噂の女

著者 :
  • 新潮社
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本棚登録 : 1460
感想 : 257
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  • Amazon.co.jp ・本 (310ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784103003526

感想・レビュー・書評

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  • 主人公の女性はしたたかな人。こんな人にはなりたくないし、なれないな。

  • 女は強い。女には勝てない。

  • 男好きのする一人の女性の噂話を、色んな形で展開。内容から言えば実にくだらない話!
    それが結構ミステリアスな要素を含み、最後はついに・・・、と期待させるも作者の憎らしい結び方に奥田さんらしさを感じました。

    正直に言えば内容そのものよりも思いっきり岐阜が舞台の小説は珍しく、岐阜弁丸出しで地元人ならではの笑えるネタがあるのが星の数を増やしてます。

  • 魔性の女

  • 奥田さんお得意(?)の地方の田舎が舞台。
    奥田さん節で、魔性の女が描かれている。
    短編集風なので、痛快な話もいくつかある。

    最後、噂の女がどうなったのか気になる。

  • 決してつまらないわけではないのに、空気がなんとなく今の気分と合わなくて読み進まず。

  • 面白く読ませてもらいました。

  • 一人の人の人生を関わった人の視点から描き進められる。
    男性とお金トラブルが多々ある女性の生き方、周囲の気持ちが書かれている。短編集風になっていたのが、少し残念。

  • 主人公である「噂の女」糸井美幸は輪郭しか描かれていない。連作短編でそれぞれの作品の中では主人公としては表現されず、それぞれの作品にはちゃんと主人公は存在している。しかしキーパーソンとしてこの糸井美幸は常に登場し、そして物語が動いていく。第1作から最後の第10作まで徐々にその真の姿があらわになっていく。なんと凝った作品か!
    地方都市を舞台に第1,2作あたりではまだ糸井美幸は単なる派手な若い、そして男性を蠱惑する女性としか感じられないのだが、物語がすすむにつれ、読者に謎と疑問を与える存在となっていく。しかし筆致はあくまで軽快でユーモラスなタッチである。彼女を取り巻く男性たちの「おばか」加減にも笑える。
    物語の終わり方もある意味、痛快。

  • 著者と同郷である岐阜の訛りと街並みを思い出す懐かしい一冊でした。

  • 噂の女は、最初から最後まで、その女を取り巻く人物からの視点から描かれる。構成は面白くって、これからどうなるのだろうと読み進めたのだが、なんだかしまるのない終わり方。作者は、何も考えずに、連載を始めて、何も考えないまま終えてしまったのだろうか? せめて単行本にする前に最終話だけでも体裁を整えればいいのに。

  • 2015/3/24

    おおおお!最後の章までいって震えた!
    肉感的な女•美幸の噂話。
    登場人物が多くてどの人が重要なのかわからないので最初のうちは混乱していたけれど、美幸の生意気で勝気な女という印象がページが進むにつれどんどん変わってゆくので結末が気になって後半一気読み。
    あの事件をモチーフにしているよね。

  • 1人の女性をめぐる連作小説。悪女。

  • 奥田さんの本は読みやすくて、すいすい読めてしまう。
    悪女、田舎のしがらみ、など面白かったんだけど
    東野圭吾「幻夜」と話が似ていてどうも入り込めず…

    先に読んでたら十分楽しめる作品だと思います。

  • 奥田英朗の本、久しぶりに読みました。面白いですね。
    噂の女、糸井美幸。中古車販売店の事務員から麻雀店の手伝いに、料理教室に通い、講師と食材の不正を暴く。パチンコ仲間の女たちに病院に行かせて睡眠薬を処方させる。柳ケ瀬の高級クラブのママになり、檀家総代となり寺の改修工事でひと稼ぎ?愛人の社長が三人続いて死亡し、警察が調べるが、代議士の愛人になり二億円をせしめてしまう。
    それぞれの話は舞台が違うが、美幸の存在がだんだんおおきくなり、読んでいて面白かった。

  • 糸井美幸は噂の女である。モデルのような美人ではないが、男好きする風貌とナイスバディにより次々と男を乗り換える。上昇志向が強く、金を男から引き出すすべを知っており、ついに男達は事故死してしまう。それが岐阜あたりの地方都市での話しだから、噂になるのも当然である。しかしこの本にも書かれているが、地方都市における構造的な利権と癒着は実際ひどいようだ。就職、結婚、商売、住宅・・・これらが役所との結託度合いによって左右され、また、そのようなことがなければ実際生活してゆくことも出来ない。こんなゆすりたかりで日本はずっとやってきた。首都圏の民間はグローバル化という名の過酷な競争。地方は国と役所からのおこぼれで生活。その構造ではどうにもならなくなって自民党政権を葬ったのだが、やっぱりお山が恋しいと元の鞘に戻した日本。この国に将来は有るのか。

  • 美幸って、知っとる?
    この町のどこか夜ごと語られるは彼女にまつわる黒い噂──。
    町で評判のちょっと艶っぽいイイ女。
    雀荘のバイトでオヤジをコロがし、年の差婚をしたかと思えば、料理教室で姐御肌。
    ダンナの保険金を手に入れたら、あっという間に高級クラブの売れっ子ママに。
    キナ臭い話は数知れず、泣いた男も星の数――。
    美幸って、いったい何者?

  • 最後まで美幸のことはよくわからなかったけど、だんだん怖くなっていくのはわかった。女にとっては、確かに溜飲がおりる話かもしれない。男たちがどうしようもない分。

  • すごい女がいるなぁー!
    なんかどんどん強くなる感じ!
    読んでで気持ち良くなるくらい!!

  • 2014/6

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著者プロフィール

おくだ・ひでお
1959年岐阜県生まれ。プランナー、コピーライターなどを経て1997年『ウランバーナの森』でデビュー。2002年『邪魔』で大藪春彦賞受賞。2004年『空中ブランコ』で直木賞、2007年『家日和』で柴田錬三郎賞、2009年『オリンピックの身代金』で吉川英治文学賞を受賞。著書に『最悪』、『イン・ザ・プール』、『マドンナ』、『ガール』、『サウスバウンド』、『無理』、『噂の女』、『我が家のヒミツ』、『ナオミとカナコ』、『向田理髪店』など。映像化作品も多数あり、コミカルな短篇から社会派長編までさまざまな作風で人気を博している。近著に『罪の轍』。

「2021年 『邪魔(下) 新装版』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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