- Amazon.co.jp ・本 (208ページ)
- / ISBN・EAN: 9784103509516
感想・レビュー・書評
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劇場
火花がかなり良かったので読んでみたが、正直期待よりはかなり普通だった。なんというか、面白くないといえばそれまでなのだが、火花ほどみんなが楽しめるストーリーではないなというイメージ。太宰治や芥川の様な極めて文学的な言い回しと、ストーリーがかみ合っていないようにも感じてしまった。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
主人公は『コンビニ人間』の白羽を彷彿とさせるクズ男でした。沙季ちゃんが健気でね、なぜこんなクズと一緒にいるのだと、僕が親ならこの男を叩き潰しますね。
と、思わせるあたりは又吉直樹、才能あるんだなと。『火花』でもそうでしたが、何かに夢中になってまわりが見えなくなっている男を書くのがうまい。口喧嘩の場面なんかは、よくあれだけの言葉が出てくるなと関心。
ちょっと細かいけど、前半部分では人が多くいる様子を「人込み」と表現していたのに、後半では「人混み」となっていたのが気になりました。意味が違うのか?
総合的には満足、三作目も出してほしいですね。次はまったく違う人物を描いてほしいです。 -
永田よ、難しく考えすぎだ。。
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はっきりいえば、わたしにとっては、読むに耐えない内容でした。演劇に身を捧げる主人公の「堕落的生活」の様を延々と見せつけられただけなら良いのですが、沙希という女性が巻き込まれ、振り回される様が同時に描かれることで、よりそれが際立ち、ほとんど上辺をさらっただけで終わってしまいました……。なので、内容の論評はできません。
自分自身に堕落的なイメージを持つことを意識したときから、社会へ適合することを悪いことと捉えるようになり、社会に適合している自分に気づいたときにまた、それを避けるようにして自らのイメージの中に閉じこもってしまうということは、人間の心理としてあるあるだと思います。自分の中のそういう部分を感化されるから、読みづらいというのを差し引くにしても、この主人公の物語にはなかなか入り込めませんでした。
途中、作者の哲学的な独白を主人公に語らせている部分があり、考察に値するだろうというポイントはあったのですが、そういうわけで、この本はノーカウントで、★2にします。
ということで、積読にします。 -
テーマは好きだったし、着眼点もいちいち感心したけど、文体が苦手だったかも。。
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火花に比べて読みやすかったけど、それでも関西弁は読みにくい。
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主人公の永田が気持ち悪すぎるし、人間として最低すぎて、読むのがダルくなるくらいだったけど、それを文字で感じさせてしまう又吉はすごいと思った。
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「火花」は結構好きだったから、こちらも読む。 しかしながら、「劇場」はちょっと... 主人公がクズ。ヒロインも優しすぎるというか、ダメだと思う。なんとか読み終えたがキツイかな。