僕が死んだあの森

著者 : ピエール・ルメートル 橘明美

• 文藝春秋 (2021年5月26日発売)

感想・レビュー・書評

[つづきさんの感想 · 2021年7月8日]

12歳の少年アントワーヌが、勢い余って犯してしまった殺人。
いつ警察の手が彼に忍び寄るのか、最後までハラハラしながら読んだ。
現代の直訳は「三日と、一つの人生」になるらしく、邦題と合わせても本作の芯をくった言い得て妙なタイトル付けだと思った。

[charlotteさんの感想 · 2023年6月10日]

最後まで展開が予想できなかった。
波乱に満ちた展開なのにいい意味で淡々とした文体なのが好き。

[Sさんの感想 · 2022年8月29日]

ずっと心がザワザワしながら読んだ。カミーユ警部シリーズほどのどんでん返しはないけど、顛末はどうなっちゃうんだろうと読ませる筆力はさすがで、最後にズシンと一撃食らった。★3.5くらいかな。

[かとのひもさんの感想 · 2021年9月7日]

12歳の少年が隣の家の６歳の男の子の命を事故で奪ってしまう。パニックになった少年は森の中に少年の死体を隠す。
村人たち総出での捜索、嵐。自殺未遂。

早く見つかってほしい、見つかることが何よりも恐ろしい。男の子に申しわけない。時間を戻したい。母は、守るべき母はどうなるのか。

極度の緊張に怯えた少年期を過ごし、やがて青年へと成長する。

〇ゆっくりと罪が侵食していく。
救われないながらも（子どもが大きくなるにつけ、罪が追いかけてくるのでは）、少しだけ人に守られたことを知るのは、罪とは別に心の緊張が緩んだのではと思う。

[yoshi1004さんの感想 · 2021年8月30日]

すぐに読めた。どうなるかとハラハラしたが、そう来たか、と落とし所に納得。前半の子供の心理が絶妙。

[jyunko6822さんの感想 · 2021年6月10日]

あの森で死んだのは、６歳のレミだけではなく、彼を死に至らしめた12歳アントワーヌもだったのでは。
少年時代、そして青年になってからも彼はその森での出来事の囚われ人になったまま、ついに不本意な結婚をすることになる。

終盤での「まさか…」にも驚かされる。

[紅花さんの感想 · 2023年10月23日]

好きなラスト！
良い意味で彼らしくない作品だった
淡々としたストーリーなのに緊張感があって一気読み

[三谷さんの感想 · 2023年1月9日]

後味わりぃ〜！！！大好き〜！！！！主人公の薄っぺらさ

[ぱーさんの感想 · 2022年7月23日]

本の題名と中身が違いすぎて読了後に少し違和感を覚えた。大好きなピエールルメートルさんの作品だったのに少しがっかり。『３日と一つの人生』の直訳でよかったんじゃないかとおもう。
話の内容としては、いつもの感じとはひと味違った作品たった。大好きな大どんでん返しや、鳥肌もの最大の裏切りなどはなく、たんたんと話が進む感じ。ピエールルメートルさんの作品を読んで思うことは本当に心が苦しくて物語に入り込んでしまう，今回の作品もとてもリアルな描写が心苦しさ最大限に表されていて終始苦しかった。
映画のようにもうまくいく感じでもなく、なんだか自分が夢の中で人を殺した夢をみているかのような感じがした。
おすすめするかと言われれば迷うけど、やっぱり読みやすいなといつもかんじる

[katchinさんの感想 · 2022年6月14日]

小説なんてそんなものかもだけど、不思議な小説。
読んでいて、感動したり、楽しくなったり、悲しんだりするわけではないけど、読み進めたくなる。
そして読後に、人とは？人生とは？的なことに考えが巡りかける。
そんな風な感覚に持っていかれるのは、いい小説なんだと思う。