物語チェコの歴史: 森と高原と古城の国 (中公新書 1838)

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  • 中央公論新社
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  • Amazon.co.jp ・本 (267ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784121018380

感想・レビュー・書評

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  • 我が家にスロバキアの客様が5日泊るため、読みました。チェコとスロバキアの歴史がいかに奥深いのか、中世のモラビア王国、チェコ王国、ハプスブルグ帝国を経て、1918年の独立、そして1993年のチェコ・スロバキアの分離独立。スロバキア人が、チェコ人とほとんど似た言葉を話し、同じくスラブ系ながら、なぜ違う民族なのか、スロバキアがハンガリー、チェコがオーストリアの領地だった背景にも納得です。そして、なぜ彼らがドイツ語に堪能なのかも分かったように思います。
    ローマ・カトリックとの関係、英雄ヤン・フス、そしてカレル大帝の時代の繁栄、モーツアルトのフィガロ、ドンジョバンイの上演成功など、プラハの街の美しさの背景にある歴史が分かると更に面白いですね。

  • チェコの歴史を追った本。
    一般向けの本はこれくらいしかない。あとは大体東欧史とかで一括りにされているからである。

  • [ 内容 ]
    九世紀のモラヴィア王国の誕生以来、歴史に名を現わすチェコ。
    栄華を誇った中世のチェコ王国は、そののち、ハプスブルク家に引き継がれ、さらに豊かな文化を生み出した。
    二十世紀に至って、近代的な共和国として生まれ変わったのち、第二次世界大戦後の共産化によって沈滞の時代を迎えるが、ビロード革命で再出発した。
    ロマンティックな景観の背後に刻印された歴史を、各時代を象徴する人物のエピソードを核に叙述する。

    [ 目次 ]
    第1章 幻のキリスト教国モラヴィア―キュリロスとメトディオスの遠大な計画
    第2章 王家のために生きた聖女―聖人アネシュカとその時代
    第3章 皇帝の住む都として―カレル四世とプラハ
    第4章 「異端者」から「民族の英雄」へ―教会改革者フスの業績と遺産
    第5章 貴族たちの栄華―ペルンシュテイン一族の盛衰
    第6章 書籍づくりに捧げた生涯―プラハの出版業者イジー・メラントリフ
    第7章 大学は誰のものか―プラハ大学管轄権をめぐる大騒動
    第8章 大作曲家を迎えて―モーツァルトとプラハの幸福な出会い
    第9章 博覧会に賭けた人たち―チェコの内国博覧会
    第10章 「同居」した人々、そしていなくなった人々―スロヴァキア人、ドイツ人、ユダヤ人

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    [ 参考となる書評 ]

  • 【4/150】これも妻の蔵書。チェコをはじめ東欧には全く疎い私なので、よし読んでみるかと手に取った本。
    人の名前や地名に馴染みのあるものが少ないので、巻頭の地図や家系図を常にみながら、読み進めなければならなかった。
    ちょっとイメージできたのでチェコ行きたくなったなぁ

  • 題名の通りチェコの歴史。
    中世の成分が多めですかね。

    勉強になりました。

  • モラヴィア王国から現代までのチェコの歴史を、著者独自の選択による人物を紹介していくことで、概観している。それほど読ませる文章でもなかった。

  • くっついたりはなれたり。

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著者プロフィール

明治大学経営学部教授。
1959年生まれ。一橋大学大学院社会学研究科博士後期課程修了。専門は東欧・中欧の中世史および近世史。著書に『王権と貴族 中世チェコにみる中欧の国家』(日本エディタースクール出版部、1991年)、『プラハの異端者たち 中世チェコのフス派にみる宗教改革』(現代書館、1998年)、『物語チェコの歴史 森と高原と古城の国』(中公新書、2006年)、『辺境のダイナミズム(ヨーロッパの中世3)』(共著、岩波書店、2009年)、『図説チェコとスロヴァキアの歴史』(河出書房新社、2021年)などがある。

「2024年 『チェコを知るための60章』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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