- Amazon.co.jp ・本 (259ページ)
- / ISBN・EAN: 9784163248707
作品紹介・あらすじ
60年後の原爆小説!無原罪のマリア像が見つめる現代の闇。著者渾身の問題作。
感想・レビュー・書評
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田口ランディぽい。「イワガミ」が良かった。
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やはりこういう季節なので原爆関連の小説を読んでみた。
短編集で、感想はというとちょっと?だがまあ難しいテーマだろう事は想像に難くない。何を言ったら良いのか僕ももう一度広島長崎に行って考えてみようかと思う。 -
予測できたとはいえ、原爆に対し、我々以降の世代による思いは変わってきた。薄れたとは言いたくないが、時と共に冷めるのは否めない。唯一無二の被爆国でもあるのに、世界で最も戦争を身近に感じない国民なのだ。語りべを務める被爆者は高齢となり、さほど遠くない将来には失うだろう。そうした時、これまでのような平和記念館での紹介やらでは、果たして次世代に反戦非核を訴えられるだろうか。史実は遠ざかり、世相は変遷する。常にその時代に適した伝搬方法を考えていかなきゃいけないんじゃないか。それが著者の言わんとするところだと思う。
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ヒロシマの本はたくさん読んだけれど
こういう角度からヒロシマは、読んだことがなかった。
ランディさんの視点はやはり、独自だ。
「時の川」にも考えされられたけれど
「イワガミ」には、浄化された感じがする。
浄化されるような小説に出会ったことは無かった。
3.11からのモヤモヤも少しだけ、晴れた気がする。
この広島で
もっとヒロシマのことを知りたいと思った。
原爆が落ちる前の広島も、もっと知りたい。
二葉山にも行ってみよう。 -
『原爆』をテーマにした短編集。
4話。
広島と長崎に行き、少しだけですが被爆という過去に触れてきました。
晴れていれば新潟に落とされていたんだ。
だから、なんとなく他人事じゃない気がして。
平和記念公園も、町のいたるところに見受けることができる、被爆の爪あとも、
私の胸にはしっかりと刻まれています。
表題にもなっている被爆のマリア・・・
すぐに長崎のものを思い出しました。
だけど、内容としてはかなりの違和感。
他の3話は、胸に伝う何かがあったけれど、
この話は、かなり異様。
結局何????
だけど、3話目の『イワガミ』がとても良かったです。
何千年も前から、ずっと広島を見つめてきて、
戦争が起きて、原爆が落とされて、
苦しむ人々を、そしてまた平和になっていく広島を、
ずっと見つめている磐神。
いくら時が経っても、「広島」は広島。
永久不変である・・・そんな風に感じました。
被爆のマリアがやっぱり・・・。 -
短編集。
良かったとは思うけれど、表題作だけがなんだかぴんとこない。
ので、★3つ。 -
磐神よかった。
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60年後の原爆をめぐる四つの物語。
「原爆の火」を結婚式にという間接的なものから、被爆体験者の語り部、広島の昔の風景、タイトルにもなっている被爆のマリア像など。
原爆がもたらしたものをストレートに描くのではなく、人々の人生にじわっと浮かんでくる影響のようなものになっている。日本人の背景にある原爆を、重たくならずに出している。 -
これもドリームタイムもまあまあおもしろかったけど 終わりの中途半端な短編集は 好みの展開を期待をしてしまってしっかり裏切られてなんか気に食わない わがまま!