カラフル (文春文庫 も 20-1)

著者 :
  • 文藝春秋
3.84
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本棚登録 : 35524
感想 : 3244
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  • Amazon.co.jp ・本 (259ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784167741013

感想・レビュー・書評

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  • 前世は誰の魂なのかという謎は早めに分かったが、たぶんそこは重要ではない。

    駄目だと自分で思ってしまった人生でも、心の持ちようで大きくかわるということ、これが実感できた。

    一度死んで生き返るような奇蹟を起こさなくてもこれさえ分かっていれば何とかなると思わせてくれる本でした。

  • 青春時代の辛い思い、甘酸っぱい思い、嬉しかった思いが時折頭をよぎりました。

    難しいかもしれないけど、もし辛い悩みを抱えているのなら、自分が本当に大切だと思う人には打ち明けてみる勇気が必要だと思いました。
    きっと大切な人なら、受け入れてくれて、手を差し伸べてくれるはず。
    私もそのような経験があるので。

    読後感が良かったです。

  • 天使世界の抽選に当選した魂は前世の罪を思い出すことで生まれ変わるチャンスをくれる・・・
    そんな激レアな抽選に当選した“僕”は「小林真」として再挑戦するのだが・・・
    真の体を借りた”僕”が少しずつ周りを巻き込み、ぶつかり合い、自分の罪を向き合うことができたときはプラプラ(天使)目線で心から「良かった…」と思いました。笑
    そして早乙女君がいて本当に良かった。
    あの時の友達の存在って家族よりも大きかったように思えます。
    思春期時代にこの本と出会っていたらもっといろんな感情が生まれていたかもしれません。
    家族・友人・恋人・そして進路。自分は何がしたくて、何が楽しくて、何になりたいのか。
    きっと自分も人並みにそんな悩みに苦しんでいたと思います。
    年を重ねた今は良い意味でも悪い意味でも悩むことは減りましたが、あの頃の初心に戻ったような気持ちになることができました。

    • かなさん
      もりひろさん、はじめまして。
      この度はこちらへのいいねとフォローを頂きありがとうございました。
      この作品、すごく好きな作品で、読めてよか...
      もりひろさん、はじめまして。
      この度はこちらへのいいねとフォローを頂きありがとうございました。
      この作品、すごく好きな作品で、読めてよかったと思える作品です。

      もりひろさんの本棚を眺めていたら
      私と同じ本がたくさんあって嬉しくなりました。
      こちらからもフォローさせていただきますので
      今後よろしくお願いします。
      2022/11/21
    • もりひろさん
      かなさん

      こんにちは!
      こちらこそありがとうございます。
      僕もこの作品に出会えて良かったです!!

      どうぞよろしくお願いします...
      かなさん

      こんにちは!
      こちらこそありがとうございます。
      僕もこの作品に出会えて良かったです!!

      どうぞよろしくお願いしますm(__)m
      2022/11/21
  • 職場の同僚の方が、中学生の息子さんへ買ってあげた本。
    それをお借りした。

    なるほど。
    中学生や小学校の頃、最初に読む本としてはとてもいい感じかもしれない。

    読書慣れしてきているおばさんには、展開が想像でき過ぎて少し物足りない点もあるが、物語としてはしっかり起承転結で分かり易く、良いのではないかと思う。

  • 自殺してしまった中学生の人生をホームステイして生きる主人公。案外自分の悩みなんて先入観が邪魔して八方塞がりになってるだけなのかもしれない。人生を客観的に見ると視野が広がり、新しい発見ができたり行動に移したりすることができる。

    物語としては展開が予想できて意外性がなく、少し物足りなく感じたが、主人公と同じ世代なら共感できる部分ももっと大きいのだろう。

  • 10年くらい前に一度、映画で観ていた作品の原作。若い人に向けた作品と思いながら内容は結構ヘビーである。しかし、綺麗事だけ並べたてられた青少年向きのものより
    人間ってこうだよね。色んなこと起きるよね、色んな人いて、必ず間違うよね。って改めてリアルに受け入れられた。
    最後、しつこすぎず、それでいて
    ぐっとくる、やりとりも好きでした。

  • 突拍子もないストーリーの中から、自分、というものを見つけたり、見つめたりするお話。

  • ランキングサイトで評価が良かったから買った本

    読みやすく、一気に読んでしまった。

    現実世界から離れたような話はあまり好きではないが、この本は良かった。

    殺人物の小説をよんだ後に読むには丁度いい、心が休まるような小説でした。

  • 当選したら、人生をやり直せる物語。


    ▶︎読んでほしい人
    家族とうまく行かない人。

    ▶︎きっかけ
    本屋さんへ行くたびに、気になっていた。
    ついに古本コーナーで見つけた!

  • 設定はファンタジー感あるけど、すんなり入り込めたし、読みやすかった!
    けど、内容は薄かった?これまで重たい内容のものばかり読んでたからかな笑
    高校生向けって書いてたけど、私が高校生の時にはこの内容は理解できなかったと思うからちょうどよかった

  • すごく読みやすくて、スラスラ読めました!
    自分のことを運が悪いし、家族も好きな人もめちゃくちゃで、友達もいないって思ってた主人公。
    でも実は家族にもそれぞれの事情があり、悪い側面ばかりではなかったり、実は主人公のこと影で想ってくれてたり…好きな人は結構ハチャメチャだけど、それでも心の支えになってたことは事実だ。同じ大学に行きたいって思える友達に出会えたのも本当に良かった。

    結構自分的には結末が予想できなくて、思いがけず泣いてしまった。特に家族がとても暖かかった。
    相手のことを決めつけないこと、自分の才能や努力は誰かがきっと見ててくれるということを学びました。

  • 中学生の時の国語の授業で先生が冒頭部分を読み聞かせてくれて、それを聞いて面白そう!と思って手に取った一冊です。
    輪廻のサイクルを外れた主人公が、抽選に当選し人生をやり直すチャンスを得るというお話。
    全体的にとても読みやすくてスラスラと読めてしまいますが、扱っているテーマは重めで考えさせられます。
    この世界では様々なこと(良いことも悪いことも)が起きますが、それには多くの面があって、どこに目を向けるかで人生は大きく変わるんだということを中学生ながら感じた本。
    中学の頃に出会えてよかったと思う一冊です。

  • 評価の高い作品だが、なんかちょっとどこかで読んだような話だった。
    思春期の中学生に、素直に読んでほしい本。
    2019.5.2

  • 面白かった!
    ファンタジーなストーリ、設定がまたまた面白い!

    ストーリとしては、主人公が生前の罪によって、輪廻サイクルからはずされてしまいます。しかしながら天使業界の抽選に当たり、輪廻サイクルに戻るための再挑戦のチャンスを得ます。
    それは、自殺を図った少年の体にホームステイして、自分自身の罪を思い出すこと。
    天使のサポートを得ながら、その少年になりきり、暮らしていくうちに見えてくる人生のさまざまな課題、人の欠点、美点、思い。今まで見えていなかったもの。そんなものを見ながら成長していく主人公の物語。
    生前の罪とは何か?
    ホームステイしている少年の体はどうなるのか?
    そして主人公の魂はどうなるのか?
    といったミステリー要素をあえて出しますが、なんとなく先が見えてくるストーリ展開(笑)
    んで、そのまま予定調和(笑)
    とはいうものの、この主人公の思い、気づきから、「カラフル」にこめた作者のメッセージが伝わってきます。
    人生を多面的に見るためのものといえるでしょう。

    ということで、楽しい小説でした。気分転換に最適。
    あっという間に読みきります。

  • この本は特に思春期真っ只中の中高生に刺さる人が多いとおもう。

    大人を知るには知識と経験が足りないし、小さい頃よりは人間関係がまっすぐじゃないし、いろいろ悩むときこそ、この一冊の節々のフレーズが胸に届きそう。

    残念ながら年をとっても、ばかほど悩む。不安になる。
    世の中はいつも同じじゃない「カラフル」だから、しょうがない。

    そのなかでも気楽に好きなこと、じんと嬉しくなることを見つけられたら十分。
    真のホームステイのように。

  • はじめはちゃちい内容かと思って読み始めましたが
    オチと読後感と題名の由来がいい。

    人生は長いホームステイ
    という内容に、なるほどなあ、と思いました。

    前向きに肩の力を抜いて生きていこうと思わせる本です。

  • 少し不意をつかれた。ストーリーとしてまとまっていたと思う。言葉選びもひと工夫あって面白い。

    ただ特別感動したり、何か感情が動いたわけではなかった。良くも悪くも星3。

  • ホームステイだからこそ、言えたこと、行動できたこと。
    自分を俯瞰できたかな。と思う。
    学生に読んでほしい、というのが分かる作品。

  • 自分が思っていた話以上でなかった‼️
    兄と弟の関係性が不自然、両親の関係性はしっかりしているのに❗
    わざと読者に話を分からせないため、兄の発言を過激にしていて、違和感があった

  • もっと若い時に読んでみたらもっと感動したのかな。
    今、私の心を振るわせる本は、親目線の家族の話な気がするから(笑)

    家族でもコミュニケーションをとらないと、
    どんどんすれ違いが生まれるよね。
    向き合う強さ、子どもにももっていて欲しいな。
    自分の人生だから逃げられないからって考えると、どんどん重くなる。
    でも、ホームステイって考えたら…
    私には考えられないな(笑)

    でも、逃げられないから向き合わないといけないと思う!見る角度を変えたら違った色が見えてくる。そう思って、向き合おう。

  • 『はじめての』で出会った作家さん。作品の印象はその時と同じで、物語には引き込まれるけど最後まで読むと物足りない、という感じでした。

    児童文学で数多受賞されているだけあって、子供に読ませたいと思う小説です。

    様々なことが重なり自殺した少年。その少年の体を借りて、ある罪を犯し輪廻のサイクルから外された魂が、再挑戦のチャンスを与えられる。

    他人の人生を、自殺から奇跡的な回復を遂げたあとのところからやり直すというファンタジーな世界。
    その新たな人生を通して、自分から見える一面だけで他人を判断してはいけない。他人には他人の、たくさんの考えがある。ということを教えてくれる作品です。

    いいことがいつまでも続かないように、悪いことだってそうそう続くもんじゃない

    この言葉は、嫌なことが起こると世界の終わりのように不安に感じていた子供時代に知っていたら、もっと生きるのが楽だったのかな、と思いました。

    終盤、魂が犯した罪を思い出し、真相が分かったところで、ちょっとがっかりしてしまいました。私が大人だからかもしれません。

  • 生前の罪により輪廻の輪から追放されたぼく。しかし天使界の抽選に当たりもう一度生き直すチャンスが!

    奇抜な始まりから、自殺した中学生の体に入るというわりとヘビーな展開。しかし自分の人生ではないから本人は堂々としているし、ガイド天使とのやり取りも面白い。

  • 森絵都さんの本を読むのは3作目。児童文学からキャリアをスタートされたことがよく分かる、こどもの気持ちに寄り添うようなお話で、同じ年のこどもを持つ身として、しみじみ読んだ。

    「今の」真の前世が誰で、どういう罪を犯してこうなったのか、ラストを読めば、確かにそれしかないよね、と思うけど、読んでいるうちは、それが気にならないくらい、今の真くんに感情移入してしまった。

  • ⚫︎受け取ったメッセージ
    読書に興味がない中学生におすすめ!
    人と、ちゃんと向き合うことの大切さを教えてくれる。


    ⚫︎あらすじ(本概要より転載)
    「おめでとうございます! 抽選にあたりました! 」 生前の罪により輪廻のサイクルからはずされたぼくの魂が天使業界の抽選にあたり、 再挑戦のチャンスを得た。 自殺を図った中学三年生の少年、小林真の体にホームステイし、 自分の罪を思い出さなければならないのだ。 ガイド役の天使のプラプラによると、父親は利己的で母親は不倫しており、兄の満は無神経な意地悪男らしい。 学校に行ってみると友達がいなかったらしい真に話しかけてくるのは変なチビ女だけ。 絵を描くのが好きだった真は美術室に通いつめていた。 ぼくが真として過ごすうちに、しだいに家族やクラスメイトとの距離が変っていく。 モノクロームだった周囲のイメージが、様々な色で満ちてくるーー。 高校生が選んだ読みたい文庫ナンバー1。累計100万部突破の大人も泣ける不朽の名作青春小説。

    ⚫︎感想
    漫画みたいで面白く、読み応えもあるので、中学生におすすめしている。

  • よい本とされていて、中学生が夢中になりそうな内容ですが、20年ほど前に出版された本で、あの当時の学校や家庭の問題を含めた内容だが、今のこども達は、20年前とは、また違った苦しみや、居心地の悪さを抱えて生きているのではと感じた。
    中学生の娘が感想文を書くために選んで、読み終わり、ドラマを観たところ(ホームステイ)本の方が衝撃的で、ドラマの方がマイルドな内容だったらしい…感想文はサラサラと勢いよく書いていたので印象深かったのだとは思うが、なかなか、刺激的な内容に、戸惑ってもいた(汗)

  • 人生ってば結構カラフルなのかもしれない。
    自殺を選ぶ人に、待って待って、そこだけがあなたの世界じゃないよ、って言ってあげたい。

  • 子供の入院付き添いの際に一気読みした本

    軽く読めてほっこりして良かった!
    まあ、途中からだいたい予想はついてたけど笑
    自殺したのは自分だったのねってやつ、でも色んな世界が見えてよかった

  • 生きていると色んなことがあり、辛いことが重なることもあるが、家族や友人のことを自分の思い込みのみで考えてしまうことは、怖いことだと感じた!
    私も人生がしんどくなっても、思い切り俯瞰的にみれば、人生楽しく色んな色になるんじゃないかなあと思えた!

  • 初めて読んだのは小学校の図書室で。
    今回久しぶりに文庫で再読。

    正直、記憶を美化しすぎてた気がする。

    伝わってくるメッセージはとっても素敵。
    長いホームステイだと思えばいい。一度違う視点から周りを見れば、そんなに人生悪くないのでは?と思うことはあると思う。

    ただ、ひろかとお母さんが中々受け入れられないとか、現実的にはつらい時に相手のことを正しく理解するのは難しいんじゃないかとか、色々意地悪な見方をするようになってしまった。

    色々あって私は素直に読めなくなりましたが、読みやすく、きっと誰かが生きやすくなるヒントになる。そんな1冊です。

  • たわいもない雑談等のコミュニケーションに対して苦手意識がある方は一度、騙されたと思って紐解いてみて欲しい。コミュニケーションに対する苦手意識が緩和されるかもしれない一冊。

著者プロフィール

森 絵都(もり・えと):1968年生まれ。90年『リズム』で講談社児童文学新人賞を受賞し、デビュー。95年『宇宙のみなしご』で野間児童文芸新人賞及び産経児童出版文化賞ニッポン放送賞、98年『つきのふね』で野間児童文芸賞、99年『カラフル』で産経児童出版文化賞、2003年『DIVE!!』で小学館児童出版文化賞、06年『風に舞いあがるビニールシート』で直木賞、17年『みかづき』で中央公論文芸賞等受賞。『この女』『クラスメイツ』『出会いなおし』『カザアナ』『あしたのことば』『生まれかわりのポオ』他著作多数。

「2023年 『できない相談』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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