- Amazon.co.jp ・本 (119ページ)
- / ISBN・EAN: 9784106020742
作品紹介・あらすじ
合言葉は「世紀末」-「最期の時が近づいた」時、画家たちは、いかなる想像力を発揮するのだろうか?世紀末の物語絵は、なんらかの逸話を物語ると同時に作者自身の内部をも映していき、そして物語らぬようになる。さまざまなイメージに、さまざまなシンボルが託され、錯綜していく。新たな世紀末たる現在、「エロス」「愛と死」「信仰と秘儀」など18のキーワードで、世紀末の闇を解き明かしてゆく…。
感想・レビュー・書評
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生贄にされる男たち、苦悶する自我、死、そして愛...章の名前がもう世紀末って感じ。
初めて知った画家と絵も多く、読んで良かったと思う。気になるところをノートに写していたらキリがなくなってしまった。
この中ではクノップフ、シュトック、ホイッスラーが気に入った。特にシュトックの「原罪」は素晴らしくエロティックで不気味。
最後をワッツの「希望」で締めてるところがすごくいい。闇を見るということはその先にあるはずの光を見るということで、世紀末美術は暗いだけじゃなくもっと複合的なものだからこそ面白いんだな、と思った。
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戸塚図書館で読む。興味深い本でした。大学院時代、この手の画集をよく読みました。そのときは、どうとも思いませんでした。何故、この時代の作家は、神秘主義的なものに惹かれたのでしょう。気になります。
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クノップフに出会えた喜び。沈黙、はエロい。
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お気に入りの一冊。ここでいう世紀末は19世紀末のことです。時代が大きく転換してゆく不安の時代に花開いた、現実と幻想の狭間に彷徨える美術。生きるってことは、何時の時代も大変なことです。束の間、異世界に遊ぶ自由がなければ、耐えられないものなのかも知れない。
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2011/12/15/Thu.購入。
2011/12/16〜2012/02/12 -
美しい絵ばかりでとても興味深い。
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印象派とほぼ同じ時代、もう一つの美術の流れでもある「世紀末美術」の入門書です。「エロスとタナトス」などのキーワードを通して、世紀末美術の魅力を紹介しています。
カラー図版が多いので、眺めているだけでも面白いです。 -
世紀末美術にのめりこむと心が病んでいく危険性がある。
意識的に、距離を取らなければ。