共犯マジック (徳間文庫 き 16-1)

著者 :
  • 徳間書店
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  • Amazon.co.jp ・本 (278ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784198921392

感想・レビュー・書評

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  • 連作短編を長編に変える北森鴻ならではのマジック

  • 人の不幸のみを予言する謎の占い書「フォーチュンブック」。偶然入手した七人の男女は、運命の黒い糸に絡めとられたかのように、それぞれの犯罪に手を染める。錯綜する物語は、やがて驚愕の最終話へ。連作ミステリーの到達点を示す傑作長篇。
    一冊の占いの本にまつわる短編集。
    でも、すべてが繋がっており、面白い。ただ、名前が途中で偽名になったり呼び名が変わったりして頭を整理しながら読まないと本当の面白さがわからないと思った。

  • ちょっと荒い感じがするが、グリコ・森永時間等、
    有名な事件を謎の占い書を軸に繋げていて、
    連作のようだが一気に読ませる。

  • 惜しい人を亡くしたものよなぁ。北森鴻得意の作風ながらも、他のものにはない独特の異質なものを感じるような気がするのは「マジック」のせいかも。僕の父親世代だと背景なども理解がよくさらに楽しめそう。

  • いやー面白かった。連作短編集のような長編のような。人の不幸のみを予言する「フォーチュンブック」をめぐる人たちの話。そこに帝銀事件、三億円事件、グリコ・森永事件が絡んでいく。人物相関図を描きたくなるほど入り組んでるけど、それなりについていけるし、やっぱ実在の事件と絡むのがとても面白い。今もって真相は分からないんだもんな。

  • さすが占い本が主軸なだけに一気読み。にしても背筋がぞっとしたままだ。

  •  最初に読んだ時はよくわからなかったが、再読してみてそのよさがわかった。
     昭和史に刻まれた迷宮入り事件の数々が『フォーチュンブック』という謎の書物によって絡み合う展開は、都合のいいように映るので、事件の真相を知りたいと言う方には向かないが、これとこれが繋がっているのか、とページを後戻りしながら読んでいると、パズルを組み合わせているような快感に浸れ、最後にはすべてがバチッと嵌まる。とても味のある本だというのが後からわかった。
     でも登場する事件のことを知らない人が読んでも面白くないと思うので、ある程度の予備知識は必要。

  • フォーチュンブックにまつわるオムニバスか、と思ったら長編にも読めてしまうミステリ。面白かった。帝銀事件、三億円事件、グリコ・森永事件。今でも謎に包まれた事件と、不運のみ予言する不吉の書。少し強引な展開もあるが、ぐいぐい読ませてくれる。面白かった。「さよなら神様」がかなり好き。

  • こういう感じの短編連作は好きです。
    因縁ですね。

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著者プロフィール

1961年山口県生まれ。駒澤大学文学部歴史学科卒業。’95 年『狂乱廿四孝』で第6回鮎川 哲也賞を受賞しデビュー。’99 年『花の下にて春死なむ』(本書)で第 52 回日本推理作家協会賞短編および連作短編集部門を受賞した。他の著書に、本書と『花の下にて春死なむ』『桜宵』『螢坂』の〈香菜里屋〉シリーズ、骨董を舞台にした〈旗師・冬狐堂〉シリーズ 、民俗学をテーマとした〈蓮丈那智フィールドファイル〉シリーズなど多数。2010 年 1月逝去。

「2021年 『香菜里屋を知っていますか 香菜里屋シリーズ4〈新装版〉』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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