- Amazon.co.jp ・本 (166ページ)
- / ISBN・EAN: 9784309019284
作品紹介・あらすじ
本を読む。読みたいから読む。やむにやまれずただひたすらに。読み疲れてまどろんだりしても、それも読書のうちである。ただその本とある時間と空間を愛するのみ。読書の歓びとは、本とある快楽の追求以外のなにものでもない。すべての書痴に捧ぐ。書物万歳。
感想・レビュー・書評
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自分と同じ趣味を持つ人がそれをどう楽しんでいるのかって確かに気になるところ。読書してる人を見かけると写真を撮ってしまうほどの草森さんはちょっと酔狂な人だとも思うけど笑 まるで散歩しているときのような、気楽さと発見がある、素敵な本でした。
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『本が崩れる』は読み辛くて読み辛くて読了できなかったけど、こちらは案外すらすらと読み終えた。一文が短く、読点の位置が心地よい。
内容は、様々な人々の各々の読書風景を、軽い筆致でユーモアを交えつつ綴っている。各話の扉写真も魅力的。「ページをめくる音」「「玉香を膝の上に乗せて」が特に良し。 -
読書はするが読書家ではない(中略)ましてや勉強のために読書することなど滅多にない。ともかく読むのだ。
という著者。
その彼から見た、猛烈な読書家のエピソードが楽しい。
それ、ほとんど病気でしょ(笑)という話もあって興味深かった。 -
本の読み方というタイトルを見ると、まるで読書法を教えてくれるかのような気になる。しかし、本書はそうでない。どこで、どんな姿勢で読むかを、古今東西の本を引用しながら説いたものである。たとえば、旅に出て電車の中で読書するのはぼくも大好きだ。電車でとなりの人の本を盗み見するのは新聞ならともかく本では難しい。女性を膝に乗せて読むというのもある。河上肇のように、獄中での読書を紹介したものもある。河上は自ら獄につながれ、刑期を全うするのだが、その間読んだ本は宗教書よりも漢詩集の方が多かったそうだ。また、書斎にいるからといって、ずっと読書ばかりしているだけでない。意外と余計なことをしているのだというのは当たりである。
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本を読む手は指揮者のように動いてとどまることを知らない。乗ってくると右手の指は常に左ページの下を摘(つま)んでいる。また重要な内容と思われるページは両手の指がページ上部を抑えていることが多い。紙の手触りだけではなく、ページをめくる音も大きな要素だ。微速度撮影をすれば楽しい映像ができあがることだろう。
http://sessendo.blogspot.jp/2014/04/blog-post_15.html -
作家や芸術家、政治家、思想家、小説の登場人物まで、あらゆる人達の「本の読み方」。
あらためて、本を読むという行為に様々なあり様があるんだなぁとしみじみ。
娯楽であり、趣味であり、勉強でもあり…。
人と本の縁の深さを再確認する本。 -
少し読んだだけで居心地良いソファーに座っている気分になった。この人好きだ。
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いろんな“本のある情景”が見えてきていい。ちなみに私は風呂派です。