新装版 功名が辻 (3) (文春文庫) (文春文庫 し 1-116)

著者 :
  • 文藝春秋
3.75
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本棚登録 : 1888
感想 : 79
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  • Amazon.co.jp ・本 (352ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784167663179

感想・レビュー・書評

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  • ※2005.12.16購入
     2005.12.19読書開始
     売却済み

  • 成長!

  • 山内一豊夫妻の仲睦まじさがでていた巻かと。秀吉の落ち目と魅力も表されていた。残る最終巻で家康はどう表現されるのか。

  • 大河ドラマにもなった大人気歴史小説の第三巻。この巻では秀吉の死から関ヶ原前夜までが描かれている。この巻では特に、山内夫妻の東軍につくと決断してからの機転と駆け引きが、読んでいて胸のすく思いがするほど面白かった。最終巻である次巻の展開が今から楽しみである。

  • 千代の知恵があれだけ発揮されたのは、伊右衛門が頭が良くなかったから。知恵者はいつも、人徳あるリーダーの影にいる。黒田官兵衛しかり、諸葛亮孔明しかり。・・・といったが、伊右衛門にそこまでの人望があったのか、疑問。w

    メモ。
    関ヶ原の戦いの勝因の1つに、千代とガラシャがいる。徳川方についた武将の懸念は、大阪にいる妻子の安否。秀吉時代の政策で、大名たちは自らの妻子を京都においていた。体のいい人質。さらに、大阪城内の部屋に参内するよう求める。それを、ガラシャの自殺、千代の家に積み上げたわらで家事を起こすと脅す。それで妻子を人質に取りづらくなった大阪側。武将たちは、安心して、戦いに挑んだとさ。

  • 三巻は、秀吉に待望の男子が生まれ頃からはじまる。秀頼誕生は、いろいろな波紋と影を天下に投げかける。秀吉が跡目としてで関白に据えた秀次、秀次は、関白になり実権を実質的に握り天下に号令したいと考えているが、そもそも、その器ではない。その事がよく解っている秀吉は決して実権は渡さない。秀吉は、豊臣の天下のため秀次を関白にし、そしてその沙汰を悔やんでいる。その行き違いからは「怨み」しか生まれない。そして、秀頼の誕生により権勢を増した淀君と北の政所が角を付き合いそこに派閥がうまれていく、この要となる秀吉が老い、要として朽ちると共に豊臣の天下が傾いていく様を千代の目を通して時代の変換点が描写される。

  • 秀吉の仕事、徳川が動き出す

  • 2014/6/30読了

  • やっと読み終わった感です。千代の話はチラチラとしか出ないので、ちょっと不満。

  • 三巻は、朝鮮出兵から上杉征伐あたりが舞台です。
    千代を中心とした話の運びが軽快で、読み進めるのが楽しいです。

    山内一豊と千代とは大きく関わりのない部分ですが、
    面白かった点を以下に記載しておきます。

    瓜畑あそびの記述がありました。蒲生氏郷の登場にかんして、
    「大奥の婦人にもっとも人気のある会津宰相蒲生氏郷である。
    (中略)しかも爽快な性格のもちぬしであり、
    この時代におけるいわば完成男子のようなおとこであった。」と、
    司馬遼太郎さん突然の大絶賛。蒲生氏郷がかっこいいです。
    「爽快」であるという賛辞は、
    司馬遼太郎さん最大の賛辞なのではないかと思います。

    蒲生氏郷の次は織田有楽斎の登場。
    「信長の死後は家来筋の秀吉につかえてけろりとしている
    脱俗的な老人であった。」とのこと。
    有楽斎は大抵の物語の中でおいしい位置を占めています。

    上杉の謀叛エピソードは、
    さまざまな小説で何回読んだかしらと思いますが、
    景勝「上方へは行きたくありません」
    兼続「家康には腹が立つから長い手紙にして叩きつけよう」(意訳)
    は毎回おもしろいです。

    「(わたくしが死んだら、伊右衛門どのはどうするだろう)
    そう思うと、千代はおかしかった。うろうろして途方に暮れるであろう。」
    という表現があったのが、おかしかった。うろうろする伊右衛門どの。
    山内一豊にだいぶん愛着を感じているのでかわいらしく思えます。

著者プロフィール

司馬遼太郎(1923-1996)小説家。作家。評論家。大阪市生れ。大阪外語学校蒙古語科卒。産経新聞文化部に勤めていた1960(昭和35)年、『梟の城』で直木賞受賞。以後、歴史小説を次々に発表。1966年に『竜馬がゆく』『国盗り物語』で菊池寛賞受賞。ほかの受賞作も多数。1993(平成5)年に文化勲章受章。“司馬史観”とよばれ独自の歴史の見方が大きな影響を及ぼした。『街道をゆく』の連載半ばで急逝。享年72。『司馬遼太郎全集』(全68巻)がある。

「2020年 『シベリア記 遙かなる旅の原点』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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