やさしい訴え (文春文庫 お 17-2)

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  • 文藝春秋
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  • Amazon.co.jp ・本 (285ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784167557027

感想・レビュー・書評

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  • 不倫?三角関係?
    小川洋子の作品は、もっと少女趣味なのが好きだ。なんか、小川さんの作品のあの透明感が、今回のにはない。

  • まだ読み終わっていないけれど好きな作品

  • 瑠璃子 という女性の 物語。
    家族で行った別荘。
    そこに8年ぶりに 行く。
    なんとはなしに、家出を したかったから・・・・

    そこで、チェンバロ 製作者 新田氏と
    恋人を失った経験を持つ 薫さん にあう。

    森と湖の中で、物語は進んでいくが・・
    何という 軽い ストーリーなのだろう。
    いまの人たちは こういうのが好きなのだろうか?

    チェンバロという楽器のもつもろさ、せつなさ、・・・
    ピアノのように ハンマーで 弦をたたくのではなく
    鳥の羽根で 引っかいて 音を出す。

    ちょうど、そんな風な
    鳥の羽根で 引っかくような 感じの物語。
    人々は みなやさしく、
    すべてをいわないで・・・ベールの中に包んでいく。
    日本の 文化の中に 
    しっかりと 自分を閉じ込める。

  • 静かに孤独。淡々と、さみしい。

  • 自分が居心地のいい居場所を見つけるのはとても大変なことなんだな、
    と思いました。
    ドナを抱っこしたいです。

  • 序盤から、あ、この主人公苦手なタイプかも、と嫌な予感。案の定的中。あーあ、小川洋子さんなのに地雷踏んじゃった。基本的に不倫ものが好きではないんですが、だいたい不倫が原因で離婚しかかっている冷え切った夫婦の妻側が主人公の場合、優柔不断でウジウジするタイプなのが駄目というか、とっとと別れずにウダウダしてる時間は自己防衛なのか未練なのか言い訳なのか、いずれにせよイライラしちゃうんだよなあ。

    夫の浮気・暴力に疲れて別荘に一人逃げ込んだ主人公が、近所に住む楽器製作者の男性・新田氏とその助手の女性・薫さんと親しくなってゆくのですが、新田氏に恋して、薫さんとの関係に勝手に嫉妬したり、それで罪のない薫さんに意地悪をしてみたり、わけのわからない我侭を言い出したり、とにかくヒロインが身勝手なことこの上ない。

    なまじ薫さんが良い子なだけに、ヒロインの性格の悪さ、自己中心さが際立ってきます。新田氏と薫さんが育んでいた穏やかな関係に後から横入りしたのは自分のほうなのに、何もしてない薫さんに対して「復讐」だの「恨み通す」だの物騒なこと考える思考回路も理解不能。結局このヒロインの性格にイライラしてるだけで終わってしまいました。ラストも「当然でしょ」としか思えなかった。

  • ものすごい、エロイです。
    小川先生!!

    私の体を奏でるって、エロ過ぎます

  • 離婚寸前の夫から逃れ、山あいの別荘に住み着いたわたしは、ある日、チェンバロを作る新田氏とその女弟子薫と出会う。チェンバロを作る新田氏の佇まいに惹かれていくわたしだが、同時に新田氏と薫の強い絆に気付かされ打ちのめされていく・・・。
    今まで読んだ小川氏の長編の中では、結構上位にくるのではないか。とにかく切ないのだ。作品の雰囲気もいい。チェンバロを作っても、決して人前で弾くことのないはずの新田氏が、薫のために曲を奏でている・・・。それを覗き見てしまったくだりなど(ついネタばらししてしまった!でも言いたいのだ!)極みである。

  • 切なかった。
    瑠璃子には幸せになってほしい。

    いつまでも静かに彼らはチェンバロを作り続けるのだろう

  • 外に女を作った夫から逃れるために、突然一人で別荘で生活することにする主人公。

    近所のチェンバロ製作をする男性とその助手として働く女性と知り合う。

    微妙な三角関係を続け最後は…、というよくある感じのストーリー。

    小生が何故ミステリー好きかというと結論がはっきりするからで、本著のようなだからなんなのと読後に思うのはあまり好きではない。

    著者の「博士の愛した数式」は結構面白かったから少し期待したのだが、作者で本を選ぶ身としては読んでみないと解らないから、こういう危険負担はしょうがない。

    ところでこの別荘の場所は「早々に寒くなる」「ペンションがある」「新幹線で3時間ほど」「近くに温泉がある」などとなっているので、軽井沢や清里などではないけど、どこなのか気になった。

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著者プロフィール

1962年、岡山市生まれ。88年、「揚羽蝶が壊れる時」により海燕新人文学賞、91年、「妊娠カレンダー」により芥川賞を受賞。『博士の愛した数式』で読売文学賞及び本屋大賞、『ブラフマンの埋葬』で泉鏡花文学賞、『ミーナの行進』で谷崎潤一郎賞、『ことり』で芸術選奨文部科学大臣賞受賞。その他の小説作品に『猫を抱いて象と泳ぐ』『琥珀のまたたき』『約束された移動』などがある。

「2023年 『川端康成の話をしようじゃないか』 で使われていた紹介文から引用しています。」

小川洋子の作品

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