書きあぐねている人のための小説入門 (中公文庫)

著者 :
  • 中央公論新社
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本棚登録 : 583
レビュー : 69
  • Amazon.co.jp ・本 (356ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784122049918

作品紹介・あらすじ

小説を書くときにもっとも大切なこととは?実践的なテーマを満載しながら、既成の創作教室では教えてくれない、新しい小説を書くために必要なことをていねいに追う。読めば書きたくなる、実作者が教える"小説の書き方"の本。著者の小説が生まれるまでを紹介する、貴重な「創作ノート」を付した決定版。

感想・レビュー・書評

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  • 小説と作家を考える読書シリーズ(勝手に) ?

    【書き抜き読書メモ】
     ・ べつな言い方をすれば、社会化されている人間のなかにある社会化されていない部分をいかに言語化するかということで、その社会化されていない部分は、普段の生活ではマイナスになったり、他人から怪訝な顔をされたりするもののことだけれど、小説には絶対に欠かせない。つまり、小説とは人間に対する圧倒的な肯定なのだ p16
     ・ それを書いている時間を通じて自分が考えたいことは何なのか p36
     ・ ふだん人がしゃべっている言葉を根底で保証するのが小説家の仕事 p43
     ・ 哲学書が難しいと言われる根本の理由は、哲学が”私”"人間””世界”を俯瞰することを拒否したところで思索しているからなのではないかと私は思う。/哲学者はそれらが俯瞰できない対象だからこそ思索する。それゆえ、思索に費やしたプロセスの全体しか"答え”にならない。一冊の本を読み終わった時点で、その展開をモデル化して図示することは不可能ではないかもしれないが、モデル化はすでに俯瞰なのだから、俯瞰できない対象を俯瞰せずに思索したプロセスの全体をわかるはずがない p66
     ・ ここで言う「技量」というのは、単純な「技術」「テクニック」のことではなく、書こうとすることが思いどおりにかけなくても簡単に投げ出さないで、それに辛抱強く労力や時間を費やし続けることができるようになるということだ p82
     ・ 答えは、ポジティブな人間を書く。あるいは、人間をポジティブに書く。/それは、べつな言い方をすれば、その人の「何かを志向している面」を書くということになると思う p99
     ・ 物語とは夜、車座にすわった人たちによって口承で語られてきた歴史を持っている。つまり、物語とは、耳で聞くことを本質としている。/それに対して小説とは、一人で目で読むものとして発達してきた。一人ひとりの孤独な時間の中で、ゆっくり目で読むことによって、文字として書かれた複雑な空間的叙述・時間的叙述が読み手の心の中に何重もの層として積み上げられたり、内側に折り畳まれたりするプロセスそのものが小説という表現形態なのだ。(小説は”読んでいる時間の中”にしか存在しない p159)
     ・ 小説のひとつの理想は、最初に解決不可能と思える問題(ないし対立)を提示して、それを解くことだ。/作者にとって「小説を書く」とは「問題を解く」こととイコールになる。当然、読者にとっても「小説を読む」ことが「問題を解く」こととイコールになる。−注意してほしいのだが、その問題は読み終わった後で解けているわけではなく、小説を読んでいる時間(プロセス)の中そのものに問題を解くという行為が内在する。だから、その小説を読んでいない人に向かって説明しても、たぶん通じない。 p163
     ・ 一行一行面白い小説は、気が短いゆえにストーリーを必要としないし、たぶんストーリーが生まれにくくもある p170
     

    【目次】

    1.小説を書くということ −感じ、そう考えること
     小説が生まれる瞬間とは?
     小説とは人間に対する圧倒的な肯定である
     鵜呑みにせず自分なりに「感じる」こと
     ふつうの言葉では伝わらないものを伝えるのが小説
     なぜ、一気読みできる小説はつまらないのか?
     「私が書かなくてもすでに小説はある」と知るべき
     会社に勤めながら小説を書く
     小説を書くためのマニュアルはない
     自分のための地図を自分で作る
     テクニックを使わないことを考えてみる
     第一作にすべてを注ぎ込め
     「新人賞」がゴールではない
     「自己失言」のための小説を書かない

    2.小説の外側から -ジャズ、アフリカ文学、哲学・・・
     ジャズを聴きながら小説を考えてみる
     ボブ・マーリイが教えてくれた驚き
     まったく異質なアフリカ、ラテン・アメリカの小説
     哲学は小説を書くことに「役立つ」か?
     小説にも哲学にも"答え”はない
     哲学のフレーズにはこだわるな
     哲学も自然科学も小説も「誰も見たことがないもの」を描く
     小説が光源となって日常を照らす

    3.何を書くか?−テーマからの解放
     テーマはかえって小説の運動を妨げる
     「モード奏法」で小説を書く
     テーマの代わりに「ルール」を作る
     「猫」を比喩として使わない
     「書きにくいこと」を見つける
     「書くことが辺境」という現代文学
     社会的弱者と小説内弱者は違う

    4.人間を書くということ −リアリティとは何か?
     小説はなぜ、人間を書くのか?
     「今を生きている人間」を書く
     昔の映画や小説が面白いのは「今」があるから
     ネガティブな人間を描かない
     まっとうな志向を持つ人間として描く
     登場人物に”役割”を与えない
     モデルがいても"抜け”があるから大丈夫
     人間を社会的形容で形容しない
     なぜ「会話」が通じるのか?
     停滞や歪みが起こるのが会話
     発言のつまらない「裏読み」はしない
     会話は、短く、飛躍させる
     登場人物は勝手にしゃべらせること

    5.風景を書く −文体の誕生
     なぜ、風景を書くのか?
     風景を書くとは、心理テストに答えるようなもの
     風景を書くことの難しさ
     風景を書くことで文体が生まれる
     書き方に現れる筆づかい
     風景を書くことで書き手は鍛えられる

    6.ストーリーとは何か? −小説に流れる時間
     なぜ、ストーリーを作るのは難しいのか
     野球もストーリーのある小説も「次に何が起こるかわかる」から楽しめる
     ストーリー・テラーは、結末から逆算する
     小説は”読んでいる時間の中”にしか存在しない
     ドストエフスキーの”熱”はどこから生まれるのか
     「小説を書く」とは「問題を解く」こと
     大島弓子作品のリアルさ
     ストーリーは、小説を遅延させる
     田中小実昌『ポロポロ』の時間感覚
     ベケットを読む苦痛と快楽
     グルメガイドにもある「面白さ」とは?
     車窓の風景を眺めるような内田百?の面白さ
     作品とはプロセスである
     書き手は小説のすべてをコントロールできない
     私が何でも書き直しをする理由
     小説の多様性を受け入れる

    7.テクニックについて −小説を書き始めるためのいくつかの覚書
     誰でもある日突然、小説家になれる
     書く前のイメージやアイデアは”湯水の如く”捨てる
     書き上げた作品は手直ししない
     頭を”小説モード”にしない
     小説に「地方」を持ち込むのもひとつの方法
     「自分が大切に思っていること」をけっして捨てない
     一人称か三人称かーどっちでもいい
     読者をどうフィクションの世界に連れて行くか?
     書き出しは、ギクシャクしたテンポでいい
     回想形式はやめて時系列で書く
     「夢」を使うのは安易だ
     読者をどう笑わせるか?
     「笑い」によって知る現実の複雑さ
     「感傷的な小説」は罪悪である
     なぜ、私の小説には”オチ”がないのか?
     一生に一度だけ使える『結末の裏ワザ」
     ワープロより手書きで書くことをすすめる
     手を休めて、窓の外を見る

  •  小説の書き方と思いきや小説とは何かが書かれた一冊。

     全然ハウツー本ではないのだけど、逆にこれはなかなかいい小説のハウツー本だと思った。
     確かに小説とは何なのかを考えなければ小説は書けない。すごく刺激された気がした。とりあえず作者の小説を読んでみたい。

  • 芥川スタイルの「筋のない小説」を志向する人にとっては考え方を後押しされる内容だと思います。

  • 小説家になるつもりはないけど、どう読むかについて示唆の多い本だった。

  • 小説を書く美意識。
    どのつもりで書くかの著者のスタイルを解説。

  • 「現実とつながっている小説とは、たとえば、現実でわだかまっているものが、その小説を読むとなおわだかまる——そんな小説のことだ。
    これは『救いのない小説』という意味ではない。読者が現実と小説をまたぎながら、現実にある問題を小説のなかで考えれば、時に現実のわだかまりは、なおわだかまることもあるという意味だ。しかし、そんな小説を読み終わったあとのわだかまりは、小説を読む前のわだかまりとは明らかに異質なはずで、そういう手順を踏まないかぎり、本当にわだかまりが解消されることはありえない。」

    「小説家は、すでにある形容詞でものを見てはいけないのだ。」

    「読み終わった後に、『これこれこういう人がいて、こういうことが起きて、最後にこうなった』という風に筋をまとめられることが小説(小説を読むこと)だと思っている人が多いが、それは完全に間違いで、〝小説というのは読んでいる時間の中にしかない〟。読みながらいろいろなことを感じたり、思い出したりするものが小説であって、感じたり思い出したりするものは、その作品に書かれていることから離れたものも含む。つまり、読み手の実人生のいろいろなところと響き合うのが小説で、そのために作者は細部に力を注ぐ。こういう小説のイメージは、具体的な技術論を覚えることよりもぜったいに価値を持つ。」

    「すっごい古い話だけれど、一九七一年だったか、テクニクスのポスターでいきなり大ブレイクした栗田ひろみという子を憶えている人ならわかりやすいのだが、都電の踏切をバックにセーラー服でただ立っているポスター(篠山紀信撮影)があって、あのときの栗田ひろみがものすごくかわいかった、ということとはまた別に、たぶん男の子たちはみんな、『この子はいつもどんなことを考えているんだろう』と考えた瞬間にすでに、自分が期待する感受性や思考形態をその姿に投影していまっていたはずで、街や電車の中でそういう女の子を見ることは少なくない。少なくないけれど、多くもない。ただかわいいだけではダメで、やっぱりそれなりの雰囲気を持っている。
    『雰囲気』なんていかにも曖昧と思う人がいるがしれないけど、案外曖昧でもなくて、内面の事実と関わりなく、そういう『雰囲気』をした女の子がいて、それをそういう風に視覚像として固定できるカメラがある——という二つの共同作業がモデルと言われている産業なわけで、そこを起点とするこちら側の『投影』は、まったくの幻想ではないのかもしれない。かわいくて雰囲気のある子を見て私がそれまで考えたことのなかったことを『投影』していたとしたら、やっぱりそのときのその子には何かがある。
    そしてまた、そういう映像の中の女の子とは別に、どんなにツッパッたりヤバかったりする女の子でも、いつもつねにそうだと言うわけではなくて、『へえー』と思うような、その子しか言わないようなやらないようなことをすることがあるわけで、よう子がよう子なりに存在感があるとしたら、女の子を見てきた私の『投影』がそんなに自分勝手なものではなかったということなんだろうし、逆によう子が作り物めいているとしたら、私の『投影』が自分勝手だった、ということなんだろうと思う。」

  • M君レコメン

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    ●感想

    ・べつに小説家になりたいわけじゃない

    ・アートがいかなるものかが知れてよかった

    ・アートとは、世の中の常識の枠を抜け出して、更なる自由を追求する活動、といえばよいか

    ・ガンダム、自然科学、音楽、登山...

    ・僕はずっと、アートに憧れてきたんだ

    ・登山との向き合い方が変わりそう

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    I章 小説を書くということ

    ●小説とは何か

    ・小説とは、社会化された人間のなかにある、社会化されていない部分を言語化すること

    ・普段の生活ではマイナスになったり、他人から怪訝な顔をされたりするもののこと

    ・人間に対する圧倒的な肯定

    ・社会化を目的とする学校教育と小説は一種の対立関係にある




    ●鵜呑みにせず自分なりに感じること

    ・この本に書かれたことを全部マスターして、及第点を取ろうとする律儀な人は、小説家になれない

    ・自分なりに感じるには、他人の言葉を鵜呑みにしないところからはじまる

    ・ある人が発したことばには、その人なりの身体性や経験が反映されている

    ・まずは、他人の言葉を自分の言葉に置き換えること




    ●ふつうの言葉では伝わらないのが小説

    ・まったくわからない芸術に出くわすと、人はその制作者にむかって「意図を説明せよ」というが、それは無意味なこと

    ・日常の言葉で説明できることは、そもそも芸術ではない

    ・日常が芸術を説明するのではない。芸術が、言葉では語り尽くせない日常を照らす




    ●自分が書かなくてもすでに小説はある

    ・大学に入って習作めいたものを書いてみたが、結局自分の容器は空っぽであることに気づいた

    ・文芸誌や文学に関する論評をあれこれ読んだところ、1970年代に、小説というものが行き詰まっていたことを知った

    ・自分が書かなくても小説はある

    ・小説を書くまでには、時間がいる




    ●自己実現のための小説を書かない

    ・自己実現や自己救済のための小説は、たまたま同じように鬱屈した人生を送っている人の共感は呼ぶかもしれないが、読者を感銘させることはできない

    ・また、自分の救済が終わってしまえば、その人は小説が書けなくなる

    ・共感は「わかる、わかる」という気持ち

    ・感銘は、自分より大きなものに出会った感動

    ・共感は得られやすいので、ベストセラーになる




    II章 小説の外側から

    ●ジャズを聞きながら

    ・音楽であれ小説であれ、表現というものは絶えず何か逸脱するものをはらんでいないと、やがて滅んでいく

    ・表現とはそういうもの

    ・どうすれば逸脱できるのか?

    ・カギを握るのは「身体性」

    ・人間の思考というのは、どうしても直接の経験を拠りどころにするから、自身の経験の枠を超えられない

    ・だから、日本人作家の本だけを読んでいたのでは、小説と小説感を相対化できない

    ・相対化するには、外から異質なものを持ってくるのが一番




    ●哲学も小説も「誰も見たことのないもの」を描く

    ・哲学を読むことの本当の意味とは?

    ・哲学書に「私」「人間」「世界」という言葉がでてきたとき、読者はそれを形あるものとして読んでいる

    ・つまり、外側からみている

    ・太陽があって、その周りに惑星とその軌道が描かれている図をよく見かける

    ・太陽系を外から見た図だ

    ・しかし、太陽系の全景を実際に外から見た人はいない

    ・この図は計算して導き出した姿であって、実際に見て描いたわけではない

    ・「私」「人間」「世界」も、誰も見たことがない

    ・世間では物事をモデル化して語ることができる人を「頭がいい」というが、そんなものは大したことではない

    ・大事なのは、誰もみたことがないことを知ることだ




    ●小説が光源となって日常を照らす

    ・哲学書が難しいと言われる理由は、哲学が「私」「人間」「世界」を俯瞰することを拒否したところから思索しているからだ

    ・哲学者は、それらが俯瞰できない対象だから思索する

    ・だから、思索したプロセス全体しか答えにならない。結論としてのモデル図は書けない

    ・人間が心の底から知りたいことは、すべて外から見て、論じることができない

    ・これは、哲学も小説も完全に同じである




    III章 何を書くか

    ●テーマはかえって小説の運動を妨げる

    ・小説というのは、読んでいる時間のなかにしかない

    ・読み終わった後に便宜的に整理するテーマとは、作品の一面にすぎない

    ・作品には固有の運動がある

    ・音楽や絵、スポーツでも同じこと

    ・運動に素直に身を委ねることができる者が、優れた作者ということになる

    ・だからといって、何も考えなくていいわけではない

    ・むしろ考えることは増える

    ・五感を全開にして挑まなければならない

    ・私は小説を書くとき、登場人物とそれらの人間関係と舞台を決めたら、テーマなど置かずに書き始める




    ●書きにくいことこそ書く

    ・生まれ育った鎌倉の景色を小説で描きたいと思った

    ・ところが、実際に風景を書こうとすると、これがもうとてつもなく書きにくい

    ・日本の小説を眺めてみても、風景をちゃんと書いている小説はほとんどない

    ・風景を詠んだ短歌や俳句でも、木の細部まで描写しているわけではない

    ・書きにくいものを書くことで、小説家としてレベルアップできる




    ●風景を書くことの難しさ

    ・子どもはみんな絵を描くけど、子どもが描いているのはすでに世の中にある絵を知っていて描いている

    ・花の絵をみて、花の絵を描いている

    ・自分の前に絵がなくても、絵を立ち上げることができるのは、本当の画家しかいない

    ・風景を書くというのは、視覚という、同時に広がるものを、文章という一本の流れにむりやり押し込めること

    ・「古池や蛙飛び込む水の音」は、たったこれだけの長さしかないのに、視覚と聴覚の両方にまたがってイメージが駆け巡るところがすばらしい




    ●風景を書くことで文体が生まれる

    ・風景を書いた文章は、風景のすべてを書いているわけではなく、取捨選択した断片を並べて、風景を再現させている

    ・これが文体の発生であって、文体とはこういう作業の痕跡でしかない

    ・激しい運動として書いたり、抽象的な概念を呼び寄せたり、経験や知識、あるいは書き手自身の世界に対する手触りを重ね合わせなければ書けないのが風景であり、それが小説家の「身体」である

  • 既成の物語を拒否し新しい物語を作ろうとしている作者の心意気がびんびんと伝わってくる。交響曲のような作り込まれた音楽がミステリーなどの小説だとすると、保坂さんのそれはジャズ。だからルールは決めるけどどのように展開していくかは考えない。不幸なことを寸分も感じさせないとか、読みやすさを拒絶するとか、そういった方法論は面白いが、書きあぐねてる人の参考になるかというと疑問。彼のやり方を参考にして書けば、それはそれで保坂さんの真似と捉えられるような気がする。「入門」というタイトルとはかけ離れた独自の非常に高度な論だと思う。タイトルが相応しくないので、ちょっと星を少なくした。

  • 10年くらい前に読んだ時に、この本で紹介されている、田中小実昌「ポロポロ」、アフリカ文学のエイモス・チュツオーラ「やし酒飲み」に衝撃を受けた、この2作品を紹介しているだけで、この本が確かな本であることを感じた。

    前回読んだ時にはあまりグッとこなかったフレーズが、今は心に響くものが多々あった。(人は歳を取り、感じ方が変わるから。経験を得ることで、若々しい張りのある気分がうすれ、また同時に人の醜さ弱さを受け入れられるようになるから)
    逆に、前回はあまり感じなかった、ロジカルなくどさのようなものも感じた。(哲学に対する叙述など。)

    小説は1970年代ですでに飽和している、これから小説を書くにあたり、いかに新たな表現をするか、を考えながら小説を書かないといけない。と。
    保坂さんの、小説に対する真摯な態度がビシビシ伝わってくる。

  • 小説家を目指していなくてもおすすめできる本。

    長年自分が考えていたこと、感じていたことをうまく言語化してくれた本。
    自分が少なくともまちがってはいなかったんだとすこしだけ肯定できた本。

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著者プロフィール

1956年、山梨県生まれ。著書に『草の上の朝食』(野間文芸新人賞)、『この人の閾』(芥川賞)、『季節の記憶』(平林たい子文学賞、谷崎潤一郎賞)、『未明の闘争』(野間文芸賞)、『ハレルヤ』など。

「2019年 『読書実録』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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