エレガントな毒の吐き方 脳科学と京都人に学ぶ「言いにくいことを賢く伝える」技術

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  • 日経BP
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  • Amazon.co.jp ・本 (272ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784296000944

作品紹介・あらすじ

職場、取引先、身内、ママ友、ご近所…
イヤなことをされる、困っている、本当は言い返したい。
だけど、この関係性は壊せない
つい「この場さえ我慢すれば」と思ってしまう自分を救う知的戦略

――――――――――――

「本音は正義」「嘘をつかないことが、無条件にかっこいいことである」
という話が、最近、いろいろなところから聞こえてきます。

しかし、本当にそうでしょうか?
その場限りの、二度と会わない相手ならばいいかもしれませんが、
壊してしまったらあまりにも失うものが大きい関係性に対しては、
「別の戦略」を考えてもいいように思います。

イヤだ、不快だという自分の気持ちを無視したり、
心を殺してなかったことにするのではなく、
返す言葉に、「エレガントな毒」として含ませる。
言いたいことを言うけれども、
相手を直接傷つけたり、関係性を破壊してしまったりしない。

そんな「大人の教養」と「古都・京都が育んだ人間関係のエッセンス」を、
一緒に学んでみませんか。

感想・レビュー・書評

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  • 脳科学者・中野信子と考える、エレガントな毒の吐き方 | 日経BOOKプラス
    https://bookplus.nikkei.com/atcl/column/091400130/

    はじめに:『エレガントな毒の吐き方 脳科学と京都人に学ぶ「言いにくいことを賢く伝える」技術』 | 日経BOOKプラス
    https://bookplus.nikkei.com/atcl/column/032900009/041800334/

    エレガントな毒の吐き方 脳科学と京都人に学ぶ「言いにくいことを賢く伝える」技術 | 日経BOOKプラス
    https://bookplus.nikkei.com/atcl/catalog/23/04/13/00779/

  • エレガントな毒=京都人って京都の人に怒られないのだろうか…ということが気になりつつ、まぁなんとなく納得。
    でも、かの地の人はそういう文化?に生まれ育ち、身に付いているけど、こっちが付け焼き刃でやれるかっていうと、やっぱりちょっと無理なのでは…かえってヘタ撃ってしまいそう。そもそも頭の中にそういう発想がないし。
    へぇーそうなんだーぐらいにとどめておいたほうがよさそう。

  • さすがにすぐ実践するというわけにはいかない内容。
    急にはやっちゃいけない気がする(いままでの自分のキャラ的にまわりに違和感が生まれそう)。
    長年密着していかなきゃならない地域性のコミュニケーションの中で工夫された毒(やんわり指摘すること?)で関係性を壊せない、壊したくない場合に使うのだとか。
    なんとなく理解できるけれど、熟練が必要になりそうで。
    受けとめる側(毒を盛られる側)として、その時にすぐ気付けるよう、要するに空気を読む感度を上げていこうと思う。

  • この本は中野さんの本ですね(意味不)。中野さんをより知れ、単に面白い。言葉自体は、程よい難しさで国語の勉強にもなりつつ、毒の吐き方だけではなく、周囲の環境・歴史から、中野さんの感じ方や思考、価値観をお裾分けして頂いた感じ。ここにきて、この手の本は、新鮮でした。

  • 京都の方々のコミュニケーションの方法
    どうして京都の皆さんはこういう風になったのか
    とても興味深く読みました。
    でも決して見習おうとは思いません。
    参考にする程度。

    というのは、このように文章になるとキツク感じられるけど
    私ぐらいの年齢になるとだいたい口調とか表情とかで
    察するようになります(と思っています)。
    昔は鈍感で、ずいぶん迷惑かけた。
    ごめんなさい。

    「社交辞令と本音をどう見分けるか?」など
    いろいろな経験や本などで情報を得たりして、
    まあ何とか乗り越えられるようなってきたかな。

    ただ、メールやLINE等では、
    まだ相手の本意がつかめないことがあります。
    心優しい後輩で必ず返事をくれる子たちがいて
    私がやめないと終わらなくて
    嬉しくて甘えちゃうんだけど
    大事な時間を奪っているんじゃないかなあって。
    その答はこの本にはありませんでした。

  • ●なぜ気になったか
    毒をはけるようになりたいのではなく、筆者の京都人に対する考えを知るのに読んでみたい。京都人ってそうなんだ!、と鵜呑みするのではなく一つの考えとして楽しみたい

    ●読了感想
    僕としては、裏を読み合うよりは本音コミュニケーションがいいな。読み合いは誤解を招くリスクが高いし。副題には違和感! 京都人スタンスでは、察することができない人には伝わらないのでは

    #エレガントな毒の吐き方
    #中野信子
    23/5/3出版

    #読書好きな人と繋がりたい
    #読書
    #本好き

    https://amzn.to/3Vnxz0l

  • 書店で見かけ、タイトルに興味を惹かれて手に取ったのだけど、ちょっと想像していた内容とはちがったかな。
    言いたいことも言えないこんな世の中で、エレガントな毒を吐くための気の利いたフレーズがいろいろ紹介されているのかと期待してた。
    でも、ぶぶ漬けに代表されるような京都人の“イケズ”とはなんたるか、を解き明かすような文章ばかりで構成されています。それはそれで面白いけれど。
    京都を褒めてるのか貶してるのか微妙なラインの気もしたけど、私なんかはすぐに相手の言葉の裏を読もうとする癖があるので、京都人からは学べるものが多いかもしれない。

  • 京都に生まれ育った自分としては、無意識のうちに当たり前に言動していることが、そら恐ろしいことのように書かれていて、ある意味新鮮だった。京都の人は会話の中に結構しっかり毒を盛っているが、毒のままストレートに盛るような人は無粋。万一それが毒だとわかってもらえなくてもOKで、その人はそれなりの人やな、とあまり相手にしなくなる、それが京都人。最後のブラマヨのところは全然面白くなくて、ブラマヨをひたすら持ち上げるその陳腐で歯が浮くような筆者の表現が奇妙でさえあった。と、遠回しでなくストレートに書いてみた。

  • 脳科学者・中野さんの著書。
    タイトルに引かれて手に取りました。
    内容は平たくいうと「京都のイケズ」、言いにくいことをどう相手に伝えるかについて。

    興味深い。
    自分の心に無理をさせず、相手のリベンジを誘わず、いつでも逃げられる京都独特の言い回し。
    私もエレガントにサラッと毒を吐けるようになりたい。

    直接的に言うと角が立つ。
    言わないと自身の心が削られていく。
    蓄積されていくモヤモヤ、板挟みの苦しみは、誰しも多かれ少なかれ経験があるのでは?

    困ったケース別の活用例も載っていて、読んでてクスリ。
    それらを使うようなシーンに遭遇したくありませんが、本書を読むとちょっと試してみたくなる(笑)
    スキル云々以前に、個人的に京都のやわらかい話し方って好きなんですよね。

    歪曲の言い回し文化が現代まで継承されてきた時代背景や考察は「なるほど」と思えた。

    京都以外でどこまで実用的かは疑問だけど、失礼な言動に対しての“オウム返し”は早速試してみたい。
    ユーモアと毒(皮肉)が込められた言い回しが絶妙。
    読み物としてサラッと楽しめました。

  • なるほどなぁ‥と思うことが沢山あるのに、読者の評価が低いのに驚く。私も 関東人なので中野さんのように 京都ことばの言い回しに憧れるのはすごくわかる。人から言われて不快と思ったことや、されて嫌だったことを相手に伝える時に上手く伝えられない。ストレートに言うと相手を傷つけてしまうかもしれないという 遠慮もある。そんな時 本書では、物腰の柔らかい 京都人なら どう言うか、言い回しの例を提示してくれる。

    京都人の言い回しは不快なことを相手に伝える時、喧嘩にならない柔らかさがある。win-win の関係に持っていく感じ。曖昧さや余白を残し、直裁に言わず、相手に時間をかけて考えさせるような巧みな言い方に京都人の知恵と歴史を感じる。

    中野さんは経歴の優れた脳科学者なのに、テレビやラジオで見聞きするたびに相手を論破しない優しい人だなぁと思うことがある。京都式 言い回しを実践されてるのかもしれないと思った。

    ※目次から一部抜粋‥
    ・褒めているように見せかける
    ・遠回しな質問で相手 自身に答えを出させる
    ・自分を下げる 枕詞「私は不勉強だから‥」「ややこしいことわからない‥」などを入れて断る
    ・ オウム返し 質問で受け流す
    ・ 証拠のない 第三者を引っ張り出す「おばあちゃんが言ってた」など
    ・ 面白い、個性的、元気、考えておきます、しばらくお休みします‥などのキラーフレーズ
    ・ 褒められて居心地が悪い時は、受け入れて、流す
    ・ 笑いに持ち込む

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著者プロフィール

脳科学者、医学博士、認知科学者。1975年、東京都に生まれる。東京大学工学部卒業後、同大学院医学系研究科修了、脳神経医学博士号取得。フランス国立研究所ニューロスピンに博士研究員として勤務後、帰国。現在は、東日本国際大学教授として教鞭を執るほか、脳科学や心理学の知見を活かし、マスメディアにおいても社会現象や事件に対する解説やコメント活動を行っている。著書に『サイコパス』『不倫』(ともに文藝春秋)、『人は、なぜ他人を許せないのか?』(アスコム)、『脳の闇』(新潮社)などがある。

「2023年 『賢くしなやかに生きる脳の使い方100』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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