2100年の科学ライフ

  • NHK出版
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感想 : 69
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  • Amazon.co.jp ・本 (480ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784140815724

感想・レビュー・書評

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  • 自分達がどれだけエキサイティングで重要な時代に生きているか、思い出させてくれる。
    現在の延長線上にある未来がこれだけ面白そうなら、ほぼ確実に現れる、想像もしないブレイクスルーによって、どんな飛躍がもたらされるか。
    我々の世代の役目は、後の世代がそれが出来るように地球を持たせること、なのかもしれない。
    結果、出てくる材料は意外とありきたりだが、面白く読ませる筆者の力量。
    学生時代にこれを読んでいたら、書かれているどこかの業界に飛び込んでいっただろう。

  • 2012年に出版されたこの本では、旧来の宇宙文明論に加えてインターネットやソーシャルメディアも加えて書き直したものである。

    SFと言えば荒唐無稽と思っていたが、百年後の未来を常に考えて次の一歩を踏み出すためには、ありそうな未来、あるべき未来の姿は政治家と共に我々市民も考えるべきなのだろう。

    近視眼的な療法ばかりでは滅びに向かうだけだ。

  • 図書館で借りてさわりだけ読みましたが、かなり興味深い内容でした。
    2週間では読み切れないし、資料として持っててもいいかも。
    電子版出てないし、ハードカバーってかさばって通勤とかで読めないし、誰得??

  • 460頁超ありましたが、読了しました。
    テクノロジーベースでの未来像をまとめた本。
    全体としては楽しめたと思います。
    冒頭からコンピューティング環境の充実していく様に始まり、医療、エネルギー、果ては人類の未来と話はかなり広くなりますが、その分内容は少々考察の薄い展開に。
    基本的に、現在研究・開発中のテクノロジーをベースにその先を考察していくので、想像力豊かな人だと、読む前からイメージできてることがおおいかも。
    特に、現在のノイマン型ベースではそのうちアーキテクチャ上の限界にたどり着くだろうことから、量子コンピュータやその他の演算装置の研究開発には興味深いですね。どんなに頑張っても、原子レベルでレジスタ組むレベルまで行ったら終わりですから。
    あ、原子レベルで制御できるってことは、入出力デバイス側は凄いことになりそうで楽しみですね。でも、そのあたりはあんまり書いてなかったなあ。
    特に、後半のSF中心で文化レベルの整理を行う試みについては、賛否両論あるんじゃないかな。SF好きとしては違和感少ないけど。

  • 難しい内容もありましたが、将来、科学によって、生活がどう変化するか、知ることができました。
    その中で、地球温暖化への対策が今のところ見つかっていないようで、非常に不安になりました。また、SF映画の色々な場面も、近未来に可能になることがわかり、興味深かいものがありました。

  • ニューヨーク市立大学の理論物理学教授で、ひもの場の理論創始者の一人でもある著者による一冊。 高校時代から230万電子ボルトの量子化速度装置をガレージに作らせて欲しいとお母様に懇願、家のヒューズを全部ぶっ飛ばしながら達成してしまうギーク(失礼)ぶりを発揮。現在に至るw。

    前半は究極の命題「機械は意識を持ちえるか」が展開される。アジモや産業機械(商業機械の稼動において日本は世界30%のシェアを誇る!)は残念ながらゴキブリ程度の知能しか持たないが、限界かのように見えるムーアの法則をローレンス・リヴァモア研究所で1,000平方mの敷地を占めて稼動するIBMのマシン”ブルー・ジーン”に適用した場合、どうだろう。

    本書によれば、意識とは「環境を感知し、認識する」「自己認識する」「目標とプランを設定して未来に備える」の3つの機能を有することらしい。そんなスカイネットを髣髴させる展開のほか、食糧事情に対するアプローチ、細菌戦がもたらす緊張状態、プログラムできる原子組織”catom”の存在など、正直エアバックに搭載されているナノテクノロジーすら理解出来ていなかった自分には、まだ見ぬ世界が、ここまで自分の将来に登場してこようと、すでに扉を押しているとは夢にも思わなかった。

    海外で博士号を取られた方と、Ph.Dって称号は何でなんだろうね、なんて話をしたことがあったが、本書を読んで納得。哲学なき科学はナイフでしかないからだろう。そんなリヴィン・オン・ジ・エッジ感がヒリヒリ得られる一冊。

  • つい先日リリースされたばかりのGoogle Glassは、普段メガネの人にとってメガネとGlassを同時に装着できない困ったシロモノらしい(視力矯正機能が早く付けばいいのに)。この本の冒頭では、さらに進んだ"インターネット・コンタクトレンズ"も登場します。省電力だし、しかもディスポーザルでしょうし、TPOにより使い分け可能になると思われます。
    最終章"2100年のある日"の描写でもコンタクトレンズは朝から活用されています。カーツワイルの本と同様、とても面白い語り口です。
    それにしてもコーヒーはその時代になっても朝食の定番なんですね。

  • 2100年の世界には実現されているであろう科学技術について、現在の研究内容を元に想定し、まとめた一冊。
    夢のある内容です。

  • いくつか類似の予測本を読んだが、その中でもベスト。説明が抜群に分かりやすく、ギリシャ神話や馴染のある映画の印象的な場面から語り始めるのでとっつきやすい。何が解明されていないかを示し、その説明がつけられたらノーベル賞が待っているぞと叱咤する。実現を阻んでいるのは、物理法則や工学的な技術の問題ではなく、コストなどの経済的な要因によるものが多いようだ。それでもおよそ100年というスパンで考えれば、やがて時が解決してくれる問題でもあるのだろうが、その成果は科学知識を一変させ、ひいては生活や生き方を一変させる。
    どんな仕事が生き残るか?という第7章「富の未来」は、これから就職を控える学生や指導する学校関係者の方に是非読んでもらいたい。

  •  誰にお勧めしたらいいかわからない本。
     ちょっと科学に興味のある人であれば、ごく当たり前のことの羅列に過ぎない。科学に興味のない人であれば、一つ一つの内容が薄いので結局何を言いたいのかよくわからないと思う。

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著者プロフィール

ニューヨーク市立大学理論物理学教授。ハーヴァード大学卒業後、カリフォルニア大学バークリー校で博士号取得。「ひもの場の理論」の創始者の一人。『アインシュタインを超える』(講談社)、『パラレルワールド』『サイエンス・インポッシブル』『2100 年の科学ライフ』『フューチャー・オブ・マインド』『人類、宇宙に住む』(以上、NHK 出版)などの著書がベストセラーとなり、『パラレルワールド(Parallel Worlds)』はサミュエル・ジョンソン賞候補作。『フューチャー・オブ・マインド(The Future of the Mind)』 は『ニューヨーク・タイムズ』ベストセラー1 位に輝く。BBC やディスカバリー・チャンネルなど数々のテレビ科学番組に出演するほか、全米ラジオ科学番組の司会者も務める。最新の科学を一般読者や視聴者にわかりやすく情熱的に伝える著者の力量は高く評価されている。

「2022年 『神の方程式 「万物の理論」を求めて』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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