甘美なる作戦 (Crest books)

  • 新潮社
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感想 : 47
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  • Amazon.co.jp ・本 (410ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784105901110

感想・レビュー・書評

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  • 久しぶりのマキューアン。これは、”本の雑誌・どんでん特集”から。『マキューアンでどんでん⁉』ってことで興味を惹かれました。前に読んだ2作は結構良かった記憶があるし、まあ余程ハズレはなかろう、と。視点人物が速読を特技としていたこともあり(?)、自分も結構早めに頁を繰ることに。関係ないけど。エンタメとはいえんけど、そこまで鯱張ってる訳でもなく、でも端正な文章は読み易く、あれよあれよと読み終えることが出来ました。どんでんと言われると微妙だけど、純粋に一つの物語として良い出来。

  • 小説の試み自体は面白かったが、あまりにも長すぎる。主人公のことをあまり好きになれなかったのもこの小説に集中できなかった原因なのかもしれないが。

  • 友人にオススメされたので読む。
    すすめてくれた友人の理想像にぴったりすぎて、物語が全然頭に入ってこなかった。

  • ケンブリッジで数学を専攻したセリーナは、大学での数学的センスが周りの学生と比べるべくもないことから、文学を読みふける。そして、不倫関係にあり、決別された教授の勧めで諜報機関に事務職員として働くようになる。
    身分的に最も下の事務員だったが、ある日文化工作の作戦を担当するように命じられる。
    そして、売れない作家に近づくが、その作家と愛し合うようになてしまう。

    イギリスの諜報機関が登場するが、決してスパイ小説ではなく、まさに甘美な恋愛小説です。
    それにしても、セリーナはよほど魅力的な女性らしい。

  • 面白かった。最後まで読んで、happyな気持ちになれた。

  • (最初は面白かったんだけれど、後半は…? うーん、手紙オチ?!)

  • 前に原書を読んだのだけど、これまでのマキューアンほど魅力を感じず、英語能力のせいだろうと思い、翻訳を待っていた。
    それで今回読んだわけなのだけど…うーん。
    読後感は変わらなかった…。
    最高にロマンティック!というレビューをちらほら見るけれど、これ、ロマンティックかなぁ…?
    主人公も彼女に関わる男も女もただただ身勝手で、愛ではなく、恋でもなく、自己満足にしか思えない…。
    多分、主人公が好きになれなかったのも楽しみ切れなかった大きな原因。
    最初から最後まで馬鹿な女だった…。
    単に馬鹿だから悪いのじゃなくて、人が望む馬鹿に自らなろうとするのが腹が立つ。
    彼女は相手をしてくれるなら誰でも良かったんじゃないかな…。
    これまで読んだマキューアン作品の女性は大体好きだったので残念。
    ラストも、いかにも狙いましたというオチの割にあまり新鮮に感じなかった。
    作中の小説がどれも面白そうだったのは良かった。

  • 絶賛評が多い。「そうなんだろうな、でも…」と中途半端な気持ちになる。マキューアンなのだからして、すごく凝った小説だ。作中作が興味深かったり、「書くこと」について考えさせられたり、メタ的な仕掛けにもあっと驚かされる。でも、でもさ…。

    ヒロインのセリーナに感情移入できなくて、なかなか読み進められず、えらく時間がかかった。いや別に主人公に共感できることが小説にとって一番大事とは思わないけれど、共感するにしろ反発するにしろ、その気持ちに寄り添えないと小説の流れにのっていけないのだ。なんでかなあと思うに、やっぱりセリーナが「はっとするほどの美人」だから、ってことなのかも。ちょっと抜けててキュートなんだけど、どうにも「その気持ちわかるなあ」と思えないのよ。

  • イギリス、40年前。小説好きな美少女が、恩師・愛人の勧めで諜報機関に就職。地味な仕事。作家に資金提供する工作員となる。作家と恋仲。マスコミにその工作がばれた時。

    スパイ映画に出てくる諜報機関、多数の職員が働く職場でもあるのだと再認識しました。

著者プロフィール

イアン・マキューアン1948年英国ハンプシャー生まれ。75年デビュー作『最初の恋、最後の儀式』でサマセット・モーム賞受賞後、現代イギリス文学を代表する小説家として不動の地位を保つ。『セメント・ガーデン』『イノセント』、『アムステルダム』『贖罪』『恋するアダム』等邦訳多数。

「2023年 『夢みるピーターの七つの冒険』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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