日々是作文 (文春文庫 や 35-3)

著者 :
  • 文藝春秋
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  • Amazon.co.jp ・本 (365ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784167708030

感想・レビュー・書評

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  • 最初は面白かった。ちょっと排他的で衝動的な山本文緒さんとその作風は、通じるものがあった。

    綺麗好きの人と、汚れているのに気づかない人は結婚してはいけないという下りには、心底共感した。

    でも、色々なとこで書いたエッセイということで、内容が被る。
    一人が好き、離婚経験あり、酒と煙草が好き、社会に適応しない、胃が痛い、どうして作家になったか、作家になってからどうだったか…、最後は全部読み飛ばしてしまった。

  • 山本さんの作品は、昔、たくさん読んだ。
    以前にもエッセイの本を読んだことがあって、その時は、作品は好きだけれど、本音の部分はちょっと・・・と思った。
    しかし、この本は“あるあるある”の連打。
    『プラナリア』のイメージが、結局は一番ご本人に近いのかな?と思いました。

  • 山本文緒さんのエッセイ集です。
    色々な雑誌に掲載されたものをまとめた一冊。

    今まで以上に山本さんがすきになりました。
    こういうことを教えてくれるお姉さんがいたら
    すてきだと思います。

    一人暮らしについの記述が数ヶ所あるのですが
    それらにとても共感しました。

    私もいずれ家族を失う。
    その時に取り乱さないために
    離れて暮らすことによって予め失っておきたい、
    それが本音かもしれない

    一人暮らしが金銭的にも精神的にも大変たなのは
    事実であると思う。けれど、それだけの価値はある。

    とにかく精神的にもどうのこうのというより
    私がその最初の一人暮らしで得たものは
    「自分が月にいくらあれば生きていけるのか」
    という明確なラインだった。

    何気ない一文にはっとさせられる一冊でした。

  • 山本文緒のエッセイ集。
    人生の最悪な時期に「この方が唯一の理解者なのだ」と思い込み、貪り読んでたものだ。
    社会復帰(?)以降ご無沙汰していたら、今度は山本文緒が心の病を患っていたとのこと。

    山本文緒の小説ばかり読んでいた時は人生観的な事が好きだったけど、時代が変わると別な見方もできるようになってくる。

    私は恋愛マスターでもなければ女性友達が多い訳でもない。
    そもそも既婚者だし。
    でも、このエッセイ集の中の「男女恋愛観の違い」のような価値観に共鳴した。


    「女性に浮気は出来ない!」という「本気の不倫」VS「気楽な浮気」というエッセイは特に面白かった。
    別に差別している訳ではなく(著者は女性だし)、女性は既婚未婚、恋人の単数・複数問わず、全て本気で付き合うから、浮気は出来ない。
    それに対し男性は「家庭を守る」前提のうえでの「楽しい」浮気をする。
    女性がより本気になると男性は逃げに入るが、情が湧いてしまい両者共にスパッとは別れられない。

    結果として既婚女性と独身男性、既婚者同士の不倫は少ないのではないか、という山本文緒の仮説に、うんうんと頷けてしまいました。
    男性ながら。。。

  •  直木賞作家の日常が切々と語られる。共感はするが特に驚きはなし。

  • 基本的に恋愛に関するあれこれなど、もうどうでもいい。

  • 私の好きな作家の1人、山本文緒
    彼女とは共通点がたくさんあって(勝手にこっちでそう思ってるだけだけど)
    かなり親近感が湧く

    山本氏の小説も好きだけど、やっぱり本音の部分が垣間見れるエッセイが好き
    この本はいろんなところに書いたエッセイを数年分まとめたものです
    一人暮らしのダラダラした日常あり、ちょっぴり真面目な話ありと、やっぱり
    楽しく、だけどちょっとほろ苦い気持ちにさせてくれる1冊でした

    共通点がたくさんある(はず・・・)から、私も山本氏のように40歳目前で
    再婚できるかな・・・

  • 『いやなものはいや』で古い友人に対して『もう電話しないでくれる?』と言った山本さんがすごく羨ましく思えた。

    私は人を誘うばかりで誘われるという事がほとんど無く、時々誘ってもらえると舞い上がってはい、よろこんで!と返事してしまう。例え相手が苦手だと意識している人であってもだ。
    そして返事した後に少し後悔し、いざ会ってみると様々な毒をぶつけられて会うんじゃなかったと大いに後悔する。
    気持ちを切り替えようにも会うと返事してしまった自分が悪いと思ってスムーズに切り替えができない。

    『だから私はなるべく気が進まないことはやらないようにしている。厭なことは厭だというのが、他人や自分に対する礼儀のような気がしているのだ』

    誘われるのは嬉しいけど、会った時にどんな気分になるかを冷静に考えて、厭な気分になると判断したら潔く断ろう。
    自分だけじゃなく相手への礼儀にもなるなら。

  • 人の心の動きを愛してる、とあったけど、自分の心の動きもすごく丁寧に観察してる人だなぁと思った。
    作家を目指した動機とか、直木賞候補になりたかったの件りとか、リアリティ感じたなぁ。

  • 101222*読了

    こんなにおもしろい人だったんだな、山本さんは。恋愛体質は楽しいです。

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著者プロフィール

1987年に『プレミアム・プールの日々』で少女小説家としてデビュー。1992年「パイナップルの彼方」を皮切りに一般の小説へと方向性をシフト。1999年『恋愛中毒』で第20回吉川英治文学新人賞受賞。2001年『プラナリア』で第24回直木賞を受賞。

「2023年 『私たちの金曜日』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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