虚像の道化師 (文春文庫 ひ 13-11)

著者 :
  • 文藝春秋
3.59
  • (181)
  • (656)
  • (695)
  • (63)
  • (7)
本棚登録 : 7981
感想 : 443
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (475ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784167903114

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • ドラマ版が面白かったので読んだ小説。どの話も面白かった。第一章は教団の仕掛けがよく考えられていた。第二章は被害者が可哀想だった。第四章は野球に物理学を絡ませる発想が面白かった。

  • ビル5階にある新興宗教の道場から、信者の男が転落死した。男は何かから逃れるように勝手に窓から飛び降りた様子だったが、教祖は自分が念を送って落としたと自首してきた。教祖は本当にその力を持っているのか、そして湯川はからくりを見破ることができるのか(「幻惑す」)。

  • 短編シリーズはテンポが良くて好きです。科学にしか興味がなかった学者が科学を通して人間を観察していく姿勢が面白いし、自分にはない見方なので新しい発見があります。

  • 微妙な心理描写とトリックの組み合わせは、どちらがなくても解決できない。まさに、理系的頭脳があるからかける推理本。

  • 東野圭吾ってよく目にする名前だと思っていたけれど、読む機会もなくて先日ご近所の日本人友が貸してくれるというので読んでみた。前知識無しだったので、これが短編集でしかも結構知られているシリーズの一部だというのは読了後に知った。面白かったし、ホームズとワトソンを踏襲した湯川先生と草薙さんの関係がいい。どの短編集もそれなりにポジティブな終わり方をしているのも良かった。機会があれば、シリーズの最初のほうから読んでみたい。この短編集の中では曲球る(まがる)が好きかな。

  • ガリレオシリーズ短編
    教祖を名乗る男が気の力だけで男を転落死させる、、
    読み物としてはサラサラ流せて軽く読めるので良い。
    だが、トリックがマジで?無理じゃね?と思うようなものが多くリアリティはあまり感じられなかった。

  • 短編集。犯人が捕まった後にエピソードがあるのがいいよね。

  • 東野さんらしいトリックがたくさんあって、面白かった。
    短編でも一つ一つの話にのめり込める作品だった。

  • 安定の面白さ。ちょっとトリックが簡単になってきたかも。

  • 東野作品の代表作、ガリレオシリーズの短編集である。本作のための新たな書きおろし3編を加え、計7編が収録されたボリューム満点の作品である。


    幻惑す…宗教ものである。トリックそのものは漠然と思い描いたものだった。いかにも怪しいカルト団体の化けの皮なんてたかが知れている。

    透視す…草薙が贔屓にしているキャバクラ嬢の特技は封筒の中身を透視というものだった。同席した湯川も唖然とするその特技の秘密は…。

    心聴る…本作に登場する北原刑事に注目したい。これはなんか実用化できそうなトリックだ…。

    曲球る…事件性は他に比べて薄い気もするが、しっかりと物語の中核に湯川を据えているのが憎い。

    念波る…双子の神秘についてはいまだに私は懐疑的な立場をとっているため、これについても疑念を抱かずにはいられなかったが…。

    偽装う…たとえプライベートであっても事件に遭遇する死神っぷりは某有名小学生眼鏡探偵を彷彿とさせる。湯川もたまには粋な計らいをするもんだ。

    演技る…本作のトリを飾っており、また本タイトルの由来ともなったであろう作品。珍しく草薙単体で事件の糸口をたどりよせている。トリックは大方読める。あとは証拠を探すのみ。しかし相手は役者。なかなかボロをださない。

    全体を通じて今作は原点回帰、トリック重視を揃えた印象だ。どの作品も非常にバランスが取れており、カジュアルに読める。

全443件中 61 - 70件を表示

著者プロフィール

1958年、大阪府生まれ。大阪府立大学電気工学科卒業後、生産技術エンジニアとして会社勤めの傍ら、ミステリーを執筆。1985年『放課後』(講談社文庫)で第31回江戸川乱歩賞を受賞、専業作家に。1999年『秘密』(文春文庫)で第52回日本推理作家協会賞、2006年『容疑者χの献身』(文春文庫)で第134回直木賞、第6回本格ミステリ大賞、2012年『ナミヤ雑貨店の奇蹟』(角川書店)で第7回中央公論文芸賞、2013年『夢幻花』(PHP研究所)で第26回柴田錬三郎賞、2014年『祈りの幕が下りる時』で第48回吉川英治文学賞を受賞。

東野圭吾の作品

この本を読んでいる人は、こんな本も本棚に登録しています。

有効な左矢印 無効な左矢印
有効な右矢印 無効な右矢印
  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×