Gボーイズ冬戦争 池袋ウエストゲートパークVII (文春文庫 い 47-11)

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  • 文藝春秋
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  • Amazon.co.jp ・本 (301ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784167174149

感想・レビュー・書評

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  • 久しぶりに主人公が主役の話が収録されているな、というか主人公が主役にならない話の方が圧倒的に多いシリーズも珍しいなと今更ながら気づいた。社会問題とそれに雁字搦めになった人をトラブルシューターとなって救う(救おうとする)という流れが一貫しているのにずっと面白くて良い。問題は白黒ハッキリつくまで解決しないこともあるけれど、人は変われるっていう気持ち良い話が多いのでめっちゃオススメです。

  • ○オレオレ詐欺を成敗
    ○ラッセンリトグラフのデート商法——こういうのまだやってるんだろうか? 時代の刻印。
    ○連続放火魔
    ○Gボーイズ冬戦争(中編)——ハメット(血の収穫)風の物語だけど、全組織を対立させて共倒れにさせたあっちと違って、マコトはあくまで組織寄り。ゆえ何かスッキリしないし、オチもまた「あれ?」て感じで拍子抜け。けっきょく力(と押し出し)が全てっていう、極めてマンガチックで単純な内容。
     等々。

     久々の「IWGP」(4〜5年ぶりに読んだような)。
     やっぱ時代(本作は06年発表)を感じる作風。厨二病全開の文体に、読んでるこっちの方が少々気恥ずかしくなってくる(*´ω`*)
     
     数年前アニメ化された(ほとんど空気状態だったけど)(自分も結局見なかったけど)際、海外アニヲタの感想文をチラチラ眺めていたら、やっぱ「Gボーイズ(笑)。そんなダサい名前のグループには入りたくねえな」とか言われちゃってたな(>_<)
     日本においても今となっては(ペヤング以降)GといえばゴキブリのG(>_<)
    「Gボーイズ冬戦争」なんて、何も知らない人が見たらまず、ゴキブリたちが長く厳しい冬を乗り切るため四苦八苦するという(ピクサー風の)ドメスティックドタバタコメディを連想するんじゃなかろうか?(しねえか)
     
     等々、いろいろ思うところはあるものの、どの短編も手堅くきれいにまとまっていて存分に楽しんで読むことが出来た( ´ ▽ ` )ノ
     今の子たちにもウケるのかな? 「東リベ」の昔版みたいなものと思えば、まだイケるのかも?
    (以下続刊)
    2023/07/31
    #4422

  • やっぱり表題作は熱い…ブロマンス的な関係をたくさん味わえた。
    でも個人的には美術品詐欺の話が好きだなあ。アニメにはならなかったけどこういう地味な人情話ってすごくIWGPらしいと思う。

  • マコトとキングが降りかかる問題を乗り越え、信頼を深め合っていく姿は、ストリートの友情といった感じでカッコいい!
    時折、氷の王様に似つかわしくない甘い一面を覗かせるキングには少しムズムズするが、、笑

  • 「要町テレフォンマン」は、特殊詐欺にかんする話で、「詐欺師のビーナス」は、絵画商法にかんする話です。

    「Gボーイズ冬戦争」は、Gボーイズ内での抗争がえがかれていますが、その背後には過去の事件でマコトが人物の関係者がいることが発覚します。このエピソードそのものは、あまり派手な動きがあるわけではありませんが、「影」と呼ばれる人物が登場しているのが目を引きます。今後、シリーズのなかでどのようなかたちでマコトたちにかかわることになるのか、すこし気になります。

  • よみやすさ2
    おもしろさ2
    またよみたい1

    Gボーイズ冬戦争

  • ちょっと初期の頃を彷彿とさせる感じがする。
    2021/2/16

  • マコトとタカシの友情物語。
    ずっといい関係だったと思うけど、あまり表に出ないのでグッとくる人多そう。

    地味だけどバーン・タウン・ザ・ハウスのラストもグッとくる。

  • バーン・ダウン・ザ・ハウス
    自宅を放火した少年の話。少年が釈放されてから、池袋で連続放火事件が起こる。その自宅を放火した少年との出会い。その家族との関わり。土地のヤクザとGボーイズタカシとの関わり。少年を犯罪者ではなく、ひとりの人間として扱うマコト。そして、いつも通り事件を解決するマコト。最後に少年が「マコトさんのような大人になりたい」。泣かせるセリフだ。
    要町テレフォンマン
    あまり思い入れはないが、セコイ犯人と騙された人達の話。振り込め詐欺の一団と足抜けしたいヤツ。そいつがマコトに足抜けの手助けを求めてくる。そこにタカシ、サルと言ったお馴染みのメンバーが絡み事件を解決する話。
    詐欺師のヴィーナス
    二束三文の絵を高く売りつけ、金利の高いローンまで組ませる女と分かっていて騙される話。
    Gボーイズ冬戦争
    戦争は刺身のツマ。本筋はタカシとマコトとの友情物語。あの氷のようなと表現されるタカシが、マコトのことをダチと呼び、握手を求めてくるなどこれまでの流れでは想像できない。
    驚きとともになんか嬉しくなってしまった。

  • 再読。過激なシーンがなくなってきてる。
    2018.12.15

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著者プロフィール

1960年東京生まれ。成蹊大学卒業。代理店勤務、フリーのコピーライターなどを経て97年「池袋ウエストゲートパーク」でオール讀物推理小説新人賞を受賞しデビュー。2003年『4TEEN フォーティーン』で直木賞、06年『眠れぬ真珠』で島清恋愛文学賞、13年 『北斗 ある殺人者の回心』で中央公論文芸賞を受賞。他著書多数。

「2022年 『心心 東京の星、上海の月』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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