新装版 竜馬がゆく (8) (文春文庫)

著者 :
  • 文藝春秋
4.20
  • (977)
  • (413)
  • (559)
  • (9)
  • (5)
本棚登録 : 4662
レビュー : 287
  • Amazon.co.jp ・本 (441ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784167105747

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
  • 読んだ後、一種の興奮や充実感を得ました。いつまでも自分の手元に置いておきたいと思う本です。
    『竜馬がゆく』は、いつか読もうと思いつつ先延ばしにしていましたが、社会人になる前に読まねばと思い読み始めました。
    文庫本で全八巻という分量ですが、司馬遼太郎さんの文体に慣れていることもあり、非常に読みやすかったです。

    内容に関して、印象に残ったことを3点書きます。
    読んでいてまず感じたのは、登場人物の個性といいますか人物像が細やかに描かれていることに感服しました。主人公である竜馬などの中心人物だけでなく、脇役的存在の人物でさえも個性が伝わってきます。
    あれほど多くの人物が出現するにも関わらず、です。
    作者の、人を観る目のすごさを改めて感じたとともに、自身に置き換えてみるといかに人を観ていないか気付かされました。

    次に、政治においてどのように人を動かし、工作し、事を成すかということがすごくわかりやすく書かれていたことが印象に残りました。
    この部分は、今の社会でも共通する部分が大きいのではないかと思いました。もちろん時代も状況も大きく異なりますが、本質の部分、すなわち人の特性や状況を踏まえて、計画的に働きかけるということです。
    例えば、Aさんはこういう人物だからこのように働きかけて、その次にBさんのところへCさんを向かわせよう、など。
    このように考えを飛躍させると、今の政治でもこのようなことが行われているのかなど、政治を見る目も変わるかもしれません。

    最後に、竜馬自身の魅力です。このことについては、数多くの人が語ってくださっているので詳細は省きますし、是非読見終えてから自身で感じてもらえればと思います。

    作者のあとがきにも記されていたように、竜馬の優れていた点は大局的に見た上で、日本社会、自分自身についての独自性の強い計画を立て、それに向けて行動しているところでしょう。この点は私も見習いたいです。

  • 大政奉還の実現、龍馬が散ってゆくまで。やっと読み終わった〜。単純に考えてた幕末維新史もここまで複雑な政治的駆け引きがあったとは・・。歴史の深遠さを改めて認識できた。

  • ついに終了してしまった 竜馬がゆく 8巻 文春文庫

    読み終わってしまうのが残念な物語でした。
    坂本龍馬が若くして暗殺されている、
    というゴールだけは知っているため、
    読み進めるのが辛い気持ちもあり、はやる気持ちもあり
    という複雑な心境でいました。

    勝海舟と西郷隆盛の無血開城の石碑を見たことがあるのですが、
    この出来事にはとうに竜馬は居なくなっていたのですね。

    途中の巻の、じれったいほどの凪が、嘘のような忙しさで、
    日本という国を作っていった竜馬。

    「女が才能豊かに生まれつくということほど、不幸はあるまい。
    その表現の場が、この世にはないのである。」

    と乙女に対して思っていた頃から150年ほどで、
    日本は大きく変わりました。
    この変化こそが、竜馬の功績なのだと、感謝の思いで本を閉じました。

  • この作品での龍馬は、どこか飄々とした蒼天のような印象を受けます。
    また、どこかとらえどころがなく、周りからは何を考えているのかよくわからない感じ。
    しかし、その胸の奥では、常に日本のあるべき未来を思い描いている。
    その龍馬の描いてた未来が、今現在の社会の在り方に通じているというのが、非常に驚きました。
    今では当たり前な「人間皆平等」というのも、江戸時代では非常識な思想です。
    それをいち早く考え、そのために倒幕をしようとする龍馬の志は本当に素晴らしいです。

    龍馬最大の功績は、やはり薩長同盟と大政奉還です。
    この小説でも、当然そこでの活躍がありありと描かれています。
    薩長同盟で見せた龍馬の怒り、大政奉還で見せた龍馬の涙。
    どちらにも、龍馬の倒幕、日本の未来への想いが現れています。
    そして、大政奉還の功績は土佐藩の高官に譲り、その後は一線から退こうとするその姿勢も、当時の時代背景から考えたら真似できる物ではありません。


    龍馬については、今までは歴史の教科書に載っているような事しか知りませんでした。
    それは龍馬のほんの一側面でしかありませんでした。
    龍馬が何故こんなにも万人に愛されるのか、この小説を読んで本当に分かりました。
    マジでカッコ良すぎます。
    日本史史上、いや世界史史上でも指折りの傑物ではないでしょうか

  • 遂に薩長連合、大政奉還と竜馬の大仕事が成就した。しかし坂本竜馬は本当は世界を相手に立ち回りたかったのだろう。竜馬の人生の続きが見たかったものだ。至極残念。小説としては竜馬の人物描写も面白かったが、幕末の流れを怒濤のように書き切る勢いが良く、最終刊まで楽しく読めた。

  • 大政奉還を成し遂げ、新政府づくりに走る。その政府の中に自分を置かない。そんな中暗殺。
    今日、これをバイブルとする日本人経営者がたくさんいるのも当たり前な気がする。
    学生の間に読めてよかった。また読み直そうと思う。

  • その状態はおれにもわかる。かつて武市半平太が土佐勤王党を組織し、土佐七群の郷士の子弟三百をあつめた。おれも参加したが、しかし彼等が酩酊しているごとくにはどうしても酔えなかった。
    しかしおれは、一緒に酔っているふりをしてきたぜ。いまもかわらない。

    文句ば、言うな。角は立て、そのくせ成すことは成さぬ。おのれが愉しみのみを追いよる。

    2013.10.8

  • 竜馬がこころざし半ばで暗殺されたのではないと分かり安堵。
    暗殺されなければ世界の海援隊を有言実行していたに違いない。

  • 8/25〜9/1

  • ただ小説の中で主人公の命が失われただけ。それなのになんとなく知り合いが亡くなったような気分にさせるほどの臨場感。
    この本には何度も胸を熱くさせられ、そして喪失感さえも感じさせてもらった。日本の誇る偉大な小説。

全287件中 61 - 70件を表示

著者プロフィール

1923年大阪市生まれ。大阪外国語学校蒙古語学科卒業後、産経新聞社に入社。59年「梟の城」で直木賞受賞。独自の史観を駆使し、戦後の歴史小説に新風を吹き込んだ。代表作は『竜馬がゆく』『坂の上の雲』『翔ぶがごとく』など。93年に文化勲章を受章。96年に72歳で死去。

「2008年 『豊臣家の人々 新装版』 で使われていた紹介文から引用しています。」

新装版 竜馬がゆく (8) (文春文庫)のその他の作品

竜馬がゆく (8) (文春文庫) 文庫 竜馬がゆく (8) (文春文庫) 司馬遼太郎
竜馬がゆく 8の詳細を見る 単行本 竜馬がゆく 8 司馬遼太郎

司馬遼太郎の作品

ツイートする