- Amazon.co.jp ・本 (314ページ)
- / ISBN・EAN: 9784122033061
作品紹介・あらすじ
ルーム・クリーナー、電話相談、興信所。トラブルメイカーのフリーター・葉村晶と娘に借りたピンクの子供用自転車で現場に駆けつける小林警部補。二人が巻き込まれたハードボイルドで悲しい八つの事件とは。間抜けだが悪気のない隣人たちがひき起こす騒動はいつも危険すぎる。
感想・レビュー・書評
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曇天のイメージの一冊。
初、葉村晶シリーズ。これが噂の…!
しかも短編集で、葉村晶、小林警部補のミックス盛り。
なんだかお得感いっぱい。
先に味わった葉崎市シリーズは何となく太陽のイメージだとすればこちらは静かな曇天のイメージ。
曇天の中で味わう苦味、毒もなかなかのものだ。
どれも決してスカッとしない、太陽の光が差すかのような気配もない、こういうのも好きだわ。
小林警部補の自転車が唯一の笑いと明るさかな。自転車こぎこぎ、ナマで見たい。
葉村晶の人となりが徐々にわかっていくようなこの過程も良かった。次は長編で会えるのかな。 -
ハムラアキラシリーズ、依頼人は死んだ以来の二作目です。前にも感じたのですが、文章とハムラアキラのざらっとした感じがとても合っていて心地よいのです。ハムラアキラが年齢を重ねてどうなっていくのか、とても楽しみです。また、追いかけたい探偵が増えてしまいました。
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20代の葉村晶!小林警部補の倒叙物と交互に話は進み最後の物語で出会う(御子柴君とも)短編集。どっちも楽しくお得感満載。この頃から「トラブルを引き寄せる体質」よくぞ40代まで頑張ってるな〜
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若竹七海『プレゼント』中公文庫。
葉村晶と小林警部補シリーズの短編集。8編を収録。
『海の底』。平淡な弛いストーリーは、終盤に一気に畳み掛けるようにフリーター・葉村晶が名推理を展開する。それまでの弛い雰囲気は一転して引き締まる。そして、最後に名言。
『冬物語』。過去に騙された知人に復讐殺人を企てた男が、その犯罪を小林警部補に暴かれるという他愛の無い短編。
『ロバの穴』。フリーター・葉村晶が登場する短編。事件解決後にまたも名言。パターンだな。
『殺人工作』。小林警部補が登場する短編。可もなく不可もなく。
『あんたのせいよ』。探偵・葉村晶が登場する短編。いつの間にか事件は解決する短編
『プレゼント』。表題作。小林警部補が登場する短編。ひねったね。
『再生』。探偵・葉村晶が、またもいつの間にか事件を解決するという感じの短編。
『トラブル・メーカー』。探偵・葉村晶と小林警部補のコラボ短編。珍しく葉村晶が痛い目に遇わないなと思ったら……
本体価格705円
★★★★ -
葉村晶シリーズ一作目。
この作者さんは初挑戦なんですが、文体に何故かあまり馴染めず、読むのに少し時間がかかってしまった(後半は流石に慣れたけど)
ハードボイルド調というか、良くも悪くも淡々と冷めた感じで個人的にあまり好みではないけど、葉村晶の雰囲気にはピッタリなので、違和感は感じなかった。
8つの話からなる短編集なのですが、その殆どが後味が悪い... 人の悪意や汚さをこれでもかと描写していて、なかなかシンドイところも...
というか葉村晶の周りの人たちクズが多すぎる...そりゃあんな性格になるわ...
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最近話題の葉村シリーズの第1作という事で、期待して読み始めたが可もなく不可もなくと言う感じかな。
この本は丸ごとが葉村晶の話ではなく、小林警部補との話しが交互に出てくる作りになっている。個人的にはこの段階では小林警部補の方に親しみを感じる。
こちらをシリーズ化しないで、葉村晶をシリーズ化したのは作者の考えがあったのでしょうが勿体ないな。
葉村シリーズも本は購入済みなのでこれから楽しみたい。 -
何だか読む順番が滅茶苦茶になっているのだけど、もう仕方がないな。
ここに至って、葉村が最初に登場したこの本。
葉村が出てくる話と、小林警部補&御子柴君のコンビが出てくる話が交互にあって、最後の話で3人が交わる。
葉村は、2話目に『26歳になる』と出て来て、その後の話では28歳。3話目では長谷川探偵事務所に勤めていて、最後の話では辞めている。
背表紙には“トラブルメイカーのフリーター”とあるが、正確には最終話の作中で長谷川が言うように『トラブルのほうが、彼女を慕ってやってくる』ということで、既にこの頃から、“世界で最も不幸な探偵”の片鱗。
禄でもない知り合いたちにかき乱されながら、熱中し出すと止まらない性格で危なっかしい目に合うのも、今に続く。
どの話もサラリと読めてチト物足らない感は残るが、小林のパートも含めてそれぞれ良く練られていて、ビターでダークな結末も最早お馴染み。 -
テレビドラマ化された葉村晶シリーズの最初の1冊目を読み終えた。短編集のような作りで、葉村晶以外が主人公のパートがあったりして、羽村晶シリーズとはいえそれ以外の作品も混ざっているのかと思っていました。読み終えてみると、それらは全て表裏で絡み合っていてひとつの話を構成していたらしい。また、これから展開する話の伏線となっているらしい。なんてことを想像(?)しています。
お返事ありがとうございます!
葉村晶、ハードボイルドを好きなfukayanegiさんから見ても稀有なキャラクター...
お返事ありがとうございます!
葉村晶、ハードボイルドを好きなfukayanegiさんから見ても稀有なキャラクターなんですね。ちょっとドタバタ気味でもありますが、何か爽快感ありますよね。
御子柴くんシリーズはだいぶ前読んだのでうろ覚えです。御子柴くんも小林警部補も前に出ないタイプ(巻き込まれタイプ?)なイメージで2人とも薄いという印象でしたがw
葉村×小林×御子柴で意外な着地となったんでしょうか?
『依頼人は死んだ』レビューそのうちに楽しみにしてます♪
よく分かりにくいコメントでしたね、すみません。
同じこの本でのデビューだったのに、片やドラマ化されるほどの人気主人公に、...
よく分かりにくいコメントでしたね、すみません。
同じこの本でのデビューだったのに、片やドラマ化されるほどの人気主人公に、片やスピンオフ的に冠タイトル持った作品出してもらえているのに、小林警部補だけスポットライトが当たらず可哀想かなと思いまして。
まだこの作品しか読んでないので、実は何処かで重要な役柄担ってたりしたら余計なお世話なんですけどねw
111108さんの幅広なレビューも楽しみにしております!
あーなるほど。葉村晶ならドラマ化されましたもんね。御子柴くんも受け身キャラが物語回すのに適していたのかも。小林警...
あーなるほど。葉村晶ならドラマ化されましたもんね。御子柴くんも受け身キャラが物語回すのに適していたのかも。小林警部補は数多あるシブい警察官キャラに飲まれてしまったのかもしれませんね。重要な役担ってたかも‥やはり記憶曖昧ですw