マルドゥック・スクランブル The 2nd Combustion 〔完全版〕 (ハヤカワ文庫JA)

著者 :
  • 早川書房
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本棚登録 : 1349
レビュー : 96
  • Amazon.co.jp ・本 (336ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784150310158

感想・レビュー・書評

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  • 2011/7/5読了。

  • 1巻も一気読みさせられたが、この2巻もすごい。
    特にカジノに入ってからは、本を置くことができないほど、惹きつけられた。最終巻が楽しみ。

  • 1巻では派手な戦闘を繰り広げたのですが、2巻では一転、“楽園”での静かな雰囲気、カジノでの息詰まる心理戦が描かれます。
    って言うか、カジノのシーン、長っ!
    さすが『天地明察』の著者。この人は数学が好きなんだろうなぁ。
    ルーレットの場面が最高でした。

  • この巻で言いたいことは旧版で大体書いたので比較と雑記。旧版とは最後の区切りの部分が違いますね。それと随所に振られた英語のルビは翻訳する時どうなるんだろ。英語の多義性を使ってるんでしょうが、あえて日本語とルビが対応していない使い方をしている場所もあるみたいだし、英語だけじゃ多義的な意味の使い分けが完全には伝わらなさそう。バロットの韻を踏んだ歌はともかく、あくまで日本語用の文章ということなんでしょうね。

  • マルドゥック・スクランブルシリーズの第二巻。
    三部作の長編なので、ちょうど中盤に位置する本作。
    前作のSFアクションとは異なり、本作では心理戦が繰り広げられます。
    その舞台は、カジノ。
    確率と統計を駆使し、ディーラーに心理戦を挑む。

    物語も勿論進むが、それよりもカジノでの心理戦が印象に残る。
    この勝負があるからこそ、三部作という形になっていると思う。
    それくらい言っても過言でないくらい、深く描かれています。

    SFの世界観はそのままに、今現実に存在するカジノでの勝負。
    分かりやすい設定だからこその、読みやすさがあります。
    ルールを知っていれば、特に興味を持って読めるはずです。
    ゲーム自体は一般的なものですが、作中での紹介が独特。
    なかなかゲーム名が明かされないところにも、面白さを感じました。

  • いやぁ、面白いです。ボイルドからの攻撃を辛くも振りきったバロット。ウフコックは、大きなダメージを受けて再生中。攻撃相手に、逆に攻撃を仕掛けようとする。そして、ボイルドの執拗な追跡が、バロットに迫ってくる。2回ほど、電車で降りる駅を忘れそうになりながら夢中になって読んでいました。

  • う〜ん。また気になる所で終った。
    今更だけど、この小説は3冊で1本のお話なんだなと実感。

    この巻では、博士とウフコック、それとボイルドの過去が少し明らかになって、それぞれがどうして今の立場に居るのかに説得力が出て来た。

    こう云うのがあるから、キャラに存在感と厚み、それから感情移入がしやすいのかもしれない。

    ただ、自分がもっとも感覚として分かるのがボイルドの心境ってのは如何かと思う。我ながら。

    そうそう。
    我ながらと云えば、もうひとつ今更な事を。
    このお話の主要人物の名前は、ほとんど”卵”がらみだと云うことに。

    …気付くの遅すぎだよ。

  • 第一巻「圧縮」の後半、畜産業者(バンダー・スナッチ)強襲の勢いそのままに始まる第二巻「燃焼」。個人差(世代差?)はあるだろうが、前巻で感じた読みづらさは皆無。また、前巻では仄めかすだけに留まっていた世界観がより具体的に提示される。成る程、矢張りこの物語は分冊とかではなく、ハードカバーの改訂新版で通読したほうが良かったかも?などと改めて思ったり。改訂新版文庫化の際には、是非とも分厚いまま実現して欲しいものだ。

    舞台は怒濤のバトルを繰り広げた死体安置所(隠れ家)から、ハンプティ=ダンプティ(浮遊移動式住居)を介して、ドクターの前所属であり、ウフコック(そしてボイルド)の生まれた “楽園(ラボ)” に移される。このフェーズでは、SF的な魅力に満ちた楽園のディティールはもちろん、この物語の軸となる理(世界)を形成した三博士のこと、ウフコックやボイルドの誕生秘話など、「圧縮」で先延ばしにされた謎が次々と開示される。こうした大量の情報が、巧みなSF的演出とテキスト運びで無理なく(しかも面白く)頭に入ってくる。まるで良くできた情報エンタメのような心地良さで、楽園のユニークな住人たちとの邂逅による、主人公バロットの成長譚もそこに絡み合う。さらに、楽園の管理者・フェイスマンとボイルドとの対峙の内圧も凄まじいばかり。

    さて、後半は宿敵・シェルの重要な秘密が隠された巨大カジノへと舞台を転じる。思うに、このカジノが物語の最終舞台になるのだろうか?…そんな期待に満ちたプロローグに導かれて始まるのは、カジノだけに当然ギャンブルにつぐギャンブル! ギャンブルへの興味も知識も皆無なので、不安を抱えつつ読み進めたが、そのへんはすべて杞憂に終わった。つまり、ポーカーやルーレットのルール部分を飛ばし読みしても問題ないのである(熱く語るドクターには悪いのだが…)。それよりもディーラーとの駆け引き等、内面描写の面白さに尽きる。心理面を強調する場面だけに、呼吸ひとつが重要となる繊細な演出で、特にスピナー(ルーレット・ディーラー)、ベル・ウィングとの対決が白眉。この、老練なるスピナー、ベルのキャラクター造形が絶品で、この邂逅により、またもバロットの成長を促す。最終巻「排気」は、いよいよブラックジャックでのラストギャンブル(バトル)が展開されるようだ。

  • (12/6)

  • 1巻の流れからSFアクションなのかと思ってました…。確率、統計などを駆使したカジノの場面は、「天地明察」から本書を手に取った私には、著者の本領発揮と感じられました。

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著者プロフィール

冲方丁(うぶかたとう)
1977年、岐阜県生まれ。4歳から9歳までシンガポール、10歳から14歳までネパールで過ごす。早稲田大学第一文学部中退。小説のみならずメディアを限定せず幅広く活動を展開する。
『マルドゥック・スクランブル』で日本SF大賞、『天地明察』で吉川英治文学新人賞、本屋大賞、北東文芸賞を受賞し、第143回直木賞にノミネートされた。『光圀伝』で第3回山田風太郎賞受賞。
代表作となる『天地明察』は2011年にコミック化、そして2012年に岡田准一主演で映画化されヒット作となる。2019年1月、『十二人の死にたい子どもたち』が堤幸彦監督により映画化。

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