- Amazon.co.jp ・本 (216ページ)
- / ISBN・EAN: 9784309408019
感想・レビュー・書評
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すでに5回くらい読んでいる大好きな作品。
登場人物がみんなちょっと
おかしくておもしろくて優しくて
こんなふうに日常を楽しめるひとになりたい。
わたしにとって、教科書みたいな存在です。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
やっぱり中村航いいなぁ!爽やかで優しい気持ちいっぱいになります。
大好きな人達の笑い声と、淋しさと気怠さと、少しのスリルと非日常な日々。まさにこれこそ大人の夏休みなのかもしれません。
主人公マモルとユキの夫婦の友達夫婦として、「あなたがここにいて欲しい」の「はいー」と答える吉田くんが登場(無事に舞子さんとゴールインできててほっとしました)。そんな吉田くんの突然の家出から始まる大人の夏休み。
大事な選択をまさかの「スマブラ」で決めようとするとこがふざけてるのか真面目なのか分からなくて好きです。
ユキとママを中心に、決まったリズムで丁寧に過ごす日常の描写と、夏休み(缶ビールと煙草と電報とか)の非日常の描写の対比が読んでて面白かったです。そして夏休みが終わって、少し変わっていく日常…。
最後「つち」と言い合うふたりが最高に可愛くて幸せでした。 -
夏休みのように、いやどちらかと言えばひと夏のようにアツさとその終わりへの憂鬱をバランスよく含んであるので、心地よい。
不幸な人は出てこない。みんな、地味で真面目だ。
彼らは感情的ではない。静かな正直さを持っているがこの向きが空回る。それぞれの思惑通りにいかない。
みなそれを楽しんでいる。
遊び楽しみ疲れた後の風鈴響く涼しげな風。
そんな作品。
寝る前に合う。 -
読み心地のよい小説である。しかし終盤は唐突に感じられた。弁明を一言も聞かずに離婚、と言うのもだが、離婚のかかった勝負を言いだした側が代理を立てるというのも変な話。本人が出来る勝負を選ぶのが筋なのでは。
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夏休みが終わる切なさを忘れない。
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タバコをやめるときに読もう!
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相変わらず素敵な言葉の選び方だった。
大好き。
あたしも夏が終わる前に深夜の温泉街歩きたいな、って思った。 -
“僕”ことマモルは都民住宅でユキと暮らしている。二人の暮らしにはユキのママも同居している。不思議なペースの親子に、これまたのんびりと合わせて暮らす僕。しかしユキが友人の舞子とその旦那の吉田くんを連れてきてから、あれよあれよと事態は思わぬ方向に転がり、二組のカップルに危機が訪れる。
「話したいことがいっぱいあるんだ。ありすぎる」
夏休み、僕と吉田くんは旅に出る。夫婦の危機を乗り越えるために。男二人珍道中の行く先は―。
ヘンな方向に行っちゃいそうで、なかなか行かなくて。まっすぐ進みそうでヘンな方向に向かっちゃって。「義理の友達」とのドタバタの旅はやがて彼らにいろいろな変化をもたらす。
仕事を始めるとなかなか夏休みも取れなくなっちゃうんだけど、やっぱり夏休みというのは昔からワクワクするものなのだ。ひと夏の小さな冒険が、心にとっても大きな思い出を残す。
1人1人のキャラが飄々としていて、それでいて危機には焦りまくりで右往左往していたりして、どうしてこうなっちゃったのか一生懸命考えていて、一方で下らない議論に熱中してて。とってもキャラが立っている。他にもテレビゲームやプロレス技や音楽など、今どきの小道具の使い方が心憎い。
そして何だかんだと起こるのだがラストは爽やかで小さな感動が。マグネタイザー、特許ものの発明、おいしいお茶の淹れ方、カメラの分解。…こうして並べてみるとよくわからないけど、これらが夏休みの物語を紡ぎだすのです。人生なんて一見ドラマチックなようでいて、それぞれは小さな事柄から成り立っているのだ。 -
カメラを解体したくなる。
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肉にキープなし、すいませんと吸いませんは似てる等すばらしいフレーズの数々。俺うどんは揚げ玉がなんとも言えず美味。
主人公や吉田君のタバコの吸うタイミングにシンパシーを覚える。いつかああいう風にやめていきたい。