- Amazon.co.jp ・本 (237ページ)
- / ISBN・EAN: 9784309418353
感想・レビュー・書評
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専業主婦で、趣味に邁進する鞠子。
言っちゃいけない、思うだけでもみっともない、と私が思っていたことをあっけらかんと口にしていて、しかもそれがチャーミングで、面食らってしまった。
「ナシ」な生き方なんてないんだな。
根っからの能天気というよりは、思考した上で楽観的に生きることを選んでる。
その選択を信じる強さというか、豪胆さというか。
鞠子、かっこいいんだけど…。
自立してないかっこいい大人の女性。
なるほど。瞼をかっ開いてもらった心地。
どんな人だっているのだ。 -
春に読むのになんかいい感じの内容だった。
変わった考えの鞠子が 肩の力を抜いて生きている様子がとても心地よくて、読んでいてゆるく励まされるような感覚になった。
こんな人になりたいな、とも思う。 -
働かざるもの食うべからず」と幼い頃から育てられた高卒の銀行員の小太郎と、大学院で文学を研究し現在書店アルバイトの鞠子。そんな二人が結婚する。鞠子は専業主婦を希望し、いろいろな趣味に没頭。そんな鞠子に小太郎も影響される。
鞠子のマイペースで自分の生き方を貫き、自分の満足を大切にする生き方に羨ましいとも思いました。鞠子が「自己満足は大切だよ」と言っていますが、結局はどんな生き方をしても、自分自身に満足し、自分で自分を肯定しないとしんどいかも。生き方に正解はない。 -
2023.4.6読了
鞠子の生き方いいなぁ、楽しそうだなぁ。
自分も楽しく生きたい、どうやったら楽しくなるのか…と考えている時点で、その考えにとらわれていることに気づく。
苦しんで生きよとも楽しんで生きよとも言わず、ただ自分がしたいことをすればいいんだというのが鞠子の考え方。つまり、究極に主体的なのだ。
まずは、あまり深く考えないところからやってみようかな? -
まず鞠子の口調が「〜だわ」とかじゃないのがいい。
「自分と異なる価値観の人と話すと心に風穴があくような気持ちになる。」根底で共感がないとそうもいかないかもしれないし、そういう余裕があるかどうかという見方もある。でも自分と異なる価値観の人と出会った時に、敵だ!と心を閉じてしまうか、風穴を開ける人が現れたのかも!と一旦受け入れるかの選択肢を持っておくのは良いことだと思った。
お金を稼がない人を責めない、無理に受け入れない、でも良さを認める、そんな作品。 -
最近ハマりつつある山崎ナオコーラさん。
タイトルにすごく惹かれて購入。
ワークライフバランス、働くことに対する価値観、趣味に対する価値観のお話。
社会人になってから、手当の出ない残業ばかりで自分の時間が削られ、何度となく「働くために生きてるんじゃないのにな」と思ってきた私を肯定してくれた。
小説では、主人公が何かに苦しみ悩み、成長していく様が描かれることが多いけど、山崎さんの小説は、自分の理想を形にしていることが多いのかな、という印象。
だからいつも、心がほくほくと温かくなり、大丈夫、と少し思えるようになる。
とんとん拍子すぎる節はあるけれど、人生を豊かにするために趣味を楽しむ余裕は持っていたいと思わせてくれた。
最近、小説の執筆を趣味にするのも楽しそう、とPCに向かい始めたので、なおのこと読んでいてワクワクした。
職場とプライベートの服装が同じようになってきたら、ワークライフバランスが崩れてヤバいらしいよ、という内容に、やはり私はヤバい、となった。