独裁者の城塞 新しい太陽の書 4 (ハヤカワ文庫 SF ウ 6-8 新しい太陽の書 4)

  • 早川書房
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本棚登録 : 165
感想 : 16
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  • Amazon.co.jp ・本 (480ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784150116729

作品紹介・あらすじ

ペルリーヌ尼僧団を追って北部へやってきたセヴェリアンは、いつしか共和国とアスキア人との紛争地帯に奥深く入りこんでいた。戦場を彷徨ううちに、共和国軍の一員として戦闘に参加することになったセヴェリアンだったが、重傷を負い倒れてしまう。やがて深い静寂の中で覚醒したセヴェリアンの前に"独裁者"が現われ、彼の新たな役割と"新しい太陽"の到来を語るのだった…。巨匠の歴史的傑作シリーズ、堂々の完結篇。

感想・レビュー・書評

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  • 期待以上に謎が回収されてかなり気分よく本を閉じれるかと思いきや、最後の数ページで「読めてませんでしたね? 最初から読み直してください」と言われた気持ちに。セヴェリアン、読んでもらいたくて書いたんならどうしてこういう書き方するの? と脱力してしまった。次にこの4冊をゆっくり読み直せるのはいつになるのか。読もうかどうしようか迷っている学生さんは、とりあえず時間があるうちに読んでおきましょう。

    この読み直しはビデオゲームでいえば「裏面」であるようだし、プレイできればそれはとても楽しいと思う。その一方で、小説というよりアドベンチャーゲームを読んだような気持にもなった。好きになれるキャラクターがいればもうちょっとはまれたかも。

  • <新しい太陽の書>4部作、何とか読み終えました!
    ……が、予想以上に難儀しました。

    何度ページを戻って読み直した事か。
    それでもこの壮大な物語を理解する事は難しいです。
    独裁者の○○を食べるとか…文字通り理解して良いの?^^;

    結局<鉤爪>は、セヴェリアンにとってどんな意味があったのか?
    何もかもが混沌としていて、分からない事だらけ。
    でも再読すると、もっとこの不思議な世界観を楽しめる気がします。

    体力を根こそぎ奪われました(笑)
    次は軽い本を読もう……

  • 無人島にもっていくならこの4巻だろうな・・・頭の中は?だらけだ。セヴェリアンが旅したのは未来であり、過去である。城塞を追放されたときからそれは判っていたみたいだ。鉤爪って結局なんなのか?独裁者(多くの人が取り込まれているがセヴェリアンやセクラはどの位置にいるのだろ?)イナイア老は何人の独裁者に仕えてきたのだろう?この話の中でどのくらいの時が流れたのだろう?面白いとは言えないけど、最後まで読んだのは自慢していいだろ??と思う。それにしても疲れた。記憶が残っているうちに読んだ方が良いのだろうけど、体力なし。

  • なんか、気がついたら終わってた感じ。あれ?終わりなん?みたいな。面白かったのだけど、何が面白かったのかがサッパリ分からん、みたいな感じ。なんとも不思議な読後感だった。4巻まで読了したら感想書こうと思ってたのだけど、ちょっとまだ書けそうにない。解説に従って再読してみようと思う。ちょっと時間をおいてから。

  • 『新しい太陽の書』第4巻。
    ハイ・ファンタジーの世界が一回転してSF世界になる様は圧巻の一言。そしてまた1巻の冒頭に戻りたくなる仕掛けは、E・R・エディスンの『ウロボロス』を思い出した(本作の方がずっと凝ってはいるが)。
    テクストで構築された迷宮をまだ彷徨っているような気がする……。

  • この本を読んだ感じは『失われた時を求めて』を読んだ時の感じと似ています。
    つまり、自己愛に満ち溢れた目立ちたがり屋の支離滅裂な自伝を延々と長い文章で読まされている感じ。そして、わかりにくければ何度も読めと文中でも解説でも書かれていること。

    不完全な部分が多いので、何度読んでも新しい発見と新しい疑問(整合性が見いだせない疑問)が生じてくるのでしょう。
    手を出しちゃったからここまで読んだけど、本当に苦痛な本でした。
    時空のねじれを理由にすれば、とりあえず説明が付くってのもファンタジーだから許されるのかなぁ?

  • まずはシリーズ通して読み終えたことに満足感を覚える。
    次に、これは再読しないことには本当の意味で読み終えたことにはならないのだと気付く。そんな物語。一読してから、改めて1巻を再読するとまた別の物語が見えてくるのだろう。
    ひとまずはセヴェリアンがいかにして“独裁者”の地位についたのかは分かったのですっきりした。なるべくしてなったのだろう、と腑に落ちた気分。

  • 最初の頃の伏線もきちんと回収されていて、素直に感激。緑人の再登場も嬉しい。しかし内容自体は分かった様な分からない様な、面白かったんだけど、今イチ咀嚼しきれてない感じ。大森氏の解説にあるあらすじのように書いてくれれば大変分かり易いのだけど、やっぱりそれじゃあ味がないんだろうなあ。
    しかし再読すれば新たな発見もあるかもしれなく、それはそれで楽しみではある。

  • 2008/12/17購入

  • シリーズ完結編。

    総合して、話が難しくて分からないところがいっぱい。
    3,4巻の方がおもしろかったけれど、とにかく難しい。
    セヴェリアンの女性遍歴物語。という説明が一番納得かもしれない。。。

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著者プロフィール

1931年、アメリカ・ニューヨーク生まれ。兵役に従事後、ヒューストン大学の機械工学科を卒業。1972年から「Plant Engineering」誌の編集に携わり、1984年にフルタイムの作家業に専心するまで勤務。1965年、短篇「The Dead Man」でデビュー。以後、「デス博士の島その他の物語」(1970)「アメリカの七夜」(1978)などの傑作中短篇を次々と発表、70年代最重要・最高のSF作家として活躍する。その華麗な文体、完璧に構築され尽くした物語構成は定評がある。80年代に入り〈新しい太陽の書〉シリーズ(全5部作)を発表、80年代において最も重要なSFファンタジイと賞される。現在まで20冊を越える長篇・10冊以上の短篇集を刊行している。

「2015年 『ウィザードⅡ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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