で #東京デートストーリー』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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